お父さんと伊藤さん

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 376
感想 : 73
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  • Amazon.co.jp ・本 (290ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062187589

感想・レビュー・書評

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  • 夢中になった。


    最後は、どういう訳なんだろう…。





    伊藤さんがいい味なんだな^ ^

    オススメです♪

  • この小説の父と娘の現実的な微妙な関係と心理描写と、全くリアルじゃないけど、いそうな気もする年の離れた50過ぎの同棲相手の伊藤さんがいい味だしている。淡々とした小説かと思ったら、特に後半の転があって楽しめた。

  • 口下手の毒舌家

  • デビュー作だったとは!おもしろかった。次作も楽しみ。

  • 『お父さんと伊藤さん』というタイトルと表紙のシンプルさに衝撃を受けた。主人公の彩の職業と年の差恋愛(私自身は16歳差でした)という共通点があり、少し親近感を感じた。私も父に交際相手を紹介した時、お父さんと同じ反応だった。伊藤さんはしっかりしているのか、天然なのかわからない。不思議な人である。伊藤さんはお父さんと彩の仲を取り持つ潤滑油的存在でもあるのかなと思ったり。お父さん・彩・兄・兄嫁は不器用すぎて拗れてしまったのかもしれない。伊藤さんとカンマニワさんに支えられながら彩には頑張って生きてほしいと思った。

  • とてもデビュー作とは思えない素敵な家族小説でした。34歳の私と54歳の伊藤さんが同棲するアパートに74歳の父が転がり込んできて始まる奇妙な共同生活を描いた長編ですが、ユーモアがあって、ほろっときて、日常を描いているだけなのにハラハラドキドキしました。

  • 血のつながりの大切さが叫ばれている昨今だけど、結婚というのは元々血の繋がらない家族を作ることだ。
    血のつながらない友人。
    血のつながらない彼氏。
    血のつながらない生徒。
    血のつながりが不必要なわけでは決してないけれど、同じものを見て同じ体験をする、同じ時間を過ごすことに無二の暖かさを感じた。
    自分とは別の人間と共に過ごすことを選び、お互いの「別であるところ」を認めていく。
    「慈しむ」という言葉がぴったり合う気がした。

  • カンマニワさんの、今しかできないことの言葉がきいた。私には。

  • 子供の独立、親の定年、家族の死、子育て、介護。そうした環境の変化によって、家族の関係はあらぬ方向に向かっていく。捻れていく。 魅力的な登場人物たちがテンポ良く現代の「家族」の曲がり角を描いてくれていました。
    あの頃に戻る、タイムマシーンのような山間の信濃のお家。そんな場所があるといいのだけれど。

  • 同棲中の主人公の元に、ある日突然父親が転がり込んできた。
    あたし(34)と伊藤さん(54)とお父さん(74)のぎこちない共同生活。

    伊藤さんの掴み所のないひょうひょうとした感じが、なんか良いんだよなぁ。いかにも頼りなくて甲斐性がなさそうな伊藤さんの、やる時はやるみたいなところはちょっと格好良かった。普段は何も考えてなさそうなくせに。

    偏屈で頑固者のお父さんの自分勝手な振る舞いには主人公同様「このクソじじい」と苛々するけど、読んでいくうちに段々憎めなくなってくる。お父さんはお父さんなりに、家族を大切にしてきたんだろうなと思うから。まったく不器用というか、素直じゃないというか。

    伊藤さんの「やっぱり、彩さんのお父さんてさぁ・・・彩さんの、お父さん、だよなぁ・・・」の言葉が全てを集約してる気がする。

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著者プロフィール

1969年東京生まれ。慶應義塾大学文学部卒業。出版社勤務の後、劇作家として活躍。2007年「ミチユキ→キサラギ」で第3回仙台劇のまち戯曲賞大賞、12年「春昼遊戯」で第4回泉鏡花記念金沢戯曲大賞優秀賞を受賞。13年に『お父さんと伊藤さん』で第8回小説現代長編新人賞を受賞し、小説家デビュー。著書に『おまめごとの島』『星球』がある。

「2017年 『PTAグランパ! 』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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