失敗屋ファーザー

著者 :
  • 講談社
3.56
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本棚登録 : 155
感想 : 21
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  • Amazon.co.jp ・本 (242ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062185196

作品紹介・あらすじ

デビュー作『ボクの妻と結婚してください』が、デビュー作にもかかわらず書店員と読者の支持を受け3刷。前作では著者自身もよく知るテレビ業界を舞台に書いたが、今回はまったくのフィクションに挑戦した。人材派遣会社で働く一郎は、世界でただ一人の“失敗屋”。自分の失敗を通じて会社の人間関係を修復する失敗のプロフェッショナルだ。そんな一郎のもとに、ある日一通の手紙が届いた。「ファーザーズオフィシャルアプルーバル」と書かれた謎の黒い封筒を開けると、そこには「お父さん検定」のお知らせが。1ヵ月以内にこの検定に合格しなければ、一郎が愛する娘・清江の親権を剥奪されるという。困る一郎。仕事では失敗しているがこれは失敗できない。人生最大の危機を迎えた一郎が、理想とお父さんになるべく娘のご飯をつくっていると、清江が話しかけてきた。「お父さん、わたし留学したいんだけど」「今なんて言った?」大ピンチ!果たして一郎は、無事に清江の父親でいつづけることができるのか――?
笑いあり涙あり、七転八倒のお父さん奮闘小説!

■目次
第一章 お父さん検定が来た
第二章 失敗屋はプロ、お父さんはアマチュア
第三章 父として
第四章 段々、父親と娘
第五章 お父さん検定
エピローグ 子別れ

感想・レビュー・書評

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  • 変な設定ではありますが、心温まる話ではあります。
    娘を思う父の奮闘が描かれています。
    しかし、娘のほうがもう一歩先に行ってます。
    子供はいつまでも子供のままではいません。
    親と子は互いに成長し合う生き物なのですね。

  • 「失敗屋」「お父さん検定」聞きなれない言葉が躍る作品ですが、是非手にとってみて欲しい。
    かくいう私も帯のお父さん達の悲痛な叫びにつられて思わず購入。
    いやはや面白かったです。
    父と娘。
    この二人の関わりが少しずつ色を変えていく様子は勿論のこと、失敗屋として一郎が派遣先にもたらす失敗ぶりにも楽しませてもらいました。
    頭を悩ませながら頑張っている一郎にいつしかエールを送っていた。
    作中で一郎が娘を"頑張れる源"としているところで、首がもげるほどうなずいてしまった。
    私は母という立場ですが毎日頑張れるのは子供達がいるから。
    大野部長の「無駄なことに本気で取り組まないことが無駄だ」という科白がとても好きです。
    一郎がかつて失敗した引っ越しの真相にもホロリとさせられる。
    爽やかな気持ちで本を閉じることが出来ました。
    素敵な作品です。夫にも勧めてみます。

  • y

    逆転の発想が面白い。

  • ほっこりハートフルコメディ系。
    何気ない言葉が時々心に残った。
    失敗を活かすという発想が面白い。

  • 高校二年の娘と二人暮らしの父親の仕事は失敗屋?! 有り得ないような職業と思いきや、読み終わりにはこんな温かい気持ちになるなんて!

  • 確かにトラブルが発生すると、チーム一丸となって解決に奔走し、その結果、チーム運営が良くなるって事はあるよね。でも、それを故意に引き起こす仕事があるとは。

    失敗するにも才能が必要なのか。難しい世の中だな。

  • 熱くなることに照れるな、無駄なことに本気で取り組まないことが無駄だ、か…。
    嫌われるのはイヤだから、若者に合わせちゃってるのかな。

  • 失敗屋という、失敗をすることによってクライアントの問題を解決する特殊な職業を持つ主人公。
    失敗のプロとして数々の問題を解決していく一方、父親検定というこれまた不思議な検定を合格しなければいけない状況に。
    失敗屋ストーリーと父親検定ストーリーが並行して進んでいき、最終的には絶妙な角度から二つのストーリーが交わっていきます。
    非常に楽しく読ませてもらいました。
    人の心情が細かく繊細に描かれている一方、全体的にコミカルに仕上がっているので、スイスイ楽しく読めます。
    奇抜な設定も違和感なく消化できる、是非勧めたい一冊です。

  • 妻を病気で亡くし、高校生の娘との父子家庭の一郎。

    彼の仕事は失敗屋といって、失敗することで働く人たちに成功するためのヒントを与える仕事だった。

    更にどこからか父親検定というものを受けることになり、日々奮闘する一郎。

    失敗屋の仕事と、年頃の娘との接し方、父親として娘に何がしてやれるのか。

    う、うん。
    ずいぶんと物分かりの良い娘、失敗屋に依頼してくる人たちはそもそももう関係が良好なものばかり。。。
    ロールキャベツ食べたいな。

  • わが子に対して、ちょっと弱気すぎ?

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著者プロフィール

1964年、北海道生まれ。放送作家として「笑っていいとも!」「Qさま!!」「お願い! ランキング」「中居正広の金曜日のスマたちへ」「林修の今でしょ!講座」などを担当し、2012年、『ボクの妻と結婚してください。』で小説家デビュー。他の著作に『もう一度、お父さんと呼んでくれ。』『「ファミリーラブストーリー」』『続・ボクの妻と結婚してください。』などがある。

「2020年 『喋る男』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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