- Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062184809
作品紹介・あらすじ
大衆社会の成れの果てに出現した、今の時代を象徴するような愚民=B層、の危険性を指摘してロングセラーとなっている「B層三部作」の最新作である。
本作では、政治、経済、文化、スポーツ、音楽などあらゆるジャンルで「B層化」が進んでいる現状をさらに詳しく浮き彫りにする。また、それらB層を動かし、商売に利用しようとするA層の戦略や、B層(+A層)に対抗すべき真の保守勢力=C層こそが日本を救う処方箋を示しうるのだということを、過去の賢者の知見を振り返りながら説いていく。
感想・レビュー・書評
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改革とまでは言わなくとも,変えた方がいいものもあるだろう。保守も変化そのものを否定する立場ではないと思う。変化への慎重さ,思慮深さが,昨今のスピード重視やコスパ思考と異なるのだろう。
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B層は構造改革の目的を知らないし,知ろうともしません。ただ,「改革=新しい=なんだか良さそう」「抵抗勢力=古くさい=既得権益」という程度のイメージしか持っていない。
郵政選挙では,このB層に向けて「改革なくして成長なし」「聖域なき構造改革」といった小泉純一郎のワンフレーズ・ポリティクスがぶつけられました。要するに,問題を極度に単純化し,二択か三択を目の前にぶらさげることで,普段モノを考えていない人々の票を集めたわけです。(p.65)
つまり,B層は「近代的諸価値を盲信するバカ」なんです。
彼らは,平等主義や民主主義,普遍的人権などを信仰しています。
そして,なにをどう変えるのかは別として「改革」「変革」「革新」「革命」「維新」といったキーワードに根無し草のように流されていく。
彼らは,権威を嫌う一方で権威に弱い。
テレビや新聞の報道,政治家や大学教授の言葉を鵜呑みにし,踊らされ,騙されたと憤慨し,その後も永遠に騙され続ける存在がB層です。
重要な点は,B層は単なる無知ではないということ。彼らは,新聞を丹念に読み,テレビニュースを熱心に見る。そして自分たちが合理的で理性的であることに深く満足しています。
その一方で,歴史によって培われてきた「良識」「日常生活のしきたり」「教養」を軽視するので,近代イデオロギーに容易に接合されてしまう。(p.70)詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
装丁がダサい
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こういう考え方もあるのねという感じ.古典を読もうという考え方は賛同.良書を読むための条件は悪書を読まない事.情報過多の時代,最先端の情報には多くのごみが混ざっている.それゆえ歴史の地層に濾過され磨き抜かれや古典を読む時間を強制的に創るべし.
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レビュー省略
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昔より個人の意見、考えを発信する敷居が低くなったとは思う。
賢人の独裁が理想的だとして、
それができる人間がいないのはどうすればよいのか。 -
「日本をダメにしたB層の研究」の続編。どの位置から物事を見るかの勉強になります。
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めちゃめちゃ批判してて疲れる
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新着図書コーナー展示は、2週間です。通常の配架場所は、3階開架 請求記号:304//Te31
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B層の研究を去年の10月に読んだ。私はB層であり著者の言うようにコスパを重視するのでこの本は図書館で予約した。10ヶ月待ってようやく読めたが前著の焼き直しのような本で、さらにB層を小馬鹿にした書き方になっていたので読んでいてまたまたムカついた。本の内容は橋下大阪市長の悪口と、民主党政権を選んだのは国民で、結局政治のレベルは国民のレベルを表しており、多数決で物事を決めるのは愚の骨頂であるといったことが書かれていた。言っていることに賛成する部分もあったが、著者が嫌いなものを下劣に批判しており気分が悪くなった。