ラ・プッツン・エル 6階の引きこもり姫

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著者 : 名木田恵子
  • 講談社 (2013年11月22日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (210ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062187039

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ラ・プッツン・エル 6階の引きこもり姫の感想・レビュー・書評

  •  自分の心を守ろうとプッツンしたひきこもり少女と,極度の潔癖症の少年のお話。
     悩みや恐れと必死に戦う思春期の少年たちの姿に,人の心に寄り添う事の難しさ。家族・親子という関係について考えさせられた。

  • だいぶ前に読了。
    マンションの一室に閉じこもり、生き延びようとする女の子の話。生きるために引きこもる、という強烈な信念が凛々しい。外界とつながる術が極端に限られている(しかも自分から引きこもっている)にもかかわらず、引きこもり部屋がそこだけで自律できるわけはなく、涼の気持ちも、内にだけ留まっているわけではない。対するジャクくんのほうの作り込みが弱い印象だったのが、ちょっと残念。
    ラストは王道に過ぎる感じはあるけど、涼のドライさが健在で、情緒に流れない感じだったのがよかった。

  • ずっと読みたいなーと思って忘れてた本

    えーーーーーー
    なんか想像とちがった。ナナメ上だった

    お父さんに反発して(だよね?くわしく発端がかいてない)家庭内暴力に走った小6女子が家族に見捨てられて(ありえない~~)家に引きこもり、外にも出ず(出られず)
    潔癖症で家も大変で学校もきらいでまいってる男の子とロープを使って交流してなかよく?なって
    それをきっかけ?にちょっとずつお互い前を向くようになるって話だった

    中学生じゃひきこもってても親の援助があるわけだし
    誰にも理解されない閉塞感でつらい日常もあるわけだけど
    だれかへの好意とか興味とか自分もがんばろうとかそういう気持ちが前へ向く力になるんだね~~~
    って話でいいかな

    ちょっとなんだかうーんだった
    まあさらっと読めたけど
    りんごの話が大分前だけど読んで好きだったから期待してしまった

  • プッツンしてキレると手がつけられなくなるので、塔に閉じこめられてしまったプッツン姫。

    ある日、潔癖症で最弱のジャクと出会う。

  • わたしは、マンションの最上階に閉じ込められている「ラ・プッツン・エル姫」。
    すぐにプッツンとキレて、手が付けられなくなるから世の中から隔離されている。

    魔王(父親)の手で病院に幽閉されるくらいなら、この部屋に一人でいたいと願った。
    自分がどうなっていくのか確かめたかったのだ。
    「やさしき魔女」(病院関係者?)のおかげで願いはかなえられ、魔王は妻と息子を連れて出て行った。

    食べものや日用品は、「やさしき魔女が」いつの間にか運び入れてくれている。
    わたしは何カ月も一人きりで閉じこもっていた。

    ある日、魔王の妻が置いていった双眼鏡を見つけ、窓の隙間から外をのぞいてみた。
    そうして見慣れた風景の中に、わたしは「ジャク」を見つけたのだ。
    わたしは「ジャク」を見守るために、毎日双眼鏡をのぞいた。

  • 冒頭部分は、自分の世界にこもった思春期の女の子感に拒絶反応を示しかけたけれど、だんだん面白くなってきて、最後まで一気に読んだ。

    「こういう終わり方なのか…」と思う結末だった。
    ラ・プッツン・エルがどうして引きこもったのかは語られない。
    でも、外に出た姫と勇者レオの“これから”が輝くものでありますようにと願わずにはいられないラストだった。

  • ``昔々、あるところに、たいへん凶暴なお姫さまがおりました。プッツンしてキレると手がつけられなくなるので、「ラ・プッツン・エル」と呼ばれていました。城の者たちは姫を怖れ、とうとう塔に閉じ込めてしまったのです。``

    高倉涼は自らをプッツン姫と呼び、親に反抗して暴力をふるい、物を壊し、マンション(塔)に引きこもる。このマンションの最上階は、涼の家の他は、老夫婦が住む2軒だけ。幼い時には仲が良かった父親(魔王)は、仕事で海外へ。気が弱く、父の言いなりだった母と弟も、近所には引越しだと言ってでて行く。姫の話を聞いてくれた肥満椙世(ひまんすぎよ・やさしき魔女)が、定期的に食料や日用品などを買って差し入れてくれる。
    姫はマンションで一人。双眼鏡で街を眺めるうちに、一人の中学生(蓮見怜央・ジャック)が気になりはじめる。神経質で、いつも左手をポケットに入れて、小学生にもバカにされたりして・・・。
    でも、ある時ジャックを助けてあげたことをきっかけに、ジャックも姫の事を知りたいと思う。
    そして、それぞれに悩んでいた二人は、もっとお互いのことを知り、助けたいと思うようになっていく。


    悩み多き中学生に読んで欲しい。
    ラプンツェルを、ラ・プッツン・エルにするのは面白い!と思いましたが、キレることをプッツンした、という言い方はちょっと古いような。

  • 外の世界へ
    Once upon a time.....むかーしむかし....

    ある日突然、暴力に走ってしまったお姫様。
    彼女は「魔王」によって閉じ込められている、否、自らそこで一人で生きることにした。
    誰にも存在を悟られないように。

    一方「ジャク」は手をポケットに突っ込んで、汚い世界から逃れるように生きている。
    誰にも自分だけの世界に入られないように、触れられないように。

    そんな自分だけの小さな世界で生きていた二人は、ある日出会うこととなる。
    恐る恐る近づく二人。
    世界が広がるその間際、姫は恐ろしくなって逃げ出してしまう。

    また一人だけの世界に戻ろうとしていた二人は振り返った瞬間に気付いたのだ。
    彼らの生きる世界が、誰によって守られていたのかを。

    たった一人で自分と向き合う時間も大切だ。
    なぜ自分がそう考えて、こう行動するのか......
    しかし、その思案に暮れ考え込んで結論を出したとしても、自分本位の考えになっていないかを振り返らなければならない。
    振り返った瞬間にこそ、見えなかったもの、見ようとしなかったものに気づけるのかもしれない。

  • 自らの意志でひきこもった中学2年の涼は、父親を「魔王」と呼び、自分のことを塔に閉じ込められたラプンツェルになぞらえて「プッツン姫」と呼んで、クローゼットの奥で自分だけの物語をつむいでいる。
    不潔恐怖症の「ジャク」、どうやらネグレクトされている「ガキチョロ」、放射能汚染におびえるクラスメイト。思春期の少年少女は、ただでさえ自分のことしか考えられないのに、彼らをとりまく現実はいろいろ暗い要素ばかり、本当に大変だと思う。
    中学生の少女ひとりをマンションの一室に残し、家族は移住してしまうという状況は異常だが、世間に見えない虐待が増えている昨今、ありえないことではないのかもしれないと感じた。
    涼やジャクの思考は大人には違和感あるかもしれないが、交換日記やポエムをつむぐように、この年代の子たちにはこういう空想や妄想があってもいいと思う。また、周囲に、家族とは違う見守る大人の存在、心の救いとなる存在(この話ではコンビニの店長やカラス男爵)があったのがほっとした。
    このボリュームでこれだけの要素を面白く構成するのはさすがです。

  • 作者についての予備知識全く無しに軽い気持ちで読み始めましたが、ぐいぐいひきつけられて一気に読んでしまいました。
    これは中学生にぜひ読んでほしい!

  • 個人の問題に、他人が口出さず、信じてるところが良かった。

    コンビニの店長さんナイスガイ。

  • ★★★★★
    引きこもりの女の子と潔癖症の男の子。
    どちらも家族の問題を抱えている。
    自分にしか興味が無かったときは身動きが取れなかったが、誰かに興味を持ったとき、一歩ずつ踏み出せるようになる。

    (まっきー)

  • 素晴らしい物語だった。
    主人公の少女・涼は父親と不和で家庭は崩壊状態、マンションの6Fに一人で住んでいる。
    携帯などの通信機器など外界との接触を一切絶ち、涼は
    殻に閉じこもっている。
    マンションの窓から通りを双眼鏡で覗いていると、強迫観念症の少年ジャクの存在を知る。
    少年を観察する日々がはじまるが…。
    涼とジャクの心情がきめ細やかに描かれていて、読んでいて痛くなるほど。
    閉じ込められた室内から感じる外の世界の変化、
    時間・季節・温度の描写も細やかで、書き留めて
    おきたい表現が沢山あった。
    名木田恵子さんの作品は「ころじかる・むにゅ・ぱ」というとても古い作品しか読んだことがなかったけれど、
    もっと読みたいと思った。
    作家として、(漫画原作者としても)大ベテランの方なので当然かもしれないけれど、他のYA作家とのレベルの違いを感じた。

  • キレやすく、暴れて家族がバラバラになってしまった涼。悪魔(父親)にマンションの6階の1室に閉じ込められたラ・プッツン・エルとして、窓の隙間から双眼鏡で外を見る。そこで潔癖症で学校になじめない弱虫ジャックを見つける。

    心に病を抱え、現実の社会に適合できない二人が、現代のラプンツェルさながらに生き延びてゆく。
    現実に同じような悩みを抱えている人たちがどう感じるかは想像できないけれど、読んでいて思わず「がんばれ!」と言ってしまいたくなった。
    ラストも劇的で荒療治だけれど、将来の明るさが見えて良かった。

  • キレやすい自分自身を「ラ・プッツン・エル」と名付け、ラプンツェルの主人公に重ね合わせる主人公。ラプンツェルのようにマンションの6階の部屋に閉じこもっている彼女は、マンションの窓から目撃した少年に興味を引かれ「ジャク」と名付ける。そのジャクは極度の潔癖症で、左手を常にポケットに入れ、家族とも接触を避けていた。

    ラ・プッツン・エルとジャクのふたりの視点から、それぞれの家族の歪さが少しずつ明らかになっていきます。ふたりはお互いの境遇を語り合う内に惹かれあっていきますが、その境遇の真実を知り打ちのめされます。この作品ではそこに、現代の家族にもまだ希望が残っているかのような感じが見出せますが、そこをどう捉えるかが難しいところです。子どもが読んだ時に、果たして自身の未熟さを知るか、頭ごなしに未熟さを押し付けられるように感じるのか。

  • 引きこもりのプッツン姫と強迫神経症のじゃの話。カラス男爵などの登場人物の名前も良かった。主人公の独り言が好き。

  • タイトルは、ラプンツェルではなく、ラ「プッツン」 エル。
    最近はプッツンするとかいう言い方も、あまりしなくなった気もするけど。

    家庭内暴力が原因で家に閉じ込められた少女と不潔恐怖症の少年が、6階からたらされる一本のロープで交流し共に成長していく物語。
    現代版ラプンツェル変化形バージョンってところかな。淡い恋というよりは、それぞれの心の葛藤に比重がおかれている。

    なかなか面白いけど、え、ここで終わり?っていう感じのラストが気になる。
    あとどうしても少年が少女を「姫」と呼ぶのに抵抗が・・・かゆい、なんかかゆいよ。
    まあ本人がそう名乗ってるんだから、仕方ないのかもしれないけど。若さゆえかなぁ。

  • 読者モニターにて。
    なんという緊張感とカタルシス。一瞬で読みきれるのに感激がおさまらない。二人の世界がついにつながった瞬間は、ここがどこかも忘れて涙がとまらなかった。

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ラ・プッツン・エル 6階の引きこもり姫の作品紹介

「ラ・プッツン・エル」と名乗り、マンション6階にとじこもって暮らす少女の心の軌跡。はたして「塔」の外へ出る日は来るの?

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