- Amazon.co.jp ・本 (322ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062200660
作品紹介・あらすじ
太平洋に浮かぶ美しい島、ミクロ・タタに棲む愛くるしい両生類。
彼らは島の守り神と言われている。
ところが、インフラ整備のために泉をつぶしてから
島の異変が始まった。
真っ黒で俊敏なトカゲのような生物が、昼となく夜となく島民を襲う。
咬まれると口中の毒でショック状態に陥り、最悪死ぬ者も出てきた。
広がり続ける被害。しかしこれは始まりに過ぎなかった……。
感想・レビュー・書評
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生き物の種の保存するという根底にある本能。生態系というものがいかに危ういバランスの上に立っているのかを改めて感じさせられる。同時に、発展途上国での医療の提供や当たり前の事が当たり前に伝わらないもどかしさも感じた。
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篠田節子さんの、事態がだんだん収集のつかない状態に陥って行くパターン。不思議な両生類への愛情が先日読んだ「アクアリウム」と少しかぶる部分がある。
私は両生類より爬虫類が好き。
ジュラシックパークにでてきた小さな恐竜コンプソグナトゥスが襲ってくるイメージが浮かんだ。
昔、フィリピンのセブ島で宿泊したホテルが、周りを高い冊で囲まれていて、門のところに銃を構えた守衛がいた光景を思い出しました。リゾートはもともとの現地の生活から切り離されているんですね。
物語の設定、起承転結のバランス、最終的なオチ、どれも素晴らしいもので満足でした。
篠田さんは環境問題に関心があるのかしら?
これもまた主人公の男性視点のお話でした。
あっけない感じもしたけれど、さらっと面白かった。 -
人が交流することで、その地にいなかったものが住みつき独自の進化を遂げることがある、ほんの小さな可愛らしいと思っていた生き物であっても。
安易な考えが生き物の生態系を変えていくだけでなく、人まで変えてしまう。 -
可愛い両生類を救おう!
と隣の島に移したら大変なことに。
なぜが陸上にあがるようになり、人に噛みつく。
噛まれると、口中の細菌に感染してしまうのだ。
自分たちの暮らしに適した体に変化しているだけなのだろうけれど、人間にはそれが脅威となる。
人間から見た、益、不益で物事を判断してしまうけれど、相手からみたら人間も不益なものなのかもしれないわね〜。
変に手を出して、「あぁ、いいことをした」とか思わないことだと思う。
生物が絶滅すればいいとは思わないが、直接手を出す以外の方法もあるのではないか。 -
2022.4.4-506
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ぞわぞわくる。
ホラーとオカルト書かせたら最強だと思う。 -
2019.9.23.読了
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篠田さんの『アクアリウム』と『夏の厄災』を足した感じ。
ドキドキしながら一気読みしました。
ただウアブの可愛い姿をうまくイメージ出来ず、主人公が夢中になってしまう気持ちにうまく乗っていけなかったのが残念。 -
篠田節子のパニックホラー!
やっぱはずさない。
あっという間に読了。
その上、生物多様性の問題を見事に突いていて、安易な選択がどんな恐ろしいことになる可能性があるのかとても勉強になった。 -
この著者はこういうのも書くんですね。架空の両生類の設定がリアルでその興味で読みました。登場人物のサイドストーリー的なエピソードもあまりなくストーリー展開に集中できました。
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人は、どこまでも罪深い。
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解決編?がけっこうあっけない。半分自給自足の、金持ち老人のリゾートで成り立ってる島、アメリカの補助金なしでは成り立たない。本筋のテーマではないがこちらも考えさせられた。
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アリが増えすぎ なんてことにはならないのかな。
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アリ恐るべし、ぶるぶる。