「分かりやすい文章」の技術―読み手を説得する18のテクニック (ブルーバックス)

著者 :
  • 講談社
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感想 : 79
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  • Amazon.co.jp ・本 (176ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062574433

感想・レビュー・書評

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  • 1.著者;藤沢晃治氏は、メーカーでソフトウェア・エンジニアとして勤務。分かりやすい伝え方・見せ方・書き方を指導するコミュニケーション研究家です。著作の他に企業向研修の講師としても活躍しています。社会人になってから、独学で、英検一級・工業英検一級・TOEIC900点等を取得したという、大変な努力家です。
    2.本書;8つの章で構成されています。⇒第1章 「分かりにくい文章」がいっぱい!~第8章 「分かりやすい文章」のためのチェック・リスト、です。本書は、「分かりやすい」シリーズ(表現の技術・説明の技術)の第三弾です。文章には、”小説等の芸術文”と”意見等を伝達する実務文”があります。この本は、実務文を対象にして、書き手の意図を読み手に理解し易く伝える術について書かれています。
    3.個別感想(参考になった書中の記述⇒3点);
    (1)第2章から、「”分ける”が”分かりやすい”の原点、情報が事前に小さく分解されていると、意味を吸収しやすく、分かりやすい文章になる」
    ●感想⇒どういう事なのか具体的に書かれていません。私は、1文には1つの事柄(意味)だけを織込むことだと思います。ダラダラとたくさんの事を織込んだ長文にせずに、接続詞をうまく使って、文章を短めに構成すると良いでしょう。
    (2)第3章から、「まず重要ポイントを書き並べる、要点を先に詳細は後に書く、不必要な情報を書かない」
    ●感想⇒この3点は、分かりやすい文章作成の的を射ており、重要な指摘です。私は、文章作成に当たって、重要ポイントについて、キーワード(名詞)という形で主張点を拾い出します。ワードをある程度出したら、文章にします。下書きを終えて、推敲しまとめます。
    (3)第8章から、「分かりやすい文章のためのチェック・リスト(5点→46項目)⇒①素早く伝わる構成になっているか・・・⑤なめらかな文章になっているか」
    ●感想⇒5つは適切な指摘です。私は、中でも「趣旨がスムーズに伝わるセンテンスになっているか(1センテンスの文字数は多くないか・・・)」が重要と思います。他の2冊(表現の技術、説明の技術)も、最終章がチェック・リストになっており、著者の気配りに敬意を表します。ただ、チェック項目が多いので、もう少し絞込み(重点指向)が必要でしょう。
    4.まとめ;最近は、電子メールを使って、読み書きするのが一般的です。仕事に限らず、プラベートでも、書くコミュニケーションが増えています。それだけ、書く事の意義が増しています。整理されて、読みやすく、理解し易い文章作りは、現代人に必須です。分かりやすい意思伝達には、藤沢氏の3部作(表現・説明・文章の技術)が参考になるでしょう。但し、この3冊の前に、国語学(基本原理)の修得が大前提であるのは言わずもがなです。

  • 文章力向上のための入門書。非常にわかりやすい1冊。分かりやすい文章を書くのに高等テクニックは不要で、ポイントを意識するだけで変わる。

  • 基本的なことですが国語の基礎がおろそかだと本書に記載されている悪文事例に当てはまります。
    ビジネス上でも分かりやすい文章を心がけたいですね。

  • 推敲、推敲言われており、推敲したくて購入しました。2004年の古い本。

    感想。良い。文庫本でサクッと読めて、ポイントがすぐ理解でき、期待通りでした。

    備忘録。
    ・分かりやすい文章における「分かった」とは、読み手の脳内辞書にスパっと収まることを言う。脳内辞書に収まるための要素は、「過去の記憶との一致」。当然過去の記憶と一致しない情報だってある。一致させるために、脳は情報を自分に合ったレベルにまで分解する。そして整理して、意味をつけて、自分の脳内辞書に収める(または収めない=分からない)。文章の書き手は、相手の脳のこのプロセスを理解して、文章を考えよう。

    ・文章構成のポイント。まず伝えたい重要ポイントを書き並べて、構成を考える。文章は要点を先に、詳細は後に書く。不必要な情報は書かない。

    ・視点が変われば世界が変わる。例えば「テロリスト」は、テロを仕掛ける側から見れば「レジスタンス」。このように読み手の視点を意識して書きたい。

    ・読点の使い方の例。長い修飾語の境界に打とう。

    ・推敲作業を進める上では、文章の最終目的を意識して、字句のねり直しを行おう。

    ・推敲のテクニック①無駄を削る。過剰な修飾語、重複後、不要な接続詞、無意味な語尾(例:投稿することが可能である→投稿できる)。

    ・推敲のテクニック②自然な語感にする。動詞以外は全て修飾語でおると捉え、修飾語を並べる順番を考える。語順は、強調したい修飾語を先頭に、長い修飾語ほど文の前方に、概要説明の修飾語ほど文の前方に、節の修飾語は句の修飾語より前におく。

    ・推敲のテクニック3同音は繰り返さない、

  • 実務で「分かりやすい文章」を書く、18のテクニックを紹介する。メールやレポートなど、文章を書く時には参考にしたいものばかりである。

    第1章 「分かりにくい文章」がいっぱい!
    第2章 「分かりやすい文章」とはどんな文章か
    第3章 趣旨を素早く伝える「構成の技術」
    第4章 読む気にさせる「レイアウトの技術」
    第5章 読み手を同意させる「説得の技術」
    第6章 趣旨をスムーズに伝える「センテンスの技術」
    第7章 文章をなめらかにする「推敲の技術」
    第8章 「分かりやすい文章」のためのチェック・リスト

  • 「分かりやすい文章」の技術
    藤沢晃治 2004年

    【ポイント】

    【所感】
    ◉第2章で、『分かるメカニズム』が平易に述べられている。
    そのメカニズムに基づいて、分かり易くする技術が説明されているので、納得しながら読むことができる。

    内容:★★★★☆
    分かりやすさ:★★★★★

    【目次】
    第1章 「分かりにくい文章」がいっぱい!
    第2章 「分かりやすい文章」とはどんな文章か
    第3章 趣旨を素早く伝える「構成の技術」
    第4章 読む気にさせる「レイアウトの技術」
    第5章 読み手を同意させる「説明の技術」
    第6章 趣旨をスムーズに伝える「センテンスの技術」
    第7章 文章をなめらかにする「推敲の技術」
    第8章 「分かりやすい文章」のためのチェック・リスト

  • 人間が分かりやすいと思うメカニズムや具体的なテクニックがつまった本!
    巻末のチェックリストをみながら添削していき、自然に分かりやすい文章を目指して行きたい

  • 読み手を説得する18のテクニックが役立っています。

  • ・いい文章は、各段落の主題をつなげると大意がつかめる。
    ・なぜ?なぜ?と考えて、Logicを補強する。
    ・読み手の視点で考える。
    ・文章はできる限り短く。
    ・文章の最終目的を理解する。
    ・不要な接続詞は避ける。つまり、そして等

著者プロフィール

藤沢 晃治(ふじさわ・こうじ)

慶應義塾大学卒業。管理工学を専攻し、卒論では、AI(人工知能)をテーマとしてチェスを指すプログラムを作成。大手メーカーでも専攻を活かして、ソフトウェア・エンジニアとして勤務。『「分かりやすい説明」の技術』、『「分かりやすい文章」の技術』、『「分かりやすい表現」の技術』の3部作のベストセラーなど、講談社・ブルーバックスの著作がシリーズ合計65万部を超える。2005年に退職後、数多くの企業向けの研修で活躍中。「分かりやすく伝える技術」をテーマに、日本テレビ系の教育バラエティ番組『世界一受けたい授業』にも講師として出演。TOEIC900点、英検1級、工業英検1級、通訳ガイド資格(英語)なども持つ。
その他に『日本人が「英語をモノにする」一番確実な勉強法』(三笠書房>)、『新装版「分かりやすい表現」の技術』(文響社)、『心を動かすプレゼンの技術』(角川書店)、『「判断力」を強くする』(講談社)など著書多数。

「2020年 『頭のいい段取り すぐできるコツ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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