- Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062573320
作品紹介・あらすじ
「集合」抜きに現代数学は展開できない。集合とはなにかという問題は、新しい集合の公理の探究という問題をはらんで、現代数学の最も深い問題といってよい。集合概念がもたらす深遠な謎、集合論の中に潜むロマンチックな創造の精神、これらを数学の訓練を経ていない人々に説明した名著にカントールの評伝を追加して復刊。
感想・レビュー・書評
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「集合」抜きに現代数学は展開できない。
集合概念がもたらす、深遠な謎、集合論の中に潜むロマンチックな創造の精神、これらを数学の訓練を経ていない人々に説明した名著に、カントールの評伝を追加して復刊。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ブルーバックスのくせに(?)レベルが高い。
2章かせいぜい3章くらいまでは、数学の心得がない人にも読めるように懇切丁寧に心構えの説明があって竹内ブシが楽しめる。が、順序数ωが出てくるあたりから、ついに我慢できず本領を発揮していて、それまでさらさらと読めたのが急に詰まるようになる。厳密な議論がないので数学の専門書では決してないのだが、まあまあの重さはある本
ところで、この本の内容は同作者の「層・圏・トポス」に似た部分がある。トポスという名前も本作に登場するし、思いっきりロジックをやるし。 -
素朴・現代集合論の入門・概説書。
平易な語り口で時に大きく省略しながら、集合論の基礎概念からBG集合論、ゲーデルの構成可能集合、コーエンの独立性証明、到達不能基数、直観論理的集合論、連続体仮説とスケールなど、高度な話題が紹介されている。
とくに著者は公理的アプローチに思うところがあるようで、例を豊富にあげて、できるだけ具体的なイメージが湧き、集合とはなにかという意味に関する思索の助けになるように構成されている。
ただし入門書とは言うが初心者が読んでも意味がわからないはず。数学基礎論や集合論について少し学んだ後に読み直すと意味がわかってくると思う。
なお、最後の章はカントルのミニ伝記となっている。 -
昔読んだ時は第2章の途中くらいからわからなくなってしまったが、今回は第3章の終わりくらいからに変わった。ちょっと進歩している。
ただ、その"第3章の終わり"である BG集合論や第4章以降は著者の想いが先走って言葉足らずになっているように思う。
今回はちゃんと通読して、この本は単なる「集合についてのやさしい解説書」などではなく、著者がきちんと自分の主張を込めて、他の専門書を書くのと同じように書いた本なんだなとわかった。それだけ味わい深く、三読四読に堪えるものだと感じた。 -
名著ですねぇ!
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相当面白い。ただし、ノートを取る必要がある程度には難しい。これを読むと数学を根本的なところから考えたくなってくる。同著者の「層・圏・トポス」への理解も深まった気がする。
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図書館で借りた。
コンピュータとしての離散数学に対する入門書として推薦されているのを見て、図書館にあったことから借りてみた。
読んでみると、前半が集合論の基礎知識、後半が数学基礎論への入り口となっている。また研究史をバックグラウンドとした語り口が、著者は数学研究者だなぁと思わせた。
ツェルメロの話などは初めて聞いたので、得るものはあった。
古い本なので、敢えてオススメするほどではないかもしれないが、通勤がてらの教養にはプラスだった。 -
素人には難しい。20年ほど前に一度、無理やり最後まで読んだが、理解できず、今また読み通してみたが、また理解できず。
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カントールの集合論に始まり,数学基礎論の幅広い分野を一望する。啓蒙のための本ではあるが,副題の様な初学者は想定していないと思う。(最低でも「集合論」を知っていることが前提)
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2018/02/02 初観測