家族写真

著者 :
  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (266ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062183680

感想・レビュー・書評

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  • 久々に荻原浩を読む。
    一時期はまったけれど、満腹になり遠のいていた。
    なんだ、いいじゃないか荻原さん。
    そうだよ、この感じ。
    哀愁の中にユーモアがあって。
    みんなそれぞれ悩みはあるけど、人生捨てたもんじゃないさ。
    ごめんね、ご無沙汰してて。

    家族にまつわる短編集。
    どれも捨てがたいけど、『磯野波平を探して』が良かった。
    54歳の男性が主人公なのだが、思いっきり感情移入してしまった。
    気付けば波平と同い年。
    そりゃあ驚くよね。
    「けしからん」「やぁ、失敬」「やめんか、馬鹿もん」なんて使わないもんね。
    で、訳もなく焦燥感に駆られた主人公が「年齢をあきらめない」ことをやめて波平を見習おうと決意するから面白い。
    いやー、笑った笑った。

    もう一つ『結婚しようよ』も良かったな。
    思わず吉田拓郎の曲YouTubeで聞いちゃったし(笑)
    全然同世代じゃないけど懐かしい。
    この頃の曲ってジーンときちゃう。
    私の世代だとロン毛はキムタクか江口にしか許されなかった(?)けど団塊の世代って素人もロン毛だったのね。
    「僕の髪が肩までのびて君と同じになったら結婚しようよ」
    なんて言われたらキモっ!ってのが正直なところだけど・・・。

    • vilureefさん
      nejidonさん、こんにちは!

      そうですか?私のレビューもいつもと違いますか!?(笑)
      やはりレビューの書き方も作品の雰囲気と同調してし...
      nejidonさん、こんにちは!

      そうですか?私のレビューもいつもと違いますか!?(笑)
      やはりレビューの書き方も作品の雰囲気と同調してしまいますね。
      そう考えると新聞書評委員てすごいですね。
      いつも冷静沈着で。

      私が好きなのは「押入れのちよ」かなぁ。
      これも短編集でしたね。
      もちろん「明日の記憶」も好きです!映画も良かったし。香川照之が名演だったな(笑)

      それにしてもみなさん図書館予約大変ですね。
      私、またしても新刊コーナーにポツンと置かれていたのでたまたま手にとったのです。
      ホント、申し訳ない(^_^;)
      2013/07/20
    • だいさん
      >もう一つ『結婚しようよ』も良かったな。
      思わず吉田拓郎の曲YouTubeで聞いちゃったし(笑)

      当時、結婚するという歌が結構沢山出...
      >もう一つ『結婚しようよ』も良かったな。
      思わず吉田拓郎の曲YouTubeで聞いちゃったし(笑)

      当時、結婚するという歌が結構沢山出ていたような気がするが…?皆が結婚したいと思っていたのかな?
      2013/07/27
    • vilureefさん
      だいさん、こんにちは。

      ”嫁にこないか~”って歌もこの時期ですか?
      加山雄三の曲もありましたよね?

      今より結婚に夢があった時代なんでしょ...
      だいさん、こんにちは。

      ”嫁にこないか~”って歌もこの時期ですか?
      加山雄三の曲もありましたよね?

      今より結婚に夢があった時代なんでしょうね(笑)
      2013/07/28
  • 程よい軽さと心地よさと、涙ぐむほどではないホロリ感。
    こういう適度な読み物も意外と良いなと思った。

  • 色んな家族の形を父親目線、男性目線からみた家族のお話。だからか、哀愁漂うお話多し。
    私がほんわか良かったのは『結婚しようよ』と『家族写真』。
    意外でおっと驚かされたのは、『しりとりの、り』。
    ⁇だったのは、『プラスティックファミリー』。
    初、荻原浩でしたが、なかなか楽しめました。

  • 娘の結婚、加齢に肥満、マイホーム購入、父親の脳梗塞……
    家族に訪れる悲喜こもごもを、ときに痛快に、ときに切なく描き、笑ったあとにじんわり心に沁みてくる、これぞ荻原浩!の珠玉の家族小説。
    勝手でわがまま、見栄っ張り、失礼なことを平気で言って、うっとうしいけどいないと困る、愛すべき家族の物語。

  • さすがの荻原さん、今作も良かったです!一つ目のお話からうるっときてしまいました。

  • ほっこりしたり、ちょっぴり切なかったり、笑ったり。どこか懐かしくて優しい気持ちを思い出せる。

  • どの話も激しく感情が動く事は無いけれど、男の悪足掻き(?)っぷりが、クスッと笑えて、共感できて、じんわりと心に沁みる(*´-`)

  • 家族の短編集。
    せつなかったり、笑えたり、よい話し。

  • 家族がテーマのほのぼの(と言い切れないのもあるけど)短編集。

    バッドエンドにしないのが良いねぇ。例えば「プラスチック・ファミリー」なんか、ありきたりの小説なら最後に望みはもたせないと思うんだけど、萩原さんはこっちに持って行くんやなぁと感心。この作品集のポリシーみたいなものを感じる短編でした。

    どれもが珠玉の出来とは言わないけどかなり粒ぞろいの7編です。前半直球勝負な作品から次第に変化球になっていって、最後にタイトル作の技巧へと至る構成も上手いなぁ。

  • 家族にまつわる短編集

著者プロフィール

1956年、埼玉県生まれ。成城大学経済学部卒業後、広告制作会社勤務を経て、フリーのコピーライターに。97年『オロロ畑でつかまえて』で小説すばる新人賞を受賞しデビュー。2005年『明日の記憶』で山本周五郎賞。14年『二千七百の夏と冬』で山田風太郎賞。16年『海の見える理髪店』で直木賞。著作は多数。近著に『楽園の真下』『それでも空は青い』『海馬の尻尾』『ストロベリーライフ』『ギブ・ミー・ア・チャンス』『金魚姫』など。18年『人生がそんなにも美しいのなら』で漫画家デビュー。

「2022年 『ワンダーランド急行』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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