追憶の夜想曲

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著者 : 中山七里
  • 講談社 (2013年11月21日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (306ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062186360

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追憶の夜想曲の感想・レビュー・書評

  • 御子柴シリーズ、第二弾。

    最初、御子柴がどうしてこのお金にもならない弁護を引き受けたのか不思議だったんですよね。
    それがわかったとき、一瞬頭が真っ白になりました。
    そして今回も”贖罪”ということを深く考えさせられました。

    「ママの代わりをしてくれるんでしょ?」と突然訪ねて来た倫子。
    仕方なしに倫子の目線に合わせて諭す御子柴。
    偏屈で子供の相手が苦手な人間が、その無邪気さに翻弄される展開が好きです。
    この二人のやりとりが、唯一心が和む場面でした。

    あぁ、真実ってなんて残酷なんでしょうか…。
    そうじゃなきゃいいな…と願っていたことが現実に…。
    亜季子がひたすらに守りたかったもの、
    それが白日のもとに晒される。
    美雪が受けた計り知れない深い傷を思うと、胸が締め付けられます。

    最後にもう一度倫子の目線に腰を落とした御子柴が、
    「生きている限り人は罪を犯す。
    それでもみんな生きることを許される。
    それは償う機会を与えられているということだ。」
    そう幼い心に訴える姿が胸を打つ。

    「奈落から手を伸ばしている者を生涯かけて救い続ける。」
    その誓いとともに差し伸べた手が、果たしてこの母娘の救いとなったのか…。
    この母娘のこれからがとても気になります。
    「またね!センセイ」
    その言葉のとおり、倫子が成長してすべてを理解できた日に、また会えるといいなと思います。

  • 法廷対決にワクワクし、ページを繰るのももどかしく、そして、最後のどんでん返しに、読後は唖然。
    中山ミステリーの醍醐味を、存分に味わった。
    さらに、シリアスな流れの中で、健気な倫子のキャラクターにホッとし、岬洋介の話題がちょっと出てくる場面ではニヤリと。
    それにしても、弁護士御子柴の続編はあるのだろうか。

  • 面白くて一気読み。
    高額報酬でしか動かない"悪辣弁護士"の御子柴は、なぜこの事件に手を出したのか? 
    単純に思えた事件が、二転三転していく。
    ハイレベルな応酬の法廷シーンから、目が離せない。
    健気な倫子が愛らしく、御子柴が珍しく振り回される姿も、おかしかった。
    途中で真相が見えてくるが、それでもなお、最後までひきつけられるものがあった。
    オチの驚き、というミステリとしての魅力だけでなく、人間性を描いているからだと思う。
    前作を踏まえた続編なので、『贖罪の奏鳴曲』を先に読むべき。

  • ダークヒーロー御子柴シリーズの続きです。
    ラストのどんでん返しが色んな意味で凄すぎて久々に「えっ?!?!」って声でた。事件の真相はなんとなくわかっていたつもりで全然外れ、弁護の理由なんて本当に全くわからなかった。ああ、思い出しても興奮するレベル…(笑)
    主人公は絶対に私情を挟まないところがすごい。「こんなことを言ったらばかにされるんじゃないか」「こうしたらすごいと思ってもらえるんじゃないか」「御子柴に勝ってギャフンと言わせたい」っていう気持ちが行動の原動力になる登場人物も多い中で、誰かに何か思われることは彼にとって弁護のストーリーを考える一要因でしかなかった。自分がどう思われようと、被告を守り抜く。「贖罪」のためにこれほどストイックにできるものなんだろうか。彼にとっての贖罪、というものの大きさに少し苦しくもなった。

  • 作者の作風を「露悪的社会派ミステリー」と名付けたミステリ評論家がいるそうだ。なるほど、うまいこと言うなあ。「切り裂きジャック」とか「カエル男」とか本作もその系列。こういうのが嫌いな人も結構いるだろうが、私はOK。楽しんで読んだ。

    いわゆる「イヤミス」とは違うと思う。一見社会派的な題材や、「人の心の闇」的なものも、ここではエンターテインメントとして消化されていて、読後感が重くない。心の負担にならない感じだ。野次馬根性や下世話な好奇心をやたら深刻な雰囲気でくるみ、いかにも「人間」を描いたような顔をしているミステリは苦手。うまく言えないが、どこか軽さがあるのがいい。

    本筋にあまり関係ない場面があったり、全体にちょっと違和感があったのだが、これは「贖罪の奏鳴曲」に続く作品だということを読後に知った。そうだったのか。しかも「贖罪~」には、お気に入りのキャラクターである古手川がでてくるとか。これは読まなくちゃ。

    これまた今更だが、作者がいいトシの男性であることを知って驚いた。どういうわけか、若い女性だと思ってた。いや、別に根拠はないんだけど。だからどうだってもんでもないんだけど。

  • まずは、中山七里氏の文庫最新刊「いつまでもショパン」の帯に私のレビューを掲載してくれたブクログと宝島社に感謝。
    サイン本はまだ届いておりませんが、とりあえずお礼を述べておきます。

    さて、この最新作。
    作品の冒頭からおどろおどろしい描写で始まるが、それは過去の記憶。
    弁護士御子柴礼司が、身勝手な女の男殺しの第二審の弁護を買って出るという内容。 
    被告人の自白からは、一審の求刑を覆すに至る新たな事実が見つかるようには思えないのだが。
    御子柴が敢えて弁護しようとしたその意図は? 
    弁護に勝利する可能性はあるのか?
    淡々と進む裁判の中で、御子柴自身の過去をも絡めた驚くべき事実が最後に明らかになる。
    なかなかに面白い作品だった。
    冒頭の残虐シーンを読んだ時には、あまりの地生臭さに辟易したが、そういうシーンはその場面だけ。
    タイトルからは、彼お得意の音楽ものかとも思っていたのだが、しっかりとした法廷ものだった。
    私のあまり好まない中山七里氏独特の時代がかった台詞や言い回しも殆どなかったし、文章の腕をあげたなあ、と思える作品だった。
    彼の今後が楽しみになって来た。

  • 御子柴弁護士シリーズ2作目。

    御子柴氏を理解できないでいるが、
    裁判で彼が巻き返すのは気持ちがいい。

    グイグイ引き込まれる、
    決して気持ちのいい終わり方ではないけれど、
    御子柴氏の今後を読みたいと思う。

    彼の正義・贖罪、
    何よりも彼の人としての喜び、
    生きて行く力の根源は何なのだろう。

    興味深い。

  • やっぱり御子柴礼司シリーズは面白い。どんでん返しが必ずある。うまいなあ、中山千里さんは。

  • 市立中央図書館より。
    --
    「いつまでもショパン」の直後に読んだせいか、夜想曲(ノクターン)といふタイトル中の言葉に、ショパンが連想されたが、確かにノクターン第2番が追憶の中に登場する。事件そのものに大きく関わるエピソードではないが、被告人の過去を想像させるには重要な1シーンである。
    プロローグの残虐なシーン、そして弁護士として登場した御子柴の行動について淡々と語られる物語。
    ここまでのどんでん返しが隠されてゐるとは想像しにくい物語運びは、中山の職人芸かとも。
    もちろんネタバレではありませんよ(*^_^*)。

  • 御子柴先生かっこよかった!シリーズ二作目ということで、どう繋がるのだろうと思っていたけど、生き返ってくれた♡
    次席検事が岬先生を愚息って言ってたけど洋介ファンの私としては、そんなことないよー、と言い返したい笑
    シリーズ3作目も出てるみたいだから早く読みたい。弁護士としての立場が危うくなっている御子柴先生がどう次作で振る舞うのかが楽しみだから。

  • シリーズ2冊目。おおおおーそう繋がるのか!と驚かされる展開。なんかこう書くのも不謹慎な内容だけど、面白かった。部分的には真犯人が想像ついてたけど、背景がそういうふうに繋がっていたのは予想外だったので驚いた。

  • 最後にまさか、そんなことが…

    息をつかせぬ勢いで読み進めました
    後味悪く、自己保身ばかりの関係者

    好きではないが、御子柴が一番芯があった
    御子柴好きじゃないが

    唯一の救いは倫子ちゃん
    そのまま真っすぐでいてほしい
    彼女なら、真っすぐ人を好きになって
    真っすぐ人を憎むだろうから

  • 今回の弁護を志願した「理由」があるということはもちろん分かってはいたが、なんとそこに繋がるのか!最後は圧巻。やっぱ御子柴最強説だな。岬検事もいいけれど、息子を愚息と言うのはやめて頂きたい!岬洋介はめちゃめちゃかっこいいですよ!それにしても、今後の御子柴はどうなるのかな?発売まであと一週間か…なるべく図書館で済ませたいので、早く入荷してくれと願うばかり。

  • 前作「贖罪のソナタ」を上回るおもしろさだった。
    法廷シーンも読みごたえたっぷり。何と検事は「ドビュッシー」「ラフマニノフ」に登場する岬洋介の父!!
    御子柴礼司は、自分の犯した罪を贖うことで生きている。決して赦されないことはわかっているが、それが鬼畜から人間に戻れる唯一の道だと信じて。
    りんこちゃんの存在は救いだった。いつか御子柴と再会する日が来るような気がする。

  • 残虐な殺人を犯した少年犯罪の過去を持つ弁護士・御子柴礼司。
    凄腕ながらも、依頼人に高額報酬を要求する悪辣弁護士だ。
    夫殺しの容疑で、懲役十六年の判決を受けた亜希子の弁護を、
    前任の弁護士を引きずり降ろしてまでも引き受ける。
    御子柴は何故、裕福でもない亜希子の弁護をしたいのかーー?


    生活能力がない夫を殺した妻・亜希子。
    本人も罪を認め、殺害後遺体を脱衣所にブルーシートの上に置き、
    浴室を掃除している所を義父に発見されるという、誰の目にも
    事件の真相は明白で、一審で懲役十六年の判決を受けている。
    世間も注目していない事件を、高額な報酬も無しで
    どうして、無理矢理引き受けたのか…?
    亜希子も見るからに切れ者の御子柴を警戒しているのは何故か…?

    不俱戴天の敵の岬検事との法廷での対決シーンや
    駆け引きは、とても緊迫感がありドキドキしました。
    二転三転し、事件は思わぬ方向に、次々と明らかになる事実。
    途中から、もしかして犯人は…と、想像はしましたが、
    まさか、こんな結末とは…。
    どんでん返しに次ぐどんでん返し。想像を遥かに超えていました。

    自分の過去を衆人観衆の前で晒し、未来を捨て弁護した
    御子柴の姿は、それまで冷酷なイメージだったから、
    嬉しかったし、凄いって思った。
    『償い』・『贖罪』・『贖い』…深く考えさせられました。

    シリーズで、前作があるのを知らなかった。
    前作から読むと、もっと感情移入出来たんじゃないかと、残念です。

  • 何というかもう…ため息もののサスペンス、法廷ドラマでした。その事件に拘るあたり何かあるとは思いながら読んでいましたが、まさかそこに行くとは。憎むべき人なのに、許せない人なのに、なぜ読後はこんなにも愛しく、また会いたいと思ってしまうのか。御子柴弁護士が与えたのは記憶を甦らせた過去の地獄なのか、今の地獄からの救いの希望なのか。なんて紙一重。でも読みごたえ有りすぎる素晴らしい1冊でした。ぜひ刊行順に読まれることをおすすめしたいです。続編は…これは無理かな。ダメージが前より深刻そうです。

  • 岬検事が出た時、まさかあの岬洋介の父親かと思ったらそうだったのは嬉しいかった
    ラストの「これでいいんだよな稲見教官」は感慨深い
    御子柴として新しい人生をやり直しここまで築いたのに続編が出るなら凄く気になる

  • 途中で“もしかしたら”という想像を裏付けるようなヒントがあったので、それ自体は“ああ、やっぱり”だったのですが、流石にそれで片が付く程そんな薄っぺらな仕立てにはなっていない。真相が明らかになるクレシェンド、最期の最後でフォルテシシモ。どこまでも容赦なく、やはり一筋縄ではいきませんなァ。こんな終わり方だと御子柴弁護士のその後が大変気になるじゃありませんか。絶対にその後の御子柴弁護士を見たい!!

  • アウトローのわけあり弁護士とベテラン検事の対決。公判の事前に資料を提出しない奇襲戦法が得意!?
    しっかりしたポリシーを持っていてかっこいいです。

  • 中山七里さん「追憶の夜想曲」読了。悪名名高い弁護士、御子柴礼司の続編。これまで日陰の人々の弁護で黒を白にする敏腕をふるい、金を搾り取ってきた御子柴が、なぜか資産も持たない主婦の弁護をすることに。夫を殺害し、現行犯逮捕の主婦の判決の行方はいかに。。
    今回は音楽の描写は、ほとんど無い代わりに『御子柴 vs 岬』の法廷シーンが面白い。互いの答弁、証言のひとつで印象がガラッと変わり、弁護士のすごさを感じさせる内容でした。この岬さん、他シリーズで登場するピアノ弾き「岬洋介」のお父さん!岬ファンとしては、違った意味でも楽しめます。興味を持った方は、前作「贖罪の奏鳴曲」から読むことをオススメします♪御子柴のその後が気になる。早く続編読みたいです。

  • 読みやすいこと。
    でも軽すぎないこと。
    中山七里作品は、そのあたりが良い感じ。
    法廷のシーンでも、難解なセリフとかないし ね。
     ■ ■ ■ ■ ■ 
    噂によれば、これまでの作品(カエル男 とか)と
    キャラが重複してたりの筈なのに、覚えてなかったりするさ(汗。
    御子柴さん自体はどっかで出てた気もするけど。
    かろうじて「あ!」と思ったのは岬さんの息子さんくらい。(←出てねぇ。w
     ■ ■ ■ ■ ■ 
    お話は、まぁ先が読める感じ。
    でも御子柴さんの、キャラから推察しての動機が判んなかった。
    それが気になって読み進めた、みたいな。
    で、まさかのそのまんま加減にちょっと違和感かなぁ。
    御子柴さんって、そういうキャラなん?

    そう言えば、前作『贖罪の…』読んでなかったかも。
    ん?でもじゃぁ御子柴さん、どこで見かけたんやったっけ?
    わかんなくなっちゃったよぅ。
    亜希子さんみたく
    どっかで強いショックでも受けたか、私?(笑。

  • 「贖罪の奏鳴曲」の続編。勝ち目もなく、報酬も少ない殺人事件の弁護人をなぜ御子柴が受けたのか? これが最大の謎で、入れ子になるように被告人の動機の謎が広がっていきます。岬洋介の父である検事と御子柴との法廷バトルはもちろんですが、被告の心の疵をたどっていく御子柴の着想が興味深かったです。でもこんな終わり方じゃ、もう続編はなし?

  • 『贖罪の奏鳴曲』の続編にあたる。
    少年時代に残虐な殺人事件を起こした後、名前を変えて辣腕弁護士となった御子柴と、別シリーズの岬洋介の父親の名検事との戦いだ。
    争うのは、妻が引きこもりとなった夫をカッターナイフで刺し殺した家庭内の殺人事件だ。
    妻は容疑を認めており、厳罰の判決が覆る見込みはない。
    勝ち目のない、また、法外な報酬を払う能力もない被告人を、なぜ御子柴は弁護しようと考えたのか。
    するすると読み進んで、最後の展開にここがつながるのか!と手を打ちたくなった。

  • キタ、キタ、キタ、キターーー!!!
    中山さんの新刊だから、という理由で読んだのですが、暮れも押し迫ったこの時期に!どっひゃ~っ!!と私好みの展開が来ちゃいました!こっりゃ~、やってくれましたなっっ!!
    ・・・というわけで、この年末、最後に読む1冊としてドーンとおススメいたしますっ!!
    さあさあ!立って、立って、!今すぐ!本屋さんにゴーですぞっっ!!!

  • 御子柴シリーズの第2弾。なぜ御子柴が弁護を引き受けたのかをずっと明かさないまま最後の最後にすべての真相が明らかになる。その真相は全くの想定外。法廷での駆け引きの描写も面白い。

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追憶の夜想曲の内容

やり手ではあるが、依頼人に高額報酬を要求する“悪徳弁護士”として名高い御子柴礼司。

彼には殺人という少年犯罪の過去があった。
御子柴は、夫殺しの容疑で、懲役十六年の判決を受けた主婦の事件に興味を抱き、
高裁の審理から弁護人となる。東京地検次席検事の岬恭平は、以前担当した裁判で
惨敗した経験から、弁護人が御子柴に代わったと聞き、衝撃を受ける。

御子柴は、なぜ亜季子の弁護を希望したのか? そして第二審の行方は?

追憶の夜想曲の作品紹介

豪腕ながらも、依頼人に高額報酬を要求する“悪辣弁護士”御子柴礼司(みこしばれいじ)

御子柴は、夫殺しの容疑で懲役十六年の判決を受けた主婦の弁護を突如、希望する。
対する検事は因縁の相手、岬恭平。岬は以前担当した裁判で惨敗した経験から、
弁護人が御子柴に代わったということを聞き、衝撃を受ける。

御子柴は、なぜ主婦の弁護を希望したのか? そして第二審の行方は?

追憶の夜想曲のKindle版

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