落語魅捨理全集 坊主の愉しみ

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著者 : 山口雅也
  • 講談社 (2017年5月11日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (258ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062205849

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落語魅捨理全集 坊主の愉しみの感想・レビュー・書評

  •  落語は好きだし、それとミステリが絡んだら、楽しく読めると思ったんだけど、意外とわけが分かんなかった。
     ミステリどこ?
     わけ分かんなすぎて途中で断念したけど、最後まで読んだら分かったのかな。

  • 山口雅也さんの、約5年ぶりの新刊である。その間に、山口さんが大病を患い、1年半も寝たきりだったと知ったのは、読み終えた後のことだった。

     山口さん曰く、奇跡的に健康体を取り戻し、作家生活を続けるに当たり、自分が書いてこなかったようなものを書いてみたい、誰も書いてこなかった地平を切り拓いてみたい、と考えたそうである。その結論が、落語とミステリの融合だった。

     元々、実験的作品が多い山口さんであるから、こういう試みはお手のもの。いかにも落語らしい軽妙な語り口は、堂に入っている。いくつになっても、柔軟かつ挑戦する姿勢は、作家に限らず、見習うべき点は多い。かつての新鋭や風雲児が、大御所になるほど保守的になっていく例は、多いのだから。

     「坊主の愉しみ」。一儲け企んだ偽坊主。何だよそのオチは…。「品川心中幽霊」。某有名シリーズの脇役が登場するが、何だよそのオチは……。「頭山花見天狗の理」。ここまで来ると、もはやオチなのかどうか………。本作中唯一、元ネタと似た話を知っていた、「蕎麦清の怪」。オチがわかっていたので、苦笑するしかない。

     「そこつの死者は影法師」。いわゆる、あのネタだが…書けません。「猫屋敷呪詛の婿入り」。化け猫の話かと思ったら、終わってみれば…。「らくだの存否」。タイトルでネタがわかるだろうか。そういうことです、はい。

     全編とも興味深く読めたし、落語としては面白いのかもしれない。しかし、肝心のミステリの部分は、正直薄味であるし、融合とまでは言えないかな。実験性でも、《Mシリーズ》3作品『ミステリーズ』、『マニアックス』、『モンスターズ』などの方が、上だろう。

     ケチつけてすみません。次回作は、気長に待つとしよう。

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落語魅捨理全集 坊主の愉しみの作品紹介

「日本殺人事件」(第48回推理作家協会賞受賞)著者が贈る語りの妙味溢れる新作短篇集。
「猫の皿」「品川心中」「時そば」「あたま山」「花見の仇討」「そば清」「粗忽の使者」「らくだ」「田能久」などなど。名作古典落語をベースに当代一の謎(リドル)マスター山口雅也が描く、愉快痛快奇天烈な江戸噺七編を収録。

落語魅捨理全集 坊主の愉しみはこんな本です

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