まるまるの毬

著者 :
  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (314ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062189903

作品紹介・あらすじ

お君ちゃん、今日の菓子はなんだい?

江戸は麹町の菓子舗「南星屋」。
繁盛の理由は、ここでしか買えない日本全国、名菓の数々。
若い時分に全国修業に出、主の治兵衛が自ら歩いて覚えた賜物である。
娘のお永、孫のお君と親子三代、千客万来。
でもこの一家、実はある秘密を抱えていて……。
思わず頬がおちる、読み味絶品の時代小説!

「たかが菓子だ。そんな大げさなものじゃねえさ」
武士から転身した変わり種
諸国の菓子に通ずる店の主・治兵衛

「お団子みたく、気持ちのまあるい女の子になりなさい」
菓子のことなら何でもござれ
驚異の記憶力を持つ出戻り娘・お永

「お菓子って、面白いわね、おじいちゃん」
ただいま花嫁修行中!
ご存じ、南星屋の”看板娘”・お君

感想・レビュー・書評

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  • ◇◆━━━━━━━━━━━━
    1.感想 
    ━━━━━━━━━━━━◆
    時代小説は苦手なんですが、おじいちゃんと孫むすめという関係で面白そうな作品ということで、手に取りました。

    和菓子職人のおじいちゃんと、その娘と、孫の3人が中心のお話ですが、なかなかに読み応えがあって、面白かったです。
    昔の人は、人と人の繋がりが重いな〜というのが印象です。その重さが時代小説が苦手な理由の一つなんだろうな〜というのがわかった作品でした。

    この作品で登場するおじいちゃんは、とてもかっこいい人でした。やはり、かっこいいおじいちゃんは、優しい!甘くはないのに、優しさを感じられることが、かっこいいおじいちゃんの条件ですね、きっと。
    なかなかに渋い感じが伝わってきました。

    いろんな和菓子、洋菓子が登場して、いろんなところに旅行に行きたくなりました。先月、久留米にいったばかりだったので、久留米が頻繁に登場した時に,土地のイメージがあったのが、また、よかったです。
    久留米以外にも登場する土地は馴染みあるところばかりだったので、今と昔をイメージして、別の角度で楽しめました。


    ◇◆━━━━━━━━━━━━
    2.あらすじ 
    ━━━━━━━━━━━━◆
    地方を練り歩き、いろんなお菓子の知識がある治兵衛。
    その治兵衛と、家族の物語。
    昔ながらの多くのしがらみが家族の人生に大きく影響して、先の見えない展開が続きます。
    水戸黄門の印籠が、お菓子になったようなストーリー?(笑)

    ■登場する菓子
    カステラ
    鯨餅 山形
    若みどり
    よりみ滝
    梅ヶ枝餅 
    鶯餅
    生涯糖
    松風

    先月、太宰府天満宮で、梅ヶ枝餅を食べたばかりなので、これも笑えました。

    ■恋のお話
    いい言葉♪

    色恋なぞ所詮、一時の気の迷いだ。
    歳を経たいまなら、そう断言することもできる。
    しかしその一時一瞬が、本物の輝きを放つことがある。


    ◇◆━━━━━━━━━━━━
    3.主な登場人物 
    ━━━━━━━━━━━━◆
    麹町 南星屋(なんぼしや) 菓子店

    治兵衛 主、お君祖父、妻はお永が子どもの頃に他界
    お君 16歳
    お永 お君の母、夫とは別れている
    修蔵 お君の父
    五郎 石海、こっかい、坊主、治兵衛弟

    河路金吾 平戸藩松浦家の家臣
    稲川翠之介 同心の子ども、10歳
    おいま 17歳、お君の友だち

  • 続編が出ているのを知り、久しぶりの再読。詳細を忘れていたので新鮮な気持ちで読めた。

    麹町六丁目裏通りにある菓子屋〈南星(なんぼし)屋〉。
    治兵衛とその一人娘・お永、さらにその一人娘・お君の親子三代三人家族で菓子作りから商いまでやっている、その小さな店はお昼に開店し菓子が売り切れれば閉店する。
    そこには看板となる菓子はなく、毎日二、三品の菓子を日替わりで出している。しかもその菓子は店主・治兵衛が修行中に全国を旅した先で習った、江戸では食べられないもの。それらを庶民的な値段で出しているのだから毎日繁盛していたのだが…。

    様々なトラブルや困り事をお菓子で解決!という連作集なのだが、第一話はそのお菓子で厄介事が持ち上がる。
    〈南星屋〉で出した「印籠カステラ」が平戸藩松浦家で門外不出とされている「カスドース」にそっくりだという訴えがあり、治兵衛が作り方を盗んだという疑いを掛けられたのだった。

    この第一話で治兵衛一家の複雑な事情が明らかになっていく。
    まずは治兵衛。彼は家禄五百石の旗本・岡本家の次男だったのだが家を出て菓子職人となった。同じく三男の五郎は格の高い寺の大住職・石海(こっかい)となった。
    いくら大身旗本とは言え嫡男以外は自分で生きる道を探すしかないからそうしたのかと思えば、治兵衛には大変な事情があり五郎が僧となったのも治兵衛を助けるためだった。
    そのことが、門外不出の「カスドース」の味を再現できた理由に繋がるのだが、さらに治兵衛がどうやってこのピンチを切り抜けるのか興味が湧いてくる。

    この治兵衛の秘密は全編に渡って絡んでいく。
    実家である岡本家の現当主で治兵衛にとっては甥に当たる慶栄のうかつさに繋がったり、御用菓子屋の一方的なライバル心を煽ったり、孫娘・お君の思わぬ縁談とその結末であったり。
    治兵衛からすれば大切な家族を守るために決断し菓子職人として生きてきたことが逆に家族を苦しめるという皮肉な展開に戸惑うばかり。
    しかし終盤の最大の困難もまた菓子作りと家族の絆で乗り越えていく。

    治兵衛は職人だが頑固さや偏屈さはなく、娘や孫を見守ったり戸惑ったりの良き父であり祖父。五郎も格の高い寺の大住職だが偉そうなところは全くなくお菓子大好きな親しみやすいおじさん。しかも治兵衛一家のピンチとなればその身分を利用して助けてくれたりもする頼れる人間でもある。
    娘のお永は口数は少ないが家事から商いの切り盛りをきっちりやってくれるし、孫のお君は逆に姦しくて家事は苦手だが接客は得意。良いバランスの家族だ。
    関係する武家たちも高圧的な者はいない。
    嫌なのは御用菓子屋くらい。安心して読んでいたのだが、最後にこの菓子屋が最大のピンチを引き起こすことになる。

    岡本家は元々西の丸御納戸役を勤めていたとあり、小早川涼さんの包丁人侍シリーズを思い出した。読み進めるとなんとあのお方の名前が。治兵衛の秘密は思ったより大変なものだった。
    しかしこの作品で描かれるあのお方も優しい。

    この困難を乗り越えた先で、ついに〈南星屋〉はオリジナルの菓子を作り出す。
    「南天月」と名付けた看板菓子と共に〈南星屋〉はどう歩んでいくのか。
    お永と元夫・修蔵との関係、お君の今後も気になる。そちらは続編で描かれるだろうか。
    だが御用菓子屋が言うように治兵衛は家族を失ったわけではない。それこそが幸せなことだと思う。

  • 一日に商う和菓子はニ、三品に限定。品書きも仕入れ具合や天気、主人の気分次第で毎日変わる。
    こんな職人気質な主人が商う菓子屋が身近にあったなら、日替りで出される和菓子をぜひ食べ比べしてみたい。

    江戸の庶民の舌を喜ばす「南星屋」。
    渡り職人として、主人が国中を旅して知り得たレシピを元に丹精込めて創れる和菓子の数々は、私でも聞いたこと、食べたことのあるものが登場し、読んでいてわくわくする。聞いたことのない和菓子の画像を検索してみたり、と読み物だけでない楽しみ方もできた。

    個人的には、地元の生姜糖が出てきたり(実はちょっと苦手だったりして…)、きな粉を使ったうぐいす餅(他の地方では抹茶を使うなんて初めて知った)など、嬉しい発見も多々あった。
    福岡は太宰府にある梅ヶ枝餅。聞いたことはあっても食べたことはない。これは一度食べてみたい。

    すったもんだあったけれど、ひたむきな職人としての気骨が長年染み付いた主人の真摯な姿勢と、その周囲を固める家族の信頼関係に勝るものはない。
    主人と孫娘が共に創る新作菓子に、ますます期待が高まる。
    人情話に美味しそうな和菓子。これら最強アイテムてんこ盛りの「南星屋」にまた来店したい。

    菓子は甘いが、人生はそんなに甘くはないよ。
    甘い菓子の中にぴりりとした刺激もそっと忍ばせる。
    西條さんの、冷静かつ穏やかなメッセージが込められた物語だった。

  • 江戸では滅多に食べられない珍しい菓子を扱う行列のできる和菓子店、南星屋(なんぼしや)を舞台に繰り広げられる滋養豊富、風味絶佳な時代小説。
    タイトルは『まるまるのいが』と読みます。


    いやぁ~、面白かった!
    ひさびさの時代小説で初読み作家。
    読むまでは不安だったけど
    まったく問題ナシ!
    食べ物を描いた人情話だから
    食いしん坊体質の自分の好みにピッタリハマったのかな(笑)
    (表紙に釣られて良かった~笑)

    それにしても全国の和菓子が
    江戸にいながら買えるという設定が素敵過ぎます!
    今で言えばネットショッピングみたいなものだし、
    実際そんな夢のような店が当時の江戸にあったら
    今とは比べものにならないくらい
    繁盛したんじゃないかな。


    いつも明るく元気ハツラツな
    南星屋の看板娘、お君(おきみ)、16歳。

    お君の母親で出戻りの身だが、
    驚異の記憶力を持つお永(おえい)。

    南星屋の主(あるじ)で
    七福神の寿老人に似たお君の祖父の治兵衛(じへえ)。

    治兵衛の弟で不良オヤジ、
    相典寺(しょうてんじ)の大住職にして
    南星屋の名付け親の石海(こっかい)。

    カスドースの一件以来何かと南星屋に出入りし力になってくれる、
    平戸藩松浦家の家臣、河路金吾(かわじ・きんご)。

    この主要メンバーがみな、生き生きとして
    読めば容易に映像として浮かんでくるから、
    自分の周りにいる身近な友達や親戚のように思えて(笑)
    親近感が湧いてくるんですよね。

    だから話の先が気になるし、
    元気な顔が見たくて
    また会いたくなる。
    (NHKの連続ドラマなんて合いそう)


    中身に軽く触れると、

    門外不出の菓子「カスドース」の製法を盗み出した疑いをかけられ窮地に陥る治兵衛と南星屋を描いた
    『カスドース』、

    南星屋に弟子入りに来たのは
    武家の倅(せがれ)でまだ10歳の子供だった…
    『若みどり』、

    近頃、何をするにしても上の空のお永を見て、好きな人がいるに違いないと尾行する娘のお君と河路金吾だったが…
    『まるまるの毬』、

    治兵衛が菓子職人になるきっかけとなった弟・石海との椎の木の思い出を描いた
    『大鶉(おおうずら)』、

    河路金吾に河路家に嫁入りしてほしいと突然告白されたお君だったが…
    『梅枝(うめがえ)』、

    など全7編の連作短編となっています。


    武士の身分を捨て、16年もの間、国中を渡り歩き、
    その土地土地の菓子を研究し、菓子職人としての腕を磨いてきた治
    兵衛。
    南星屋が魅力的なのは
    味の良さと諸国の名菓の物珍しさだけではなしに、
    下々や貧しい武士にも口にできる
    安さと手軽さを身上としてるところも、素晴らしいのです。
    (儲けは殆どないギリギリの暮らしだけど…)

    そして毎話ごとにお菓子をモチーフにし、
    人情を絡めたストーリーが展開されていくのも実に巧みです。

    お永やお君の切ない恋の話も織り交ぜながら
    商売敵である柑子屋(こうじや)の主人、為右衛門(ためえもん)からの嫌がらせや、
    治兵衛がひた隠しにする「ある秘密」がなんなのかというちょっとした謎もあり、
    飽きさせない構成も上手い。


    武蔵熊谷の『五嘉棒(ごかぼう)』、
    伊予松山の『桜羊羹(さくらようかん)』、
    糖蜜をからめ砂糖を贅沢にまぶしたしっとり甘い
    『印籠(いんろう)カステラ』、
    夏の川に緑の楓が舞っているような目にも美しい寒天菓子の
    『錦玉羹(きんぎょくかん)』、
    白いかりんとうの『若みどり』、
    甘くて胡麻の風味が香ばしいカルタ札の形の干菓子
    『白砂松風』、
    黄色い饅頭を二つに割ると
    ゆずの香りのする月が姿を現す
    南星屋オリジナルの和菓子
    『南天月(なんてんづき)』
    などこの物語の真の主役とも言える、
    思わず舌なめずりしてしまうくらい美味しそうな和菓子の数々にも注目です。


    しかし、今作を読んで、
    あらためて思い知らされたのは
    和菓子という日本古来の食べ物のスゴさと奥深さ。

    四季の移り変わりをお菓子にたくし、
    日本人は、目で、舌で、
    味わい深い「芸術品」を作ってきました。

    和菓子のいいところは、
    花や鳥の声で季節を感じるのと同じように、
    お菓子でも四季折々の季節感を味わえ、人生に色を添えてくれること。

    かたちのない気持ちや季節を
    かたちのあるものに託して伝えようとする、
    日本人の心持ちって本当にスゴいですよね。

    この小説も同じく。
    和菓子に込められた人々の思いを
    隅々まで丹誠が込められた美しさで描いていて、
    ページをめくるたびに花が咲き、 お腹の底から幸せになってくる小説です。


    和の情緒や江戸時代の空気感に浸りたい人、
    和菓子に目がなくて時代小説が好きな人、
    時代小説は苦手だけど、和菓子なら任せて!って言える人にオススメです。

  • 江戸時代、菓子屋を営む一家、治兵衛と娘のお永、その娘のお君の物語。

    それぞれの章題になっている菓子の中で、僕には「カスドース」が見目麗しい。

    7編にアクセントを添えているのは、治兵衛の弟で住職の石海(こっかい)。ほとんど菓子を食べにきているだけだが、

    その石海と治兵衛の、幼き日の兄弟の絆を描いた「大鶉」(おおうずら)が僕の好み。

    しかし昔は、自身の「出生」にまで責を負わねばならないものだったか。

    いや、今でもある程度はそうか。

  • 江戸麹町の小さな菓子屋「南星屋」は、日替わりで各地の名物の菓子を出し、ちょっとした《行列の出来る店》だった。

    主・治兵衛は、武家の出身で、実は、十一代将軍家斉の御落胤であったが、それを隠し、出戻り娘のお永と孫娘のお君と親子三代で店を営み、慎ましく暮らしていた。

    治兵衛の弟は、四ツ谷の大刹・相典寺の大僧正・石海。
    貧しい身なりで、こっそりと寺を抜けて「南星屋」の菓子を腹一杯食べるのが、何よりの楽しみである。

    平戸藩松浦家の門外不出とされるお留め菓子を作ったと奉行所に捕らえられたり

    御先手同士の嫡男が、治兵衛の弟子になりたいと言ってきたり

    女を作ってお永とお君を捨てた、お永の元亭主が江戸に戻って来たり

    平戸藩松浦家の賄方・河路金吾とお君の縁談が決まり、治兵衛の実家に、行儀見習いに行くお君。
    そして、その縁談が壊れたり。

    自分の幸せより、家族の幸せを願う、心温まる話。
    とにかく、読後感が優しい。

  • なかなかに美味しい物語でありました♫
    還暦を越した治兵衛が娘と孫娘の3人でほそぼそと営む菓子屋「南星屋」は一風変わった江戸で滅多にお目にかかれない全国の珍しい菓子を模して手作りされた菓子を手頃な値段で少しずつ提供することで評判の小さな行列店だ。七章それぞれが菓子名で構成されていてそれらの菓子に纏わる逸話が展開していきますが興味の尽きない進展で、しかもこの菓子屋の治兵衛がただものじゃない素性の持ち主で実はそのことがこの物語のキモであり、終盤のハラハラドキドキなドラマの最重要な素材になっております。
    甘いもの好きじゃなくてもこの和菓子物語は上手くて美味い作品に仕上がっていますネ!味わい甲斐がありました。

  • まるまるの毬
    2014.06発行。字の大きさは…小。

    西條奈加さんの本を読むのは始めてです。
    字が小さくて、読むのが大変だったです。
    読んでいて、楽しかっです。
    孫娘のお君が楽しいです。

  • お江戸の小さな和菓子屋さんの話です。
    全国各地の菓子を作って出すという変わった店で、すぐに売り切れてしまうという。

    麹町にある「南星屋」は人気の店。
    主人の治兵衛が諸国を修行して歩いて覚えた菓子を2つ3つだけ選んで作るため、珍しい菓子が食べられるのだ 。
    この治兵衛、もとは武家の次男という出身だが、子供の頃からの菓子好きがこうじて、この道を選んだ。
    裏通りの小さな店を親子3代でやっています。

    娘のお永は出戻り、菓子に関しては驚異的な記憶力がある。
    孫のお君は、花嫁修業中の元気な看板娘。
    ちょくちょく訪ねてくる和菓子好きの高僧は、治兵衛の弟。
    献上の品を巡って大名との縁ができたり、問題が起きたり。
    お君が心通わせた相手と、まとまりそうになったのですが‥

    次々に出てくるお菓子がどれも美味しそうで、季節感を大事にしていること、当時の工夫や楽しみにしている様子、微笑ましくも羨ましい限り。
    武家の息子が菓子屋になれる、跡取りでなければある程度の融通がきくところもあったのですね。
    旅といっても難しい時代に、各地を回るほどの熱意があればこそ、かもしれませんが。

    治兵衛には実は出生の秘密があり、これが後々まで思わぬ不自由さにつながる、そういった時代の厳しさもあります。
    ほろ苦いものもありましたが、家族が思いやり支え合う、ほのぼのした読後感に和みました。

  • 江戸時代の菓子職人のお話。治兵衛さんの誠実な人柄を始め、魅力的な人たちがいっぱい。もう一冊、続きが読めるのが嬉しい。

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著者プロフィール

1964年北海道生まれ。2005年『金春屋ゴメス』で第17回日本ファンタジーノベル大賞を受賞し、デビュー。12年『涅槃の雪』で第18回中山義秀文学賞、15年『まるまるの毬』で第36回吉川英治文学新人賞、21年『心淋し川』で第164回直木賞を受賞。著書に『九十九藤』『ごんたくれ』『猫の傀儡』『銀杏手ならい』『無暁の鈴』『曲亭の家』『秋葉原先留交番ゆうれい付き』『隠居すごろく』など多数。

「2023年 『隠居おてだま』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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