アンマーとぼくら

著者 :
  • 講談社
3.71
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本棚登録 : 3755
感想 : 519
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  • Amazon.co.jp ・本 (306ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062201544

感想・レビュー・書評

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  • 4.5
    有川先生らしい丁寧な取材に基づいた描写です。
    デビュー作から殆どの作品を読んでいますが、この本では何というか、文章の書き方、表現方法が大分変わってる気がします。
    読みながら、あれ?これは有川先生の小説だよな?
    と再確認したぐらいです笑
    悪い意味ではなく、これはこれで好きです。
    後半が特に良かったですね、泣けました。

  • 優しく愛くるしい物語。
    「お父さんを許してあげて。」
    小学生の僕に遺した母の最期の台詞。
    幾つになっても子どものままな父は、母の死の哀しみから癒えるよりも先に、新しいお母さんとなる晴子さんの暮らす沖縄へと僕を連れて来た。
    まだ1年も経っていないのに…。
    僕の母は、母しかいないのに…。
    なのに父はたった4年でひとり旅だった。
    僕と晴子さんを残して。
    それぞれの愛と苦しみと哀しみが交差する濃密な3日間の物語。
    父と母とお母さんと僕の物語。
    ただただ、みんながみんなを愛している。
    それだけ…それだけが詰まった優しい一冊。
    2021/02/24
    今年の2冊目

  • 「過去は変えられない。変えられるのは、今だけだ」。母と過ごす三日間、恩返しは、今からでも遅くない-。

    「お母さん」と「おかあさん」。母親参観の絵を破られた時の晴子さんの言葉に胸が痛くなりました。誰も悪くないと。最後の「リョウから竜馬」も衝撃的でした。

    少し読書から離れた時に、いつも戻してくれるのが有川san。アンマーのこと大切にしたいと思います☆感谢☆

  • 沖縄の紹介本のようで、背景描写が多く美しい。
    実際、初めから夢か現かみたいな状態だったので、なおのことそういう描写に見えていたのかもしれない。

    高校生の時に初めて有川浩作品を読んで以来、当時のお小遣いで唯一、買い集めていた作家だから思い入れもひとしお。
    どちらかといえば、心の機微というよりキャラクターが魅力的と思っているたちなので今回のは印象が薄かったかな。

    新作出るのが遅くなってから離れていたけど、その間に自分が変わってしまったのだろうか。
    ちなみに海の底は今でも大好き。

  • 最初は、あまりに子供すぎる父親・カツさんにイライラさせられ、自分がこんな父を持ってたら、リョウみたいに素直に育ってないんじゃないかと思うくらい。 ただそれと反対に再婚相手でリョウの義母になる晴子さんが本当にいい人。 カツさんが台風の中、出かけて行くあたりから、涙涙でした。 通勤の電車で読んでたのですが、やばかった。 有川さんはキュンキュンする恋愛物のイメージだったけど、これは愛は愛でも家族愛ですね。

  • 死に際の夢なのかと思っていたら違っていて、そっちかーってなった。
    でも、似顔絵の色紙とか説明できないこともあって、少しモヤモヤ。
    ってことは、どうだったの?実際お母さんと一緒に行ったってこと??でもそれはムリだよね、とか…。
    話自体は継母がこんな人なら、それは幸せなのかもな、と思う。
    子どもすぎる父親には、少しイラっとすることもあったけど。

  • 素敵な世界観はいつも通りで期待通り。
    3日間を楽しむおかあさんの姿がかわいくてかわいくて
    地元の風習とか考えとかを織り交ぜながら作る有川さんの物語だなって感じた

  • 沖縄の美しい情景、神聖な雰囲気に
    心癒されながら読み進んだ。

    大好きだった母親が癌で他界し
    父親がすぐに再婚、その上強引に
    沖縄に転居することになった主人公。
    豪快で配慮を知らない子どもみたいな
    父親に理不尽さをぶつけたいが
    それができない主人公の心情を思うと、
    可哀想で応援したくなった。
    でも父は父で主人公への愛が確かに
    あったことが最後の手紙でもよくわかる。

    親になった自分は親子どちらの
    気持ちもよくわかるので、
    あまりの理不尽さに耐えられず
    一人で北海道に帰ろうとした
    主人公に共感して涙が出たし、
    お母さんが最期に
    「お父さんを許してあげてね」
    と言った子どもへの深い愛も理解できた。

    自然と主人公に寄り添うように
    読んでいた私が最も印象的だったのは、
    晴子さんを初めて「おかあさん」
    と呼んだ場面。
    その時の複雑な気持ちの揺れ動きや
    決意がわかる言葉に主人公の成長を
    感じられて優しい子だなとぐっときた。

    主人公が経験した母との3日間は
    夢だったのか、心で繋がっていた
    ということなのか、沖縄が二人に
    時間をくれたということなのか、
    不思議な、温かい気持ちが余韻として残った。

    やっぱり有川浩さんが好き。

  • 久しぶりに小説を読破できて、まずわかったのが小さい頃はあんなに小説大好きだったのにいつの頃からか読まなくなったわけ、映画以上に考える種が多すぎてすすまないし体力つかうからなんだろうなあ。映画にはまりはじめてからそれは余計に。

    大事なこと沢山つまってた。

    現実をみてるふりしてつねに逃避してるのかな
    映画好き、旅好き、住んだ土地には戻らない、とか
    よくいえば、すべてに挑んでいきたい

    お父さんを他人が責めることなんてできない
    責めるとしてもお母さんしか責めちゃいけない
    しょっぱなのほうは読んでてつらくなる
    お母さん、すごいなあ、子供なんだからと諦めなきゃいけないひとと一緒にはこの先はいたくないと思ってしまう

    金ちゃんいいやつ、大人だなあ

    沖縄は振り向けばそこに猫、背中を押す要素がどんどんふえる〜

    観光地の似顔絵売りを家族で、友達と、かいてもらうのしてみたい。

    オジギソウって南にしか生えなくて沖縄以外で野生化するのは珍しい、知らなかったなぁー
    だからボルネオでみんなはあんなにも感動していたのか
    子供の頃みかけたら必ずお辞儀させていたし今でも関東でそれっぽいの見かけたらお辞儀しないか試すあたりお父さんだな

    魔除けの石敢當
    沖縄特有のギザギザ岩場、残波海岸
    この本携えて沖縄の顔を見てみたい。

    雨の日は、よそ行きじゃない土地の顔がみられる

    今と思い出の間に横たわる時間

    故人を語るときは、きっとが連発される。まるで祈りのように。

    結論、旅するように住みたいし住むように旅したい
    自分の人生これにつきてるたぶん

    土地に愛情はあるけど過去の自分をみたくないから、一度住んだ土地に住みたくないのもある

    後からかりゆし58のアンマーがベースで書かれたって知った、アンマー大好きな曲だから余計うれしい

  • アンマーとぼくら
    著作者:有川浩
    発行者:講談社
    タイムライン
    https://booklog.jp/timeline/users/collabo39698
    著作者が描く不思議な家族愛にちょっと胸が熱くなる。

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著者プロフィール

高知県生まれ。2004年『塩の街』で「電撃小説大賞」大賞を受賞し、デビュー。同作と『空の中』『海の底』の「自衛隊』3部作、その他、「図書館戦争」シリーズをはじめ、『阪急電車』『旅猫リポート』『明日の子供たち』『アンマーとぼくら』等がある。

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