ルカの方舟

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著者 : 伊与原新
  • 講談社 (2013年6月7日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (314ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062183758

ルカの方舟の感想・レビュー・書評

  • ロマンを感じさせる理系ミステリでした。直前に読んだ著者の磁極反転は後半陳腐な展開になり、失速した感が強かったですが、これは最後まで読ませてくれました。面白かったです。

  • もっとSFチックな物語かと思ったら、ただの(舞台はアカデミックだけれど)退屈なミステリーだった。
    よく練ってあるストーリーだったけれど、複雑に練りすぎていて、解答を読んでも理解が追い付かない。なるほど!と思わない。鍵となる何人かのキャラの印象が弱いせいもあると思う。ここへきて新事実を出されても・・・というのもある。そのくせ探偵役の百地先生がすべてお見通しのスーパー探偵すぎてちょっと白ける。お前はコナンかよ。
    それに室賀先生、なんであんなに謎めいた設定なんだ?ミスリードさせたかったのかな?

    好奇心をくすぐるタイトルと舞台設定だったけれど、それをうまく生かせなかったという印象だけが残った。

  • 正直、読んでいて、面倒くさいと感じる小説だった。
    ストーリー的には、それほど悪くないとは思うが、とにかくこれでもかとばかりに、隕石やら鉱石やらのうんちく話っぽい話が続く。
    まあ、多少は仕方ないかもしれないけど、最後まで続くのは、辟易させられた。
    こういう専門的な知識を絡める小説ってよくあるけど、その加減を調節してくれないと、読むほうが持たない。
    そういう小説だった。

  • ミステリーとして読んでいたのだが、どうしてもSTAP騒動と重なって、半分ドキュメンタリーのような感覚で読んでしまった。STAP騒動も死人が出たわけで、もしかしたら真相は自殺ではなくて殺人事件だったのかも! などとかなり妄想を入れながら読んだ。

    そのせいなのか分からないが、純粋なミステリーとして楽しめたかというと少し疑問がある。謎を解く人(シャーロック・ホームズやポワロのような役割の人)のキャラも弱い気がする。実は、最後の方まで、この人が謎を解くお話なんだということが分からなかった。それは自分の理解力のなさから生まれたものなので、物語の面白さとは関係ないが、もしかしたら同じ感覚を持ってしまう人がいるかもしれない。

    まあ、でも純粋にお話を楽しめばいいと思う。理系な人はものすごく楽しめるから。

  • 生命の誕生の秘密に関わる論文について取材していた編集者の小日向だが、その論文に捏造があるかもしれないという。しかも論文を発表した教授が亡くなってしまい・・・。 学会の現状や地質学や天文学などの様々な知識をわかりやすく、ミステリーが展開されています。理系のことはあまり得意でないという方にもわかりやすく書かれています。

  • おもしろかった。
    しっかし、今読むとどうしてもスタップ細胞を思い起こしてしまう。
    発行は去年なので、
    こーゆー問題はもとからあったことなのね、と思う。
    難しいよなあ。
    研究ってやっぱりそれなりの情熱、だとかがないとできないんだろうが、結果が出るとは限らないわけで、
    今や世の中全てが結果至上主義、とゆーか、
    利益がでないと意味ない、とゆーか。
    ムダにみえることがいつか、大きなことに繋がる可能性ってのもあるんだろうに、その不確定なものに懸ける余裕ってのが、人にも社会にもなくなっている気がする・・・。

    ブラックすぎるはかせのはなし、は実際にネットに載ってたのを引用したみたい。
    うう、こわいわあ。
    地道に頑張っても報われない。
    そんなことは世の中ザラにあることだが、それでも
    いつかはちゃんと報われて欲しいんだがなあ。

    百地先生の、「あはっ」な笑顔がくせものすぎて笑える。天才って、キャラクターとしてはとても魅力的だけど、側にいたらいらっとさせられることも多々あるのかも。

  • 「FFP」=不正行為 (捏造、改ざん、盗用)が題材で、ある意味タイムリー。
    謎や謎解きの魅力ではなく、理系ミステリィとして読み応えと目新しさを評価。
    http://blogs.yahoo.co.jp/rrqnn187/12512849.html

  • 普段知ることのない学究の世界が舞台。しかも理工系と言う専門性が高い世界、素人と博士がタッグを組んでどこかゆったりと犯行を暴く、という設定は「バチスタ」シリーズを彷彿とさせる。理工系の様々な知識やガジェットも配されていて最後まで楽しく読める。ただ残念なことに犯行の動機が弱い。北極で発見された隕石を南米で発見されたことにしてその功を独占しようという話は分かるが、しかしそれをわざわざ説かしたり殺人に及ぶ説得力は弱い。ここらがハッキリしていれば意外性もあるからもっと面白くなっただけに残念。しかし百地のキャラは面白いのでハードルは高いかもしれないが、シリーズ化してほしい。

  • 火星由来と思しき隕石から生命の痕跡が発見されたと発表した学者がメールで論文偽装を告発された上に死体で発見され…。主人公百地のキャラクタはなかなか面白いのですが、犯人の最後の行動に説得力がなく腑に落ちません。全体的に、数冊読んで嫌になった森博嗣と同じ臭いがしました。

  • なかなか面白かったです。化学も良いね。地球人は本当はどこの産物だろう。学者の道は険しい。

  • 2/8概ね面白い

  • ★★☆☆☆
    読者置いてけぼりの科学小説
    【内容】
    火星からの隕石に、生命の痕跡が発見された。そんな折、一通のメールが科学誌ライターの小日向に届く。それは、火星隕石に関する論文偽装を告発するメールだった。研究室に赴いた小日向は、教授の遺体を発見する。保管庫には、方舟の形をした黒い個体が残されていた。

    【感想】
    「一体誰が犯人なんだ!」を調べる推理小説。隕石とか分析とか超科学的な所が新鮮です。
    それもそのはずで著者の伊与原新さんは、東京大学の大学院理学研究科博士課程終了の博学です。

    理系的な部分をなんとか易しく書こうとしている所が垣間見れます。
    なんといってもロマンがある。


    ただ、推理小説としては甚だ疑問だ。

    もう少し読者に隙間を与えて欲しかった。
    「読者に提示していない手がかり」で推理しないで欲しい。

    その割には結末も、火サスとかにありそうな「他人を思うことがもたらした悲劇」だったのは残念だ。

  • ミステリの謎解きとか隕石とかはさっぱり。100人の博士とか論文引用数とかの小ネタが興味深い。

  • 生命起源と宇宙。ロマンだ
    社会がスピード重視になってしまうのはそこに時間があるからだ
    その時の間にあらゆるものが生まれ、死んでいく
    発見されるものもあれば、見捨て失われるものもある
    そんなところから物事は歪んでいってしまうのかもしれない

  • おもしろい本だった
    科学的な発想 や言葉がおもしろかった
    残念なことに後半一人の登場人物がすべてを一気に語りすぎかな〜と思った
    次の本も読みます

  • 理系難しい…けど切ない話。

  • 勝手にSFだと思い込んでいた
    全然違った

    めったに新品の本は買わないんだが
    帯に踊らされて購入

    先に読んだ姉も言っていたが
    天才っていう設定、ぜんぜん必要ない
    天才っぷりが発揮されていない
    キャラクターにちょっと色をつけるのにはいいけど
    天才じゃなくても充分成立するキャラクターだ

    ちょっと期待しすぎていた
    勝手な思い込みで期待しすぎていた
    もっとアカデミックなのを期待していた(それとSF・・・)

    割とさくっと読めるミステリー?だったので
    星は3つで
    次は!次はもっとアカデミックなやつを!(もしくはSFw)

  • 電子書籍で読了。
    生命の痕跡らしきものを宿した火星からの隕石をめぐって、大学の研究室内で巻き起こる殺人事件等を描いたミステリー。
    この小説の真のテーマともいえる生命の起源を巡る論議の部分は、読んでいてなかなか面白かったが、事件や謎の描き方が全体的に淡泊過ぎるし、ラストで明かされる真相も何だかとってつけたようで、ミステリーとしては正直微妙なところ。
    テーマは全く異なるものの「チーム・バチスタの栄光」とやや重なる雰囲気があり、そういう意味では登場人物をもっと絞って、それぞれのキャラクターを際立たせた方が、作品としてのまとまりという点でも良かったのではないだろうか...

  • あまり新規開拓出来ていなかったのですが、最近またじわじわ開拓してみています。シリーズ物の方がむしろ付いて行けなくなってきてたり…もご。
    新規開拓の際は、自分の中ではいつも以上に装丁がかなり重要になります。で、これ。最近のイラストテイスト多様というほど媚を売る事無く、白と金古美が理系且つアカデミックな雰囲気で目を惹かれる。
    理系ミステリというと森某を思い浮かべるけど、こちらは数学工学というより科学地学天文系。

    以下アマゾンさんよりあらすじ。

    人類史を変える謎。究明は、一人の天才に託された。
    火星からの隕石に、生命の痕跡が発見された。そんな折、一通のメールが科学誌ライターの小日向に届く。それは、火星隕石に関する論文偽装を告発するメールだった。研究室に赴いた小日向は、教授の遺体を発見する。保管庫には、方舟の形をした黒い個体が残されていた。黒色の物体を鑑定した科学警察研究所の女性研究者・佐伯は、それが火星隕石であったことを証明する。天才惑星科学者・百地が語る衝撃の真相とは!

    です。
    火星、隕石、生命の痕跡…。今までありそうであんまり巡り会わなかったミステリジャンル。あ、そう一応ミステリジャンルなので遺体も出ます。
    ミステリジャンルといえば比較的キャラクター重視というか、個性的で魅力的な探偵役とまわりの人々がいれば大体成り立つ感じもありますが(それもミステリの定石の一部だと思っているけれど)、珍しく自分の中ではそこまでキャラクター先行ではない印象。
    ”天才”百地先生は小柄で、ちょっと後退気味の柔らかそうな白髪と「あは!」という笑い方が憎めない、けれど特に奇人変人的でもないし、一応ワトソン役の小日向も特筆すべき描写はあまり無く、言われた通りに使いっ走り、いきなり丸一日後に南半球に一人で飛ばされてたりするけれど、ごく普通のちょっと科学好きの勤務ライター。その周りの科警研の女性研究員・佐相や、刑事の本間も、必要最低限の描写からなんとなくその雰囲気はわかるけれど、必要以上の要素は特に付加していない。ごく自然に描かれた人物達は、物語の邪魔をする事無く、ごく自然に話を流していく。
    いつもはキャラクターの個性が掴みとなって、物語に惹き込まれていくのだけれど、これはキャラクター要素が無くても初っ端の隕石発見から「ルカの末裔」からのメールと、気付いたらすっかり意識は物語の中に引き込まれている。

    『ルカの方舟』なんて聖書的なタイトルなので、オカルティックさと科学を混ぜ込んだ感じなのかと思いきや、そんなどろっとしたものは微塵も無く、地道に隕石とFFPを検証し紐解いていく。下手をするとあまり起伏も無く飽きられそうなのに、何故かまったく本をめくる手は止まらない。
    王道ミステリは「ハウダニット」が醍醐味のような気がするけれど、これはどちらかというと「ホワイダニット」要素が強いので、トリックや事件解決を楽しむというような部分はあまり無いけれど(うっかり人死にが出ている事を忘れるくらい…)、話のまとめ方の切なさとじんわりさは、且つて王道ミステリではよく感じられたけれど、最近心からそう感じられる事の少なくなってきた感覚で、この切なさこそがミステリ足らしめる一因だよなと。

    しいて言うなら全体的に特に人物面はもうちょっと掘り下げてもいいかなと。「ホワイ」が中心になっている割にはやっぱり微妙にいろいろ書ききられてなくて、ちょっと人物達の行動の説得力が薄いかと。
    まぁミステリかと言われるとなんとも言えないけれど、隕石や宇宙にワクワクして、やるせないけどじんわりする読後感は決してはずれではなかった。

  • 今のところ今年のNo. 1です。IFとか論文とかは仕事にも関係あるんで他人事とは思えず読んでました。最後も平凡な展開だなあと思わせておいて意外な結末にしてきて感心してしまいました。

  • 大学研究室あるあるがたくさん。
    さすがにリアリティがあったが、理系研究室ミステリーに
    〇〇が犯人(またはキーマン)って多くない?

  • ミステリの原点が横溝正史と江戸川乱歩で、ぽーんと飛んで新本格派、のわたし。なので、鍾乳洞の迷路や菊人形やマントの怪人や妖しいアミューズメント孤島やヘンな館などが大好物。
    でも、いわゆる「理系ミステリ」も好きなのです。

    理系ミステリでよく見るのはコンピューター関係か医療、生化学あたりだけど、本書は宇宙科学の研究センターが舞台。ライトなスターウォッチャーでもあるので、そこに興味を引かれて手に取った。

    パタゴニア北氷床で採取された火星由来の隕石「HYADES1201」に生命の痕跡が発見される。研究論文を発表したのは、帝都工科大学アストロバイオロジー研究センターの笠見教授のチーム。
    一躍「時の人」となった笠見教授。だが、彼を取材していた科学雑誌「プリズム」の記者・小日向のもとへ、当該論文のFFPを告発するメールが届く。差出人は「ルカの末裔」。
    FFPとは、Fabrication(捏造)・Falsification(改ざん)・Plagiarism(盗用)の頭文字を取った言葉。
    翌日アストロ研を訪ねた小日向が見つけたのは、実験室でこと切れた笠見と方舟の形の黒い物体。黒い物体は高温電気炉で融かされた「HYADES1201」だった。

    笠見教授の死は事故なのか。なぜ「HYADES1201」は方舟型にされたのか。
    ルカの末裔が告発するFFPは事実なのか。ルカの末裔とは何者なのか。

    センター側から真相の究明を任されたのは惑星科学者の百地理一郎。
    天才として名前を知られる彼だが、ここ数年は何を研究しているのか誰も知らないというちょっと変わった科学者。三日月形の目を細めて「あは!」と笑うのが癖(?)。
    クセはあるけどアクはないので、キレッキレの探偵や天才がお好きなかたには物足りないかもしれません。
    やる気があるんだかないんだかわからない会話や行動が天然っぽくて、わたしは好きです。調査に協力することになった小日向とも、百地とはちょっとした縁がある科学警察研究所の佐相とも、よいコンビ(時にトリオ)。

    理系ミステリといっても特に難しい話はなく、専門的な用語も都度都度もしくは少し後に説明される。
    パンスペルミア説、磁鉄鉱、生体磁石、酸素同位体比などなど、聞いたことはあるけど自分では説明できないことがよくわかっておもしろかった。
    研究者の世界の闇の話もあり、いつでもどこでも何の世界でも一番たいへんなのは「現場」の人間だなぁとなんだかやるせなくなった。だからといって不正はよくないけれど。
    そんな暗い闇も百地のキャラのおかげか、とことん重苦しくならない。
    文体もさらりとしているので、文字通りさらさら読める。
    一同を集めて事件の解明の場面と、その後のエピローグ的な部分は丁寧に書かれており――正直少し冗長に感じた。けれど、最後にドタバタして慌しく収めるよりは好印象。(って、偉そうですみません)

  • 難しく複雑に感じましたが
    一気に解決していって
    百地せんせいがステキにみえました

  • 平成22年の江戸川乱歩賞候補作。
    アカデミックミステリとでもいおうか。
    普段使わない脳みその理系分野が盛んに動く感じが心地よい。
    大学の研究室というある意味密室で起こった隕石の論文をめぐる殺人事件。
    論文ためにギリギリの状況で実験に忙殺される研究員たちの厳しい現実に胸が痛むが、その酷薄な世界の根本に残っている「人間性」にほっとする。

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