- Amazon.co.jp ・本 (297ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062553438
作品紹介・あらすじ
-世紀末。人類はかつてない破滅の淵に臨んでいた。恐ろしい未知の病がその鉤爪を人類の喉笛に突きつけつつあったのだ。死の影が天を覆い、災いの恐怖が地に満ちた。人は願った。生きたい-と。何物にも脅かされることなく、生きたい、と。願いは叶えられた。二二九五年、人はついに永遠の命を手に入れ、繁栄を謳歌していた。途方もなく高価な-取り返しのつかない代償と引き替えに。
感想・レビュー・書評
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ネタバレあります
○概要
不治の病の治療法を求めて冷凍睡眠を選んだ主人公は、遥か未来で目を覚ます。しかし、彼がすすめられたのは、体をサイバー化する手術だった。
手術をすすめる感情の垣間見えない医師や看護士と、親身になって相談にのってくれる男性の言葉の間で迷う彼はある日、サイバー化手術に抵抗するレジスタンスに救い出される。
病に治療法があることを知った彼はレジスタンスにとどまり、男勝りに襲撃にも加わる女性に片想いするように。しかし、生身で子どもを産める女性の少ない未来では、女性は力強い男性を選ぶのが常識になっていて、その女性にはやはり婚約者がいた。
冷凍睡眠を選んだ人々を救い出す為の大きな襲撃の前日、主人公は彼の面倒をずっとみてくれていた双子の一人から告白される。
襲撃で片足を失った彼の世話をする主人公は、外の見学に行った歳に未来で流行したウィルスに感染した女性の暴走に巻き込まれる。しかし、命を落としたのは主人公をかばった彼だった。
自らもウィルスに感染したことで病に対する薬が使えなくなり、死へのカウントダウンがはじまった主人公は、その事実を隠してレジスタンスに参加する。ある日、なくしたと思っていた荷物の中から一本のビデオを見つけ出した彼は、その中にサイバー化した人々の活動を止める呪文が存在することに気づく。
そしてレジスタンスは放送局を占拠し、人類はサイバーに勝利するが、彼はその過程で命を落とす。
数年後、彼のことを悼む息子と彼女の姿があった…。
○感想
数年に一回読みたくなる。
“愛していると100回言ったら”と冗談で返す主人公が好きです。詳細をみるコメント0件をすべて表示