サブマリン

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著者 : 伊坂幸太郎
  • 講談社 (2016年3月30日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (274ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062199537

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サブマリンの感想・レビュー・書評

  • 世の中に溢れている、正解のないあやふやな問題。

    えいやーと突進した先にあるのは、ふかふかのマットなのか、それとも泥水なのか…

    いやいやマットだよかった~と思っていても
    湿っていてカビだらけで
    異臭を発しているかもしれない。

    泥水かと思っていたら、コーヒー牛乳で
    口に入ってしまい飲んだら
    美味しかったりするのかもしれない。

    白黒はっきり分かれないグレーゾーンの中で
    陣内にばったり遭遇したら絶対について行ってしまう。
    だって、乱暴だけれども言い切ってくれるから。。。

    不安なときに、風邪です!と断定する
    お医者さんに出会ったような安堵感。
    この一切の責任を持つという言い切りに
    どうしようもなく惹かれてしまうものなのです。

    『放っておけば争うに決まってるんだから』の歌が
    無性に聞きたくなる一冊です。

    盲導犬のパーカー。いい味出してます。
    『チルドレン』のベスもかわいいですけど、
    陣内にそう言わしめるパーカー、グッジョブ。
    長生きする気がします☆

  • チルドレンと連続で読んだので、とても10年以上の時が経ったと思えなかった。
    時に身震いしながら、時に涙しながら、時に恐怖におののきながら、時に笑えたお話。

    テーマが重すぎるのに、流れは軽快。
    こどもを持つ親には、きつい。
    でも「犯人の大半が今なにが起こってるのかついていけてない」「大半の若者がごく普通の見た目」ってところで、あぁそうなんだろうなと。。

    答えはでないものばかり。
    でもきっと考えていかなきゃいけない。

  • 私は読んだ本の内容をすぐに忘れてしまう方なのだけれど。
    チルドレンの陣内と永瀬君のエピソードは強烈に記憶に残っていて。その、チルドレンの続編。
    陣内の破天荒振りは変わっていなくて、永瀬君の登場も嬉しい。
    少年が起こした交通死亡事故という重いテーマだけど、読後感は悪くない。
    やはり伊坂さんの独特の言い回しや気の利いた台詞、好きだなぁ。

  • 『チルドレン』の続編にあたる。

    前作を読んでから相当時間が経っているのに、数ページ読んだだけで、ああそうそう、こういう困った人だった陣内さん、と旧友に再会したような懐かしさを登場人物に覚えた。本当に面倒くさい人だよなぁ、なんて。

    家庭裁判所の調査官として、事件を起こした未成年の少年少女たちと関わる陣内と武藤。
    上司である陣内は突拍子もないことばかり仕出かす幼稚園児のような男で、陣内に振り回される武藤は真面目で誠実に仕事と向き合っている。

    正義とは、贖罪とは何か。罪を犯した人間は罪と同じ罰を受けるべきなのか。一度罪を犯した人間は決してやり直せないのか。悪人ならば、罪人ならば殺してもいいのか。悪意のない事故で起きた殺人と、悪意があったのに起きなかった殺人ならばどちらにより非があるのか・・・。

    物語の根底に流れる問いかけは重く真摯なのに、伊坂幸太郎の手にかかると語り口はとても軽妙で洒落ている。
    陣内と武藤の他愛なくくだらないやり取りに笑いながらも、芯の部分が胸に響く。

    ラストがすごくいいなと思った。
    作中で問いかけられる問題に、答えは出ない。たぶん正解はない問いだから。
    けれども陣内の言葉に、救いが、光が、くっきりと、ある。

  • 「サブマリン」 伊坂幸太郎
    伊坂作品の中で一番好きな「チルドレン」の続編。図々しくて面倒くさいけど伊坂作品史上最高のキャラ「陣内」が12年ぶりに帰って来た。
    少年事件を取り扱う家裁調査官の武藤は、異動先でかつての同僚陣内と再び組むことに。しかも陣内は主任となり武藤の上司となっていた。武藤が今回扱うのは、未成年の少年が無免許運転で歩道に突っ込み、ジョギング中の男性を死亡させてしまった事件。何も語ろうとしない少年に対し、陣内・武藤のコンビが意外な方法で真実に迫っていく…。
    連作短編集だった前作に対し、長編である本作は、終始武藤の視点で語られていく。少年犯罪が大きなテーマになっており、ややもすると重くなりがちな展開を陣内の言動が軽やかに切り取っていく。本作でも一番の読みどころは、いいかげんなようで核心を突いた鮮やかな陣内のセリフ回しと、ただいいかげんなだけの陣内のセリフとそれに対する周囲の鮮やかな突っ込み。名言、迷言、珍言が続出で読み手を飽きさせません。チルドレンで活躍した永瀬と優子は夫婦になっており、本作でも活躍、未だに迷惑がりながらも陣内との友人関係は続いている。残念なのは陣内の友人・鴨居君が登場しないこと、嫌な想像を匂わすシーンもあったが、無事に次作に登場することを期待したい。
    本作の陣内も愛情にあふれ、本当にかっこいい、ちょっといい人過ぎるかも。ただし、厄介に巻き込まれるのは必至で関わりをもったら大変なことになるけど。初期作品に見られるような伏線の回収も見事に決まり、安定して楽しめるエンタメ伊坂作品、オススメです(^o^)

  • 面白かった。シビアな現実と、軽快な語り。それにほんの少しみえる明るい希望。打ち切りになったマンガの結末なんて、ファンタジーなんだろうけど、妙に説得力がある。このあたりのさじかげん、絶妙だねぇ。

  • 不条理な悪と、対峙するのか、共存するのか

    伊坂さんの作品は、エンターテイメントと評されることが多いけど、核は不条理な悪に凡人がどう立ち向かい得るか、ということに尽きると思う。

    少年犯罪という題材をフルで生かしながら、このテーマを描いていく作品。個人的には、チルドレンよりも印象が鮮やかで、陣内さんの活躍ぶりが気持ちよかった。

    犯してしまった罪をどう償い得るのか、本当に償うことができるのか、法のあるべき姿とは?
    そんな答えのない問いを、自らに問い続けることが大切なんだよな、そんな風に思う。

  • 武藤が結婚して子どももいる!
    チルドレンから何年たったかわからないけど、知り合いのその後を見てるようで嬉しい笑
    相変わらず陣内はめちゃくちゃやけど、なんだかんだ子どもたちのことを一所懸命考えてるかんじ。

    永瀬など懐かしのメンバーも活躍してました!

  • ストーリーそのものよりも、陣内の言動の方に興味が引かれる。次は何て言う?次は何をする?
    こんな人がいたら素敵だろうなーーとか、でも自分がなりたいとしたら武藤の方だな、とか。
    読後にそんな想像をすることも楽しい。

  • ものすごく悪い奴がいたとする。
    でも悪い奴になってしまったのには、過酷な生い立ちなどそれなりの理由があったとしたら?
    ひき逃げ交通事故の被害者がいたとする。
    でもその被害者が実は加害者以上の極悪人だったとしたら?
    私たちの思う一方的な善悪の基準なんて、一瞬でグラグラと揺らいでしまう。
    では、私たちは何を信じて人を裁いたらいいのか、
    そもそも法律で人を裁くことなどできるのだろうか。
    その答えは、超変人の家裁調査官・陣内君がきっと教えてくれるだろう。
    孤独や悲しみの中にいる人にしてあげられることがあるとしたら、
    ただ友として隣にいて、そっと寄り添うことだけなのかもしれないね。

  • 伊坂幸太郎さんの『サブマリン』

    家庭裁判所調査官の陣内と武藤のコンビネーションが最高。超大型台風のような陣内の奔放な生き方、好きだなぁ。

  • 面白かった!泣。

    泣けた。チルドレンからの続きのような内容だったんだけど、あの陣内のキャラがとにかくたつ。その中で繰り広げるささやかな思いやりが泣ける。
    ぶっきらぼうでなんにも考えてないように見えて、ものすごくまっすぐ正直な陣内につい感動させられることにもなんだか納得いかないながら、どーにもこーにもそのギャップにまんまとやられます。

    ズルイ。

    こういうキャラの作り方と、言葉のやりとりがつい気を抜かせる。重い内容なのに軽く見せておいて、やっぱり心にズシンと響かせてくれる伊坂幸太郎の描き方にやられた。

    面白い。面白すぎる!!!!

  • 最後に様々な出来事や疑問を全て回収してジーンとさえさせてくれるのは伊坂幸太郎ならでは!
    少年法の難しさとか
    悪いことをした人は殺していいのか?とか
    難しい題材が主題だからか、破天荒な陣内という人物の破天荒っぷりはおとなし目かな?と思ったけど(陽気なギャング〜の響野さんと比べたら?だけど…笑)私はどうやら前作の『チルドレン』を読んでいないっぽい!なんたること!
    早速図書館で予約した。(買いなさいよ)

  • 重いテーマなのに、伊坂さんが書くととっても軽快。傍若無人な陣内の、無茶苦茶な言動が面白い。なんでタイトルがサブマリンなんだろう。いつか浮上するから?

  • チルドレンの続編。
    チルドレンとは異なり、一連の流れで物語が進んでいく。
    が、お馴染みの顔ぶれが歳月を経ている。
    バラバラな事象がだんだん繋がっていく感じがやはり伊坂幸太郎さんの世界ですよね。そして永瀬さんがかっこいいんですよねー相変わらず。
    まぁ、理不尽な事が沢山あるんだけど、それに対して熱血に憤るわけではなく、でも嫌な奴にはちゃんと天罰めいた境遇が与えられてるのが好きなんです。
    そう言えば鴨居君でしたっけ?出てこなかったですね…

  • 陣内さんホント好き。チルドレン殆ど覚えてないけど、今回はガッツリ少年法の精神にも切り込んできて(ちょっときれいに収まりすぎたかも、だけど)、でも陣内さんが色々ぶち壊すから好き。

  • 陣内さんみたいなキャラクターが現代では一番ファンタジーな存在なのかもしれない
    久しぶりの伊坂さん面白かった

  • チルドレンが好きで、陣内さんのキャラが好きで読んだ。
    前作の方が、ポップな感じで、事件を扱っているのだけど面白くて、好きかなぁ。。社会的な問題が主題にある感じで、それはそれで読み応えあるのだけど。。チルドレンが好きすぎて期待しすぎてしまったかな。
    2017.3.31

  • 伊坂幸太郎は波長が合う。
    御都合主義なのは確かなのだが、それがまたいい。

  • 『チルドレン』と同じ面々が登場する。家栽調査員と事件を起こした少年たちの物語。陣内は何と主任になっている。陣内の下で武藤が担当するのは、無免許運転で人を轢いて殺してしまった少年棚岡と、ネット上で脅迫文を送っていた人たちに、ネットで脅迫文を送りつけた小田山。この事件がどこでどんな風に交差して行くのだろうかと読み進めて行くが、私の期待が大きすぎたためか、そこは思ったより薄くてがっかりした。
    でも、陣内の言動に笑い、感動し、終わりは期待を持たせて読後は良い。楽しく読めた。

  • 陣内の破天荒で勝手気ままな感じが、読んでいて気持ちがいい。ストーリーはちょっとぎこちない感じ。むしろ短編を集めた方が作品のテーマには合っているように思う。

  • チルドレンから12年…陣内が帰って来た
    今回は短編集ではなく長編小説
    読みごたえありました
    インタビューで伊坂氏が語っていた「頑張れば何とかなるよ、とも言えないし。もうダメだ、とも言いたくないし。…とにかく、答えは分からないですよ、というスタンス」多分そのモヤモヤが気になって…また伊坂作品を手に取ってしまうんだろうなぁ〜

  • はー!伊坂さん、大好きー!

    久しぶりの陣内さんに「そうそう、これこれ!」というときめきが止まらなくて一気読み。
    やりとりはさすがの伊坂さんだけど、テーマは重い。
    とはいえ、こういった「社会正義とは」「悪をこらしめるためにはどこまでが許されるか」という内容は今まで書いてきているので違和感はありませんでした。
    今作は、暴力的な表現もなく、正義のあり方に悩む人、という読者と同じ立場の登場人物がいてくれたので心穏やかに読めました。
    最後の陣内さんの言葉がすべてなんだと思う。

    陣内さん、かっこよすきで、前の私なら「こんな上司ほしいな」って思うけど、今は「私が陣内さんになりたい」って思う。(笑)
    うるさくて、面倒くさいけど、間違ったことややらなくてもいいことは絶対しない。どう頑張っても自分じゃ太刀打ちできない、強くて広い背中。なんてかっこいいんだろう。

    しかし、絶対に昔チルドレンを読んでいるのにブクログに登録されてない。あらすじググったら思い出したから絶対読んでる。再読しよ。

  • 良心的な作品。少年犯罪問題やネットでの誹謗中傷などに対しての伊坂さんなりの認識が味わえる。相変わらず言葉の言い回しと思わぬ伏線回収の手際は天才的。
    ただ、今回のこれは、物語の主軸が弱いような気がした。事の真相も説得力が弱かったが、そもそも主軸は棚ボタ君なのか小山田君なのか若林君なのか?あと、ジャズのエピソードは必要だったのか?タイトルはなんでサブマリンなのか?
    伊坂通には自明のことなのかな?
    良心的な作品だったが、残る印象は弱い。

  • *「チルドレン」から、12年。家裁調査官・陣内と武藤が出会う、新たな「少年」たちと、罪と罰の物語。”陣内さん、僕たち、挽回できますか?”*
    大好きなチルドレンの続編!と期待で胸いっぱいに読み始めたものの、前作とはやや趣が違い、少々戸惑いながらの一気読み。とは言え、眩しいくらいにはた迷惑な陣内節は健在だし、根底にある優しさや男気にも惚れ惚れするし、ユーモア満載なのになんだか哀しくてやるせない心情もたっぷり堪能できる一冊。久しぶりにチルドレンを読み直したくなった。

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サブマリンの作品紹介


陣内さん、出番ですよ。

『チルドレン』から、12年。
家裁調査官・陣内と武藤が出会う、新たな「少年」たちの物語。

伊坂幸太郎、書き下ろし長編。

サブマリンのKindle版

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