月の影 影の海〈上〉 十二国記 (講談社X文庫―ホワイトハート)

  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (274ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062550710

感想・レビュー・書評

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  • 出た当時に買って読んだのだが、気分で再読。
    シリーズものでとにかく長いけれど面白い。異国の地での裏切られ方がリアルというか、なかなか過酷なストーリーなのがやっぱりいい。

  • 私の人生を形作ったもののひとつ。

    初めて読んだ思春期の頃から、大人になった今でも、転んだり立ち止まるたびにここに戻ってきた。

    ひとのあり方、生き方が詰まった一冊。
    特に十代の人に読んでもらいたいシリーズです。

  • 再読。2013.02.09

    中学生の時に好きになり、既刊すべて揃えたもののシリーズ3作目以降読んでいなかったので、新作が出る前に、そして長期休みである内に読破しようと思った。


    アニメも見直したばかりだったので景色や人の顔などイメージしやすく、ストーリーも比較しやすかった。中学の頃はアニメを先に見ていたこともあって原作では少し物足りないような気もしていたが、今読んでみると原作もやっぱり面白い。浅野くんや杉本さんが居ない分、陽子ひとりの感情が伝わりやすい。

    どうして自分だけがこんな目に?と思うことは普通に生きていてもそこそこある。全部人のせいにして逃げたくなることも、自分は悪くないと思おうとすることも。
    初めはすべてを他人のせいにして逃げていた陽子が、人に裏切られ、自分の今までを見つめ直していくうちに強くなってきている。すべてのことが自分の思い通りに進むことなんてあり得なくて、人生は往々にして辛いことばかり。出来るだけ楽な方に進もうとすることも一つの道だけれど、逃げずに自分や周囲と向き合い、見つめることで得るものもきっとある。裏切りばかりでなく、本当の救いもきっとある。


    星が登場する場面を表す言葉が美しくて好きです。血や泥に塗れる描写の多い作品だけど、ふとした場面で綺麗な景色を表現する言葉遣いが素敵です。昔は気づかなかったようなところも、大人になって読み返してみたら「ああ、ここ好きだな」というような文章がたくさんありました。

    続きを読み直すのも楽しみです。

  • 心が折れたときに開く本。

    情けなくて、いいたいことが言えなくて、みんなに嫌われたくないから怖がって、だから誰からも好きになってもらえない、陽子の話。
    でもこれってわたしのことなんじゃないかと思ってしまうほど、心に刺さる。
    陽子は16歳の高校一年生で、立派な(?)思春期だからそれが余計に切実なんでしょうね。大人になってしまうと陽子のようにその感情に真摯に立ち向かうことはとても難しいなあと感じます。

    友達とうわべだけの付き合いしかできない、両親からは女の子らしい子供であることをもとめられるがなにもいえない、そんな居場所を失った彼女の目下の悩みは毎日見る夢。
    見たこともないような獣がどんどん自分に近づいてくる。昨日はもう、もうすぐそこまでその獣は来ていた。殺されてしまうのか?ばかな、ただの夢だろう、でも…。悩む陽子。その前に訪れた金色の髪の男。そして月の影を通って彼女は12の国で構成された世界へ連れられてしまう。
    彼女を迎えるのはびっくりするぐらいの、苦難。
    でもそのなかで陽子は答えを見つける。

    誰かを信じるときに、陽子の気持ちを思い出すことがあります。
    前向きになれる言葉が多いんですよねえ。
    一緒に立ち向かってるようで、心強いです。
    既読の方が多いシリーズで、最新作を待ち焦がれている人も覆いのではないでしょうか?わたしもそのひとりです。笑
    陽子がかっこいいんですよねー。
    キャラ読みではないですが、やはり陽子メインのお話が好きです。

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「心が折れたときに開く本」
      そうなんですね、この1行だけ読ませて貰いました。残りは一冊目を読んでから、、、
      講談社から新潮社に版元が移って(...
      「心が折れたときに開く本」
      そうなんですね、この1行だけ読ませて貰いました。残りは一冊目を読んでから、、、
      講談社から新潮社に版元が移って(講談社版も並行して販売されるのかな?)完全版になるとか、、、と言う訳で読んでみようと思い始めてます。
      小野不由美「十二国記」新潮社公式サイト
      http://www.shinchosha.co.jp/12kokuki/
      2012/08/22
    • ブリジットさん
      コメント&お気に入り登録ありがとうございます。
      苦しくなったり、折れたりしたときに開く本は、ほんとに手元から離せません。
      シリーズが再度刊行...
      コメント&お気に入り登録ありがとうございます。
      苦しくなったり、折れたりしたときに開く本は、ほんとに手元から離せません。
      シリーズが再度刊行されるんですね。続きがでたらうれしいな…!
      世界観がすごい、という人もいますが、それよりSFなのにこのリアリティがすごいと私は思います。感情面での、リアリティが。そろそろ秋で、読書にはぴったりですね!気に入っていただけるとファンのひとりとしてうれしいです。感想を教えてください。
      2012/08/28
  • 上下巻。
    十二国記シリーズの最初になります。
    この巻はかなりヘビーに凹みます。
    でも何も分からない主人公と一緒にこの世界に入ると思って頑張って読みました。
    下巻からやっと光が差し込みます。
    読み終えた時にはどっぷりと はまり込んでしまいました。

  • 十二国記シリーズの1作目。
    女子高生陽子は、優等生のいい子ちゃん。
    陽子は異形のものに追われる夢を何度もみる。
    ついにその夢が現実になったとき、「お迎えにあがりました。」とケイキと名乗る人物が現れる。

    陽子は突然に悲惨な状況に追い込まれるわけですが、最初のうち、ヘタレすぎてイライラする。それでも主人公か‼️と言いたくなる。
    人を信じては裏切られ、飲まず食わずで戦わされる感じ。
    下巻の成長に期待。

  • たくさんの人からオススメされていた、十二国記シリーズの一巻。

    兎にも角にも救いがない。
    彼女は何処へ向かっているのだろう。

    戦う術を身につけるためとは言っても、ここまで悲惨な状況に追い込まれた末に彼女が何を得るのか想像がつかない。

    下巻を読めば陽子は救われるのだろうか。
    得るものがないと辛すぎるし、支払った代償が大きすぎるとさえ感じるから、せめて救いがあってほしい。

    辛くて辛くて辛かった。
    けれども、不朽の名作と呼ばれたこの作品の点と点が線を結ぶ瞬間をしっかりと読みたい…とも、思うのだ。

  • 十二国記シリーズの前知識を一切持ってない状態で、取り敢えず上巻を読了。
    上巻だけ読んだ状態だと話の途中過ぎて感想書けないですね笑

    どの辺りまで話が進んでいるか分からないが主人公が何故これほど悲惨な状況に陥らなければならないのかがいまいち分からず、ただただ悲惨。
    漫画ベルセルクの主人公の境遇を彷彿させる(あちらの方がより悲惨ではあるが)

    急ぎ下巻を読みたいと思う。

  • めっちゃ面白い!!!!!長い長いって言われるけどこれほど面白いなら一瞬で読めそうです!

  • 二十数年前に読んでいるがほとんど覚えていない。でもおぼろげに記憶に残っている緊張感は、大人になって読んでも変わらず感じられる。
    当時これがホワイトハートから出ていた驚きよ。
    無駄が削ぎ落とされた文章は芸術的。

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著者プロフィール

大分県出身。講談社X文庫ティーンズハートでデビュー。代表作に『悪霊シリーズ』 『十二国記シリーズ』『東亰異問』『屍鬼』など。重厚な世界観、繊細な人物描写、 怒濤の展開のホラー・ミステリー作品で、幅広いファンを持つ。

「2013年 『悪夢の棲む家 ゴーストハント(1)特装版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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