- Amazon.co.jp ・本 (290ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062200493
作品紹介・あらすじ
親友が死んだのは、僕のせいだ-。そう思い、心が壊れてしまった潤。母親に連れられて愛知県の山奥・澄川にやってきた彼は、そこに「花祭り」という伝統神楽があることを学ぶ。神様なんていないと、周りに心を閉ざしていた潤だったが、澄川で出会った人々もみな、悲しみを抱えていることを知り、「花祭り」で舞う決意をする。
感想・レビュー・書評
-
かなさんを虜にしてしまったとゆう夜食カフェのシャールさんっていったいどんな人物なんだろうと図書館に行ってみたんですけど生憎2巻と4巻しか置いてなかったので日を改めることにして同じ作家さんの本を借りてきました。
700年以上も続いている奥三河の伝統的行事の花祭りとゆう神楽を扱った作品で作中に記載されてる明神山にも登りに行ったことがあるので親しみ持って読むことができました。花祭りのことは知りませんでしたが11月から3月にかけて奥三河地方の各地で開催され、数十種類もの舞が夜を徹して行われるとか。
三河弁で話すシーンも多いのですが、私の知ってる三河弁と言えば語尾に「じゃん」「だら」「りん」を使うものなんですが「ずら」に「だに」って西三河では使われてないのですが東三河では遠州弁の影響を受けて使われてるようで新発見でした。
花祭りについてかなり詳細に取材して小説の骨組みにしてる様子で耳慣れなかった方言もやけにリアルに響いてきました。
心に傷を負い東京から移住してきた中2の潤。ネガティブに自意識過剰で関わらずにやり過ごすことが得意技。
そんな少年が、自然体で接してくれる住民たちに、なにも気負う必要がないことに気づいて成長していく物語です。過疎と少子化で廃校寸前の学校、クラスメートはたったの3人。彼らにも、それぞれ抱えた悩みがあるのですが明るく振舞い態度には表れない図太さと、懸命に生きていく気構えが素敵でした。
このあたりに、設楽ダム建設で水没してしまう集落があるのですがここも気になってて水没前に花祭りと併せて見に行けたらと思いました。 -
奥三河…愛知県民だけど知らない土地。
方言も違うし初めて知る花祭り(゚-゚*;)(;*゚-゚)
たぶん奇祭?読む前にYouTubeで花舞をチェック!
良い作品でした。
東京から母親の実家である奥三河の集落に来た潤は
事故で友人が死に、自分だけ助かるという事に深く傷つき同級生3人という中学に転入します。
その地域では花祭りという伝統神楽が根付く土地でした。
神楽と出会い集落の人々との暮らしの中で中学2年の多感な少年が立ち直って行く…
王道です!登場人物少なくてみんな良い人!
読みやすい!神楽だけYouTube観て!!
舞がイメージできないと作品評価が下がります⤵︎
装画も素敵です(^ ^)
-
2023/08/29
-
原田マハさんの「生きるぼくら」とか
乃南アサさんの「しゃぼん玉」とか
山には何か不思議な力があるのかな?原田マハさんの「生きるぼくら」とか
乃南アサさんの「しゃぼん玉」とか
山には何か不思議な力があるのかな?2023/08/30 -
2023/08/30
-
-
愛知県奥三河の伝統文化、花祭りを扱った作品。
家族や個人、それぞれが人々が抱える切なさや悩み、花祭りや地元への思いなど複雑な気持ちと、花祭りの熱狂が伝わってきた。
文庫化希望 -
この人の話は、一見ライトに見えるのに、
現代社会の課題をがっつり入れてくる。
高校生の青春話だと思って読み始めたのに、
なんだかんだと考えさせられた。
-
元々日本の祭りの独特の熱気と懐かしい感じがとても好きなので、花祭りに込められた意味やそれを継承する人々の歴史の描写に引き込まれた。
そこに今を生きる人々の苦しみや祈りが投影されているところがまた良い。
どんな辛いことがあっても、結局物事に意味付けするのは自分自身だから。
どうするかは自分で決めるしかないし、自分自身で決めることができる。
今できることを精一杯やろう、と思わせてくれる物語だった。 -
安定しておもろかったな!
なんも解決はしてんけど、それはもちろんやし、これから動け出せそうな様子がわかって良かった。 -
潤も、親も、クラスメートも、みんなが何かしらの心の闇を抱えていてそれをどう受け入れるか悩み苦しみながら生きている。というところはよく伝わった。
でも花祭りの描写について知っている人にとっては多分あ〜、それな!って頷けるのかもしれないが知らない自分は眠気との戦いになってしまって、やっと読了。 -
郷土の祭にスポットをあて、田舎暮らしとは人と向き合うとは、といった問題を乗り越えていく子どもたち。小さな頃の記憶が思わぬ発火点となって迎えるラストは思わず涙がこみ上げた。地域の伝統を守ることの難しさとともに歴史を考えさせられた。ついつい煩わしいことや面倒なことに目をつぶって蓋をしてしまいがちな日常を見直せたらと思う。
-
田舎へ越してきた少年、の典型的物語。
-
徐々に明かされる事実。
祭の意味。
潤の心。
様々な絡みをこのように表現する作者に感銘し、内容にも少しだけ涙した。
潤の父親は何をしてる人なのか、描いているところを読み飛ばしてしまったのだろうか?
「マカン・マラン」シリーズと一緒の作家さんなんですね!
でも、レビュー読んだら結構深いお話のよう...
「マカン・マラン」シリーズと一緒の作家さんなんですね!
でも、レビュー読んだら結構深いお話のようですね。
「マカン・マラン」シリーズは、この作品に比べたら
身構えずに読めるのかもしれません。
シャールさんロスに陥らないように
あれからも色々読んでいますけど、
まだちょっと寂しさを感じます(^-^;
ぜひぜひ、しじみさんも手にしてみてくださいね♪
お祭りの描写が無茶詳しいので念入りに取材されたんだと思いますが
郷土の歴史について勉強になりました。
...
お祭りの描写が無茶詳しいので念入りに取材されたんだと思いますが
郷土の歴史について勉強になりました。
「マカン・マラン」シリーズ早く読みたいです。