- Amazon.co.jp ・本 (338ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062201940
作品紹介・あらすじ
1924年、クーデターにより紫禁城を追われた溥儀とその家族。生家に逃げ込むもさらなる危険が迫り、皇帝は極秘に脱出する。
「宣統陛下におかせられましては、喫緊のご事情により東巷民交の日本大使館に避難あそばされました」
ラストエンペラーの立場を利用しようとさまざまな思惑が渦巻くなか、日本の庇護下におかれ北京から天津へ。梁文秀と春児はそれぞれに溥儀らを助けるが──。
王朝再興を夢見る溥儀。
イギリス亡命を望む正妃・婉容。
そして側妃・文繍は「自由」を選んだ。
史上初めて中華皇帝と離婚した文繍。その裏にはいかなるドラマがあったのか──。
累計500万部突破の国民的大ベストセラー「蒼穹の昴」シリーズ第5部スタート。待望の最新刊。
感想・レビュー・書評
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読みたい本が手元にある時は、少し自由な時間が出来るとスグにその本に手が伸びている。このような場合わ大体2日もあれば普通の単行本一冊を読み終える。
ところがそうでない本を読んでいる時はなかなか本に手が伸びない。 先にFBチェックしてから、いやいやこの曲はもう一回練習しておかないとここの所弾くの結構むづかしいから、もう今夜わお酒を呑んぢゃえ、とか。
そういう理由を自分で創作し納得し読書わ後回しとしている。
この類の本の一番の特徴は、読んでいると寝てしまう事。 いやはや就寝読書にはもってこい種本のなのであった、。しまった(._.)決して以下の感想本文とわ関係ないことなのですまぬすまぬ。
うーむ、これまでの浅田次郎的中国清朝滅亡関連物語の主人公たちをすこしづつ一同に登場させて最後の華を飾った作品・・・だろうと今のところ僕にわ思えます。 結構読むにわ胆力要ります。(本書は出版業関連某友人K氏より、浅田次郎先生直筆のサイン本として頂いたものです。感謝)詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
蒼穹の昴シリーズの五作目。第一巻は溥儀の側室、文繡の目線で離婚劇を語る。過去の出来事を振り返る語り口は『珍妃の井戸』と似た感じだと思った。
登場人物が少なめであまり複雑ではないので、読みやすかった。 -
昔、宝塚星組で「紫禁城の落日」という舞台を観た。清朝最後の皇帝 溥儀とその皇后 婉容の人生を軸に、政治・国際情勢、人間模様(溥儀の弟 溥傑とその妻 浩、日本軍の軍人や清朝の遺臣など)を描いた物語だった。舞台装置も衣装も豪華絢爛だったこと、溥儀を演じこの公演で退団した日向薫さんの長身に中華服がとてもよく似合っていて格好良かったこと、婉容を演じてやはりこの公演で退団した毬藻えりさんが美しく艶やかだったことや、二人の運命が哀しく切なかったことが心に残っている。
当時「ラストエンペラー」という映画もヒットしていたので見たはずだけれど、映画で覚えているのは、迷路のような広くて埃っぽそうな城が壁(塀)で細かく区切られていて圧迫感があるし、住みにくそうだと思ったことだけだ。
後にNスぺか何かで婉容の人生についての番組を見たときは、阿片中毒になってしまう彼女の人生があまりに壮絶で痛々しくて見ていられなかった。溥儀の弟 溥傑さんが日本人の奥さん(浩さん)を迎えていて、仲睦まじかったらしいのとは対照的な夫婦関係。溥儀や、溥傑さんと浩さんについての番組も見たことがあったように思うが、とにかく、一つの王朝が滅亡するという時代が大きく動くときにそのような立場に生まれついてしまった人たちの運命が凄まじすぎて…なんという運命を背負って生まれてきてしまったのかと、気の毒に思う。
当時の中国における様々な事件の前後関係や背景、様々な勢力の思惑がなんとなくわかってきた。2巻目以降も楽しみだ。 -
蒼穹の昴に始まる中国清朝末期のシリーズ。50歳を超えた春児も出てくるがちょい役。タイトルからもわかるように、蒙塵(モンチエン)した溥儀の話。1巻では史上初めて中華皇帝と離婚した側妃、文繍の視点が中心。史実として1931年溥儀との離婚を裁判所に申請して認可され、溥儀が慰謝料5万5千元を支払うことで離婚が成立している。蒼穹から一貫してキーワードとなる「没法子(メイフアーヅ)」。個人的にこの文繍という人物が苦手なんだが、この1巻に描かれる文繍がほぼ私のイメージ通りで、そこはストレスが少ないが、やはり没法子。蒼穹の頃は時代劇のようでリアルに感じられず、エンジョイしたが、そろそろ実際に知っている人、自分の生きている時代とクロスオーバーしてくるので、かなりリアリティを感じられる。印象に残るのはチャーリーチャップリンの最新作『ザ・ゴールド・ラッシュ』のくだり。深い。
阿片の香り漂う清朝末期、2巻が楽しみ。 -
待望の蒼穹の昴シリーズ第5弾ついにスタート!
ラストエンペラー、溥儀一家は紫禁城を追い出され、日本軍の庇護の下、天津に匿われる。しかし正妻の婉容はイギリス亡命を望み、側室の文繍は自由を求めてなんと離婚訴訟を起こし、溥儀と離婚する。春児、梁文秀などお馴染みの登場人物も出てきて、あっという間に蒼穹の昴の世界にはまり込む。果たして『天使蒙塵』はシリーズ完結篇となるのか?中国の近現代史のどこまで記述してくれるのか?
期待に胸は踊る! -
「蒼穹の昴」シリーズの第5弾。
出たら読んでしまうこのシリーズ。
漢字のルビが北京語で時折書かれてるのも懐かしい。
読みにくいんだけど読もうと思ってしまう。
中国語を習ってる時ピンインも含めてちゃんと読もうと努力してたのは良い思い出(笑)
今回は愛新覚羅溥儀と皇妃・文繡の離婚劇。
文繡目線で語られる溥儀は映画の「ラストエンペラー」をイメージを悉く壊してくれる。あの格好良さは?優しさは何処に行った?と。
ただ共通してるのは「孤独」であるということ。
紫禁城から脱出する時真摯に脱出先を探していたのは高官たちではなく、実質的政治的地位がない帝師(家庭教師)の2人のみ。イギリスには「内政干渉だ」と断られ立場は本当に弱いんだと思い知らされる。
そしてここにも登場する老仏爺こと西太后。
年をとったね、春児。そして文秀に玲玲。
この3人がまた出会う事があるんだろうか?
張作霖に張学良…。
「蒼穹の昴」から「マンチュリアン・レポート」までの登場人物が続々と登場する。
あぁ、このシリーズも本当に終わってしまうのだなと実感してしまった。 -
蒼穹の昴シリーズ第五部。
続きが気になる。そしてこの時代の中国史に興味が出てきた。 -
蒼穹の昴や中原の虹に続いてた〜‼️
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文字を追う速さがずいぶん遅くなって、全4巻の作品を了えるのにずいぶんかかってしまいました。満州国皇帝溥儀とその周囲の人物たちの物語です。満州国についても皇帝溥儀についても高校で習った少しの記憶だけしかありませんでした。この時代の日本と中国、そして清国との間にこんなにたくさんの経緯があったことを知りました。
「どうしようもない」っていうのはどうしようもあることをどうしようもできなかったということなのだと思います。はじめからどうしようもないことは、あるがままに!Let it be.