リバース

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 4814
感想 : 599
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  • Amazon.co.jp ・本 (282ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062194860

感想・レビュー・書評

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  • Instagramの湊かなえランキング上位だったので、気になり読みました。

    「深瀬和久は人殺しだ」の一文で物語は始まります。
    大学のゼミの仲間で行った旅行中に起きた事故で主人公の親友は亡くなる。
    親友は本当に事故で亡くなったのか、「人殺し」の告発文の送り主は誰なのか。
    主人公は真相を解明するために、亡くなった親友の故郷である愛媛へ向かう。

    といったあらすじです。

    今までに読んだ湊かなえさんの作品の中でもトップレベルに面白かったです。

    特に最後の2ページと最後の1行のインパクトは最近読んだ小説の中でも一番でした。

    家族、親友のことを知っているつもりでも、実は知らないことの方が多いのかもしれない。家族、親友と会って、色々と話したくなりました。

  • こちらは単行本です。
    感想は文庫本に記してあります。
    お手数ですが、どうぞ私の本棚へお越し頂き、文庫本の方を開いてリバースの
    レビューをご覧頂ければ幸いです。
    「リバース」は私の好きな本なので
    ★是非、お願いいたします★

  • 自分としてはかなり稀なことですが、ドラマを見てさらに本でも読んだ一冊でした。

    リアルタイムでドラマを見ていて、翌週の放送が待ちきれなくて本を買おうか迷いましたが買わなくて良かったです笑

    とにかく、コーヒーが飲みたくなる本。

    コーヒーを飲みながらの読書は最高です(^^)

  • 驚きで中盤とラストで、思わず2度声が出ました。主人公が自身の記憶と被害者の足跡を辿り、真実を求めていくストーリー。おもしろかった。

  • 湊さんの物語は、主人公が何人かいる(語り手がかわる)イメージだったから、同じ罪を犯しているのは4人なのに、今回は深瀬の一視点のみだということが始めから新鮮だった。その深瀬は、深く後悔はしながらも、その4人の中で自分だけは罪がないと思っている。
    全体を通して奇想天外な展開で繰り広げられたうえに、最後の2ページでその構成の意味が明かされ、愕然とするとにかくやめられないストーリー。

    深瀬の必要以上に自分を卑下する姿にイラッとしながらも、その気持ちは少し分からなくもないとも思う。
    ストーリーも心情表現も巧みな一冊でした。

  • 最後の2ページで、うわーうわーうわーと脳内で叫んでしまった!
    コンプレックスまみれの深瀬にできた大事な親友。友達に選んでもらうことのない人生。パッとしない自分にできた似たような親友…と思っていたのは自分ばかりで、その親友は自分には勿体ない魅力的な人だった。親友を失い、初めての彼女を失い、信じていたものが幻想だったことに気づき、絶望からの再構築。
    感動した。起承転結が完璧!…からの転!!え?転!?
    起承転結転…という話だった。
    あまりに起承転結の素晴らしい話だっただけに、最後の転で唸るしかない感じ。

    こういうの好きだ!

  • 図書館の返却期限ギリギリの一気読み^^;

    心理描写、とりわけ主人公の男の内面がストーリーの骨格になっています。複数の人物から一つの事象の側面を見方方向を変えて語らせる湊さんの作品も面白いと思っていますが、こちらは主人公が最初は負の観点から事件の深層を探るべく、関わりある人間と接触、一つの出口へ向かうジワジワ感その過程で自身の良心も回復、上手く収まるという感想でした。が。。。
    これで終わらなかった^^; 最初のオチがやって来た後に本当のオチが待っています!!

    人には日々の暮らしの中で自分にはコレだというディテールを持ち愉しみを見つけ、それは自身の少なからずの誇示、支えとなっていると思いますが、そこを巧く使ったなという印象。
    タイトル『リバース』の意味するところとは・・

    うーむ、ちよっぴり苦味が残る読後感です 。

    • 嵐さん
      こんばんは。レビュー読むのが遅くなりごめんなさい。湊かなえさんのこの作品は知らなかったです。最初のオチが来たあとに本当のオチがやってくるので...
      こんばんは。レビュー読むのが遅くなりごめんなさい。湊かなえさんのこの作品は知らなかったです。最初のオチが来たあとに本当のオチがやってくるのですね。ちょっぴり苦味が残る読後感だったのですね。
      2016/05/04
    • kakerikoさん
      早々にコメントありがとうございます(^-^)
      はい、何だかラストに来て今後のことを心配したくなるようなオチでした。読み進められる勢いがあり...
      早々にコメントありがとうございます(^-^)
      はい、何だかラストに来て今後のことを心配したくなるようなオチでした。読み進められる勢いがあります。直ぐにでもドラマ化できるような安定の湊作品でした(笑)
      2016/05/04
  • そう来るのかあと言う結末でした。主人公は、これから、どのように生きていくのか興味深いです。

  • めちゃくちゃ面白かったーーーー!!!
    湊かなえさん、イヤミスの女王とか言われてて、「うーん、嫌な気持ちになるのはあんまり読みたくないなあ」と思って敬遠してて、今回満を辞して読んだんだけど、いや〜〜〜まじで面白かった!この作品に関しては嫌な気持ちにもならなかった!

    広沢の彼女が美穂子だってことはだいぶ前から気がついてたから、それがオチにくるのか〜って思ってたらところがどっこい〜〜〜!!!最後の最後まで読んで鳥肌ゾワーーーーーッて!!!最高に面白かった!
    そこに至るまでちゃんと丁寧に伏線貼られてたし素晴らしすぎる!!
    私はこのゾワゾワ感を味わうためにミステリ読み漁ってるんだよなあって確認できた!

    文句なしの★5!湊かなえさんの他のお話も読みたい!

  • ※めちゃくちゃネタバレします。

    面白かった!激しいサスペンス的描写がないのに、丁寧な心理描写でしっかり心に重石をのせてくる感じがすごい。
    よくある2時間ドラマや殺人事件もののように明確な動機があっての殺人だと罪自体の重さって軽く見えてしまうけれど、このお話では誰にも殺意がなかったのに結果的に人を死なせてしまい、かつ逃道もあったからこそ自分たちの罪の重さに苦しめられている。(谷原みたいな超図太いやつを除いて)間違いだったと思いたい、自分は悪くない理由を必死で探す。日常の中で一歩文間違えてしまえば誰にでも起こりうることだから怖い。

    ストーリーに最初から最後まで絶妙にコーヒーが絡んでくるところがよかった!カフェのご夫婦の優しく温かい雰囲気が、ストーリー全体の重さを時々ゆるめてくれるところも好き。ラストのちょっと救いが見えてほのぼのとした空気が漂ったと思ったら、一気に絶望的な真相が明らかになるという鮮烈な展開!主人公の唯一の存在意義であるものが、大切なものを奪うことになるとは、なんて皮肉。この後味の苦さがいいけど、ドラマでは少し希望のあるラストになっているらしく、それもまたいいな。

    私も主人公や古川の気持ち共感しちゃう。終盤にわかる「自分なんて価値がなくて、一緒にいてもらってるのが申し訳ないって思ってたけど、本当はその相手からも大切な存在だって思われてた」って事実、うるっときた。大切な人には「一緒にいて迷惑かけて申し訳ない」じゃなくて、「一緒にいてくれて嬉しい。ありがとう」って素直に思えばいい。そんなメッセージも感じた気がした。

    まさにコーヒーのように味わい深い小説。


著者プロフィール

1973年広島県生まれ。2007年『聖職者』で「小説推理新人賞」を受賞。翌年、同作を収録した『告白』でデビューする。2012年『望郷、海の星』(『望郷』に収録)で、「日本推理作家協会賞」短編部門を受賞する。主な著書は、『ユートピア』『贖罪』『Nのために』『母性』『落日』『カケラ』等。23年、デビュー15周年書き下ろし作『人間標本』を発表する。

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