タンパク質の反乱: 病気の陰にタンパク質の異常あり (ブルーバックス 1225)

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  • Amazon.co.jp ・本 (203ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062572255

作品紹介・あらすじ

病気の謎、新しい治療法へのヒントは、タンパク質が握っていた!私たちのからだを構成するタンパク質は、次々に作られると同時に分解されていく。なぜ分解されるのか?どのように分解されるのか?アルツハイマー病や筋ジストロフィーなど、数々の病気に、タンパク質の分解システムと、その乱れが関わっていった。からだの中で巻き起こる、タンパク質のこの「反乱」にどう立ち向えばいいだろう。

感想・レビュー・書評

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  • タンパク質はアミノ酸の多数の集合である。
    アミノ酸の一部分の変異が起きても、様々な遺伝病となる。

    タンパク質には寿命があり、以下の3つの経路で分解される。
    ・ユビキチンという分解シグナルがついている
    ・リソソームに送られ、分解
    ・病的な経路ではカルシウムが分解の引き金を引く(カルパイン)

    ・プリオンとアルツハイマー病
     プリオンはもともと正常なタンパク質として体内にもあるが、異常なプリオンにどれだけセンシティブかは遺伝的素因がある(実際はたいしたことない???)
     アルツハイマー病は異常蛋白の蓄積
     両方、異常蛋白が十数年にわたって蓄積する。しかも自己触媒的に可溶性から不溶性に変換している。
     その蛋白は、プロテアーゼ耐性の不溶性沈着物となっている。
     が、その構造変化は分子間の相互作用に時間がかかる。(核酸の介入入らない)
     
     タンパク質の寿命を変えることで、画期的な治療に結びつく可能性がある。

  • 94円購入2013-01-10

  • 4062572257 196p 1998・8・20 1刷

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著者プロフィール

石浦 章一(いしうら・しょういち):1950年石川県生まれ。東京大学教養学部基礎科学科卒業、東京大学理学系大学院修了。理学博士。国立精神・神経センター神経研究所、東京大学分子細胞生物学研究所助教授、東京大学大学院総合文化研究科教授を経て、東京大学名誉教授。新潟医療福祉大学特任教授、京都先端科学大学特任教授、同志社大学客員教授。専門は分子認知科学、分子生物学、生化学。難病の解明をライフワークに、遺伝性神経疾患の分子細胞生物学研究をおこなっている。著書に『理数探究の考え方』(ちくま新書)、『小説みたいに楽しく読める生命科学講義』『遺伝子が明かす脳と心のからくり―東京大学超人気講義録』(羊土社)、『運動・からだ図解 脳・神経のしくみ』(マイナビ出版)、『タンパク質はすごい! ―心と体の健康をつくるタンパク質の秘密』(技術評論社)、『王家の遺伝子―DNAが解き明かした世界史の謎』(講談社ブルーバックス)ほか、多数。

「2024年 『70歳までに脳とからだを健康にする科学』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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