アンマーとぼくら

著者 :
  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (306ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062201544

感想・レビュー・書評

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  • 2017.12.4-

    泣けた。何度も泣けたな~。
    これは愛の物語。
    いくつもの方向に向けられる大きくて深くて、でも日常的な愛の物語だった。

    男の子を育てるということは、子供の頃の愛する人と出会うこと。出会う前のその人を知ることができるということ。

    私には男の子を育てる機会はないから、残念だなと思ったけれど。おや?ということは、今二人の娘を育てているということは、幼い頃の自分に出会っているのかもしれない。二人から自分を見出だせているのかもしれない。

    何だか、子育てがよりおもしろくなってきた!

  • 沖縄を舞台にした家族の物語。子供以上に子供のような父親だけどどこか憎めない。晴子さんもリョウも温かい。色々ありながらも幸せな家族だなと思った。有川作品としては温かいしっとりしたお話だけど、親子の掛け合いやツッコミは、有川浩さんらしさが滲み出ていた。この人の創り出すキャラは、人を惹きつける魅力がある人ばかりで、本当にすごい。そしてキャラはもちろん、沖縄についても詳しく、何度か旅行したことあるので、とても沖縄の景色が懐かしく感じた。

  • 大好きなお母さんが病気で亡くなって辛い日々を送っていた少年リョウ。お母さんが亡くなってわずか一年で、カメラマンの父は住んでいた札幌を離れて沖縄に住む女性と結婚したいと言い出した。小学生に拒否できる訳もなく、父について沖縄に引っ越した。

    最初は新しいおかあさんに反発ばかりしていたが、心優しいおかあさんに段々心を開いていく。中学生の時、事故で父も亡くしてしまうが、良い友達にも恵まれ真っ直ぐに育つ。でも、まだ若くて綺麗なおかあさんを縛るのが嫌で一人東京に出て行ってしまう。

    そんなリョウがひさしぶりに里帰りして、おかあさんと一緒に子供っぽかった父との思い出をたどる三日間の旅に出た。

    現在と過去、夢と現実が交互に出てきて「この話は本当のことなのか?真実は何か?」と考えながら読みすすめていくうちに真相が明らかになる。

    わがままで子供のような父親にどれだけ愛されていたのかに気付くリョウ。沖縄の神様が見せてくれてた美しい景色に涙。

  • 沖縄が舞台の家族愛の話。泣いた。読んでよかった。
    読了後に心があったかくなる小説を久しぶりに読んだ。

  • 有川浩っぽくない。如何せんこれはこの場に限っては褒め言葉ではない。
    だって!恋愛描写でキュンってしないんだもん!
    ☆3にするか本当に迷ったわ。

    普通に読んでいて面白かったしすらすら読めたし、いいお話なんですが、家族の絆とかの話のはずなのに感情移入あんまりできずどうも心に響いてこなかったんだよなぁ。

    リョウちゃんもおかあさんも、そしてお母さんもとても魅力的な人だと思うけど、肝心のお父さんがさ、どうしてそこまで家族に愛されてるのかわかんない。
    ほんと子どもだし、子どもっぽいのが魅力といえどこれはどうだろうってなるよ、結婚生活の現実はそんな恋心を貫けないよ。
    沖縄の風光明媚なそれでいて質実剛健な史跡や自然の描写はとても惹かれるし、様々なブルーや花や波の表現もすごく響くんだけどね。
    泣けるべきところでこれっぽっちも泣けなかったのは、やっぱなぁ、私がお父さんに魅力を感じられなかったからなんだと思う。
    リョウちゃんは好きですよ。おかあさんもとても素敵な女性です。

  • 北海道で暮らしていたリョウは、「お母さん」を小学校の際に亡くし、父親が沖縄在住の女性と結婚したため沖縄に移住する。新しい「おかあさん」と共に暮らすが、父親も事故で亡くなってしまう。大人になったリョウは、「おかあさん」に会いに、3日間の里帰りをするが・・・
    よき人に恵まれた、大人になりきれない父親に羨ましさを感じてしまう。観光の話を読んでいると、景色が勝手に浮かび、一度行ってみてくなる。ところどころにほんわかするシーンや泣けてくるところも。友人の金ちゃんはよかった。余談だが、日本三大がっかりは初めて聞いた。行ったことあるのは札幌のみだが、なるほどと。

  • 気がつけば、『実家』のある沖縄の空港にいた。
    目の前には、迎えにきてくれた『母親』が。

    冒頭の文と、始まる本文。
    違和感に首を傾げたわけですが、理由はすぐに判明。
    彼と義母の3日間は、今と昔が混合する不思議な時間。
    過去は今の自分であったり、過去が今であったり。

    神様のあり方、が違う沖縄。
    だからこそなのか、だからなのか。
    そうして不思議割合になれた頃、さらに見えてくる不思議。
    そして…の最後。
    何故主人公の『今』が思い出せなかったのか、の
    種明かしが始まります。

    義母から聞かされる父。
    自分の憶えている父。
    思い出の中の自分は、やり直しはきかない、という。
    塗り替える事はできるけれど、過去は過去。
    悔むな、と言われてる気がします。

  • 沖縄の絶景をみたくなりました。
    家族を想う素敵な話しでした。

  • 実の母のお母さんと継母のおかあさん。
    そして子供のようなお父さん。

    いろいろある人生だったけど、みんな幸せだったと思う。

  • アンマーの意味は知っていました。今まで読んだ有川さんの本とは違う雰囲気でした。後悔のない人生を送るのは難しいですが、家族や周りの人に感謝を伝えることの大切さが身に沁みました。

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著者プロフィール

高知県生まれ。2004年『塩の街』で「電撃小説大賞」大賞を受賞し、デビュー。同作と『空の中』『海の底』の「自衛隊』3部作、その他、「図書館戦争」シリーズをはじめ、『阪急電車』『旅猫リポート』『明日の子供たち』『アンマーとぼくら』等がある。

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