イーロン・マスク 未来を創る男

  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (338ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062196338

作品紹介・あらすじ

驚異的な頭脳と集中力、激しすぎる情熱とパワーで
宇宙ロケットからスタイリッシュな電気自動車まで
「不可能」を次々と実現させてきた男――。

シリコンバレーがハリウッド化し、
単純なアプリや広告を垂れ流す仕組みを作った経営者ばかりが持てはやされる中、
リアルの世界で重厚長大な本物のイノベーションを巻き起こしてきた男――。

「人類の火星移住を実現させる」という壮大な夢を抱き、
そのためにはどんなリスクにも果敢に挑み、
周囲の摩擦や軋轢などモノともしない男――。

いま、世界がもっとも注目する経営者
イーロン・マスク公認の伝記がついに登場!

イジメにあった少年時代、祖国・南アフリカから逃避、
駆け出しの経営者時代からペイパル創業を経て、
ついにロケットの世界へ・・・・・・彼の半生がすべて明らかになります。


目次

1  イーロン・マスクの世界  「次の」ジョブズはこの男
2  少年時代 祖国・南アフリカの甘くて苦い記憶
3  新大陸へ 壮大な冒険の始まり
4  初めての起業 成功の第一歩を踏み出すまで
5  ペイパル・マフィア 栄光と挫折とビッグマネー
6  宇宙を目指せ ロケット事業に乗り出すまで
7  100%の電気自動車 テスラモーターズという革命
8  苦悩の時代 生き残りをかけた闘い
9  軌道に乗せる 火星移住まで夢は終わらない
10  リベンジ  21世紀の自動車を世に出す
11  次なる野望  イーロン・マスクの「統一場理論」

補記1 マスクに関するいくつかの「疑惑」について
補記2 ペイパルに関するマスクの証言
補記3 イーロン・マスクのメール全文公開

堀江貴文氏コメント
「エクストリームなグローバルオタクが突き抜けると、こうなる。
人類は、こういうヤバイ奴らに導かれてる」

感想・レビュー・書評

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  • 著者、アシュリー・バンスさん、どのような方かというと、本作には、次のように書かれています。

    ---引用開始

    テクノロジー分野の第一線で活躍するライター。『ニューヨーク・タイムズ』紙で、シリコンバレーやテクノロジーに関する取材を数年にわたって手がけたのち、週刊ビジネス誌『ブルームバーグ・ビジネスウィーク』に活動の場を移し、サイバースパイ活動からDNAシークエンシング(塩基配列決定)、宇宙探査に至るまで、科学技術に関する幅広い分野で特集記事を担当している。

    ---引用終了


    そして、本作の主役、イーロン・マスクさん、どのような方かというと、ウィキペディアには、次のように書かれています。

    ---引用開始

    イーロン・リーヴ・マスク(Elon Reeve Musk, 1971年6月28日 - )は、南アフリカ共和国のプレトリア出身の、同国並びにカナダ、アメリカ合衆国国籍の起業家。PayPal、スペースX、テスラ、ボーリング・カンパニー(英語版)、OpenAI、xAI等を共同設立。スペースX、テスラのCEO、X Corp.(旧:Twitter)の執行会長兼CTOを務めている。
    新たな決済サービスを作り出したほか、電気自動車、宇宙開発、太陽光発電などのビジネスで成功を収め、当時没落していたそれらの業界を再興させた。

    ---引用終了


    で、本作の内容を目次で見ると、次のとおり。

    ---引用開始

    1  イーロン・マスクの世界  「次の」ジョブズはこの男
    2  少年時代 祖国・南アフリカの甘くて苦い記憶
    3  新大陸へ 壮大な冒険の始まり
    4  初めての起業 成功の第一歩を踏み出すまで
    5  ペイパル・マフィア 栄光と挫折とビッグマネー
    6  宇宙を目指せ ロケット事業に乗り出すまで
    7  100%の電気自動車 テスラモーターズという革命
    8  苦悩の時代 生き残りをかけた闘い
    9  軌道に乗せる 火星移住まで夢は終わらない
    10  リベンジ  21世紀の自動車を世に出す
    11  次なる野望  イーロン・マスクの「統一場理論」

    ---引用終了


    最後に、米国の実業家の生年没年を見てみます。

    ・スティーブ・ジョブズ(1955~2011)
    ・ビル・ゲイツ(1955~)
    ・イーロン・マスク(1971~)

  • おそらく多くの日本人がそうであるように、自分もまた、イーロン・マスクを若手起業家か何かかと思っていた。

    最近やたらと耳にする人物。民間で宇宙ロケットを飛ばしている人物。電気自動車を作っている人物。

    その程度の知識しかなかった。

    しかし本書は読めば、彼がどれほど規格外の人間かが分かる。

    例えば、スティーブ・ジョブズは Apple のプロダクトについて誰よりも真摯だった。しかしイーロン・マスクは更に大局的なものを見る。

    彼は人類全体を見ている。人類の火星移住の実現に、真摯に向き合う。

    その時点で、スティーブ・ジョブズとは比較にできない人物だという事がわかる。(そもそもイーロン・マスクはシリコンバレーのみならず、ロサンゼルスにも拠点を置いている

    さらに彼の実績は、20世紀までの遡ることができる。1995年に Zip2 という会社を起業している。その後、(あの)ペイパルにも深く関わっていたのだと分かり、俄然興味が湧く。

    その後の、スペースXとテスラの起業ストーリーには、やはり胸が熱くなってしまう。

    今をときめくテスラという会社もこんな窮地があったのかと。その窮地をスペースXからの融資で乗り気る、というのもすごい話w(ちなみに、この書評を書いている今、ちょうどテスラの時価総額がトヨタのそれを上回った

    ラリー・ペイジやピーター・ティールなど、あの世界の大物がさらっと登場するのも熱い展開。いかにイーロン・マスクが業界から期待されているかが分かる。

    読み物としても面白く、さらに今後も世界を賑わせていくであろうイーロン・マスクについて知ることができたという意味で、大変意義深い読書体験だったと思う。

    惜しむらくは、この自叙伝に出会うのが遅くなったこと。もっと早く読んで、早くテスラの株を買っておけば…と思わずにはいられないw

    (書評ブログの方も宜しくお願いします)
    https://www.everyday-book-reviews.com/entry/%E8%A6%8F%E6%A0%BC%E5%A4%96%E3%81%AE%E3%82%B7%E3%83%AA%E3%82%A2%E3%83%AB%E3%82%A2%E3%83%B3%E3%83%88%E3%83%AC%E3%83%97%E3%83%AC%E3%83%8A%E3%83%BC_%E3%82%A4%E3%83%BC%E3%83%AD%E3%83%B3%E3%83%9E%E3%82%B9

  • 現代のスティーブ・ジョブズとも言えるイ―ロン・マスクの自伝。

    ペイパルに始まり、スペースX、テスラ、ソーラーシティなど、画期的な企業を次々に立ち上げ、
    倒産の危機にもめげず、自分の全資産をつぎ込み、世界を救うべく奮闘する。
    シリコンバレーによくいる上場だけを目指している起業家とは、
    一味も二味も違うイ―ロン・マスクを十二分に味わえる本になっています。

    彼の凄いところは、
    ・壮大なビジョン(ムーン・ショット)をぶちまけるところ
    ・そのビジョンを心底信じて、現実化のために24時間邁進できるところ
    ・安易に上場に走らない
    でしょうか。
    その一方、天才的な起業家のように見えますが(十分すぎるほど天才ですが…)、
    経営面からは色々な失敗や判断ミスをしているようです。
    性格も難ありのようですし…。

    性格的には僕の好みではないですが、
    こういう世界を変える(というか、救う)人も、やはり地球には必要なのかもしれません。

  • まずスケールの大きさに驚く。読み進めるほど、マスク氏が本気で人類を救おうとしているのが分かっていく。「自動車、地球温暖化の問題を解決して、人類を惑星間で活躍できるようにして…」と発言し、実際に行動し続ける力が凄すぎる。マスク氏はまるで、とても高い所から、全方位を見渡せるほどの広い視野でモノを見て考えているようだ。ここまでパワフルな人間がいるのか。

    本書は第三者が著した伝記であるため、マスク氏の思考、決断に至った理由や心境等の生身の描写が少なく、マスク氏が成し遂げたことにフォーカスされている。これは私にとって少し残念であったが、彼のような人間がいるということを知れただけでも貴重な体験である。

    最後に、なぜテスラが勝ったのかという章で深く感心した箇所がある。テスラが勝った理由は「テスラというブランドをライフスタイルにまで高めたから」「テスラが売っているのはクルマだけではなく、イメージを売り、未来へ足を踏み入れている感覚を売り、ブランドとのつながりを売っている」とある。文中には例としてアップルが引き合いに出されていたが、ジャパネットの元高田社長も似ているのではないだろうか。本書を通して、物を売るということの本質に触れたような気がした。

  • この人間強烈に面白い。
    わかったこと
    • 中高校生の頃、生きる意義は人類の底上げに貢献することだという信念に達している。
    • 大学生の頃には、人類に貢献できるのはインターネット、再生可能エネルギー、宇宙の分野だと思い至っていること。
    • そんな彼も最初から人類を救うことに本気で取り組んでいたわけではないこと(インターネット広告支援ビジネスに取り組んで最後には会社を売ったり、ネット金融システムで世界を変えることを目指して、革命にあい社長の座を奪われたり
    マラリアで死にかけて、インターネットにうつつ抜かしてる場合ではないと気づき、宇宙で人類を救うことを目指して何かできないかを考えて、色んな人に会ってアイデアや知識を得て、ロシアにICBMを買い付けに行って、ボッタクリに怒って、自分ならもっと安く作れる、一から安く作って宇宙に送り出すビジネスにしてやるって本気で猛烈に取り組んで、技術も知識もある人たくさん引っ張り込んで実現化させた。

  • 抜群に面白かった。こんな人間離れしたひとがいることに、それが新しいムーブメントを起こしていることに、などなど。
    宇宙・ロケット(スペースX)/電気自動車(テスラ)/太陽光発電(ソーラー・シティ)という分野で成功を収めた天才経営者の半生を詳細な取材で追った本書。とにかくイーロン・マスクという男の、たまらない魅力と同時に末恐ろしさを伝えてくれていて読んでいて飽きない。
    とにかくマスクという人物が変わっているのでエピソードが面白い。ほんとうに実在するのかしら。

  • 日本の自動車産業の時価総額を合計しても敵わないとされるテスラ。その創業者であるイーロンマスク。彼はどのような人物なのか。この本を読んで、その実像が少し見えた気がした。

    読むまでは、ただの投資家、あるいは新進気鋭の実業家というイメージだった。というよりも、正直、殆ど彼に対する情報を持ち合わせなかった。夢想家としての批判や、本著ではギフテッドの典型として語られる面もあるが、読後の印象としては、猛烈な仕事人、強い熱意を強引さとして周りを変革するまさにアントレプレナーという感じだ。

    メールのミスにも神経質になり、前例にとらわれたり出来ない理由を並べる社員を嫌う。就労条件を交渉してきた社員を休ませ、自らその仕事をこなして見せた上で、解雇する。南アフリカ出身、自らが学生時代に酷いイジメを受けていた事を自身を鍛えた逆境としながらも、自らの子供たちには愛情深く接する。

    宇宙を目指し、EV事業を立ち上げ、ソーラーシティに関わる。そうした先進的かつ相乗的な取り組みや技術力が高く市場から評価されたという事だろうか。しかし、自動車販売台数はまだまだトヨタに及ばない。こうした事業はイーロンマスク個人の自走力に頼る所が大きく、この先、果たして虚となるか実となるか。

  • ◾️概要
    時代の寵児、イーロンマスクの反省を綴った1冊。

    ◾️所感
    何ごとも原点に立ち返って取り組まなければいけないという物理学の視点に、人類を火星に、という飛んだビジョンが加わっていることを知り、納得がいきました。

  • 電気自動車のテスラ社を起こした人としておぼろげにその名前を知っていたマスク氏の評伝。
    1971年生まれ。まだ45才。
    この若さで、テスラとスペースX、ソーラーシティの3社を持ち、自動車、宇宙、エネルギー産業を今とは異なる次元のものにしようと命を削って邁進している。
    理論的にはできるが、実際にはできるかどうかわからないものを製品にすることがどれだけリスクのあるものなのか、この本を読むとよくわかる。
    テスラは2003年に創業し、最初の車、ロードスターが発売されたのは2008年。この間、出費ばかりで、マスク自身を含め、天文学的な数値の資金を投入して開発を行ったのだ。
    スペースXは2002年に設立。打ち上げ実験を何度も失敗し、破産寸前まで開発を続けたが、2008年、ギリギリのところで成功した。今は順調で、ほぼ月に1回、国際宇宙ステーションや人工衛星に補給物資を運んでいるという。
    マスク氏はまさに強靱な精神、忍耐力、頭脳を持ち合わせた人物だと思う。感銘を受けた。

  • イーロン・マスク 未来を創る男
    アシュリー・バンス
    斎藤栄一郎訳
    2019年9月3日読了。

    まさにこの人自身が「ロケットマン」の様な一度進んだらひたすらに進み続ける様な性格であり人生を送っているよう。加えて止まったら呼吸が出来なくて死んでしまうマグロや鮫のような常にアクティブに動いている。

    この本はイーロン・マスクの自叙伝だがマスク本人が書いたものではなく、アシェリー・バンスがマスクに関わってきた人に取材に取材を重ねて多角的にイーロン・マスクという人物を浮き上がらせている所が興味深い。
    なので、X .com、ペイパル、スペースX、テスラ・モーターズ設立から失敗、成功までに関わった多くの人物が登場する。
    またこの本の特徴的というか個人的に評価が高い所は、日本語訳が分かりやすい!という点。英語の翻訳の独特の読み難さはなく、ニュアンスの様な微妙な違いも上手く訳してくれているのではないかと感じました。

    イーロン・マスクを表現するならば
    ・揺るぎない信念の持ち主。特に地球温暖化から人類を救うという使命を持っているらしくそれに向けて「本気で」取り組んでいる。
    ・自分が出来ることは他人も出来ると平気で思ってしまうややコミュニケーションに難あり。

    ・自分と同じ信念を社員にも度を越して押し付けてしまう。例えば、社員が妻の出産に立ち会う為、テスラ・モーターズのイベントを欠席した。この事実を知ったマスクはこの社員にメールを送りつけ。「言い訳にならない。ガッカリした。キミは今回のイベントの重要性が分かってない」などと言い詰めるくらい攻撃的に指摘してしまう。

    ・楽天的。故に計画や納期などは大概遅れる。それはその時点で、マスクなりに考えた計画的な納期だが、理想に理想を重ねたスケジュールであるため、当然予想外のことや進めていく上で、障害になる事など織り込んでいない。そして、割りを食うのは現場のエンジニアであり、世話を焼く側近の社長だったりする。

    ・シリコンバレーを蘇らせたのはマスク。100%電気自動車や、自社製のロケットで宇宙を目指す等、技術者が夢見ることを実際に取り組み実現させた功績は大きい。その夢とマスクの熱意が天才集団を集め実際にそれらを実現させてしまった。

    等等、マスクに関する生い立ちから2014年頃までの実績が様々な人達からの視点で描かれている。勿論、マスク本人にもインタビューは何回もしておりマスク本人のコメントも多いがこうした多角的な自伝となっていて面白かったです。

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著者プロフィール

アシュリー・バンス
現在、テクノロジー分野の第一線で活躍する作家。『ニューヨークタイムズ』紙でシリコンバレーやテクノロジーの取材を数年にわたって手がけたのち、週刊ビジネス誌『ブルームバーグ・ビジネスウィーク』に活動の場を移し、サイバースパイ活動からDNAシークエンシング、宇宙探査に至るまで幅広い分野で主に特集記事を担当している。

「2015年 『イーロン・マスク 未来を創る男』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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