「分かりやすい文章」の技術―読み手を説得する18のテクニック (ブルーバックス)
- 講談社 (2004年5月21日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (176ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062574433
感想・レビュー・書評
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1.著者;藤沢晃治氏は、メーカーでソフトウェア・エンジニアとして勤務。分かりやすい伝え方・見せ方・書き方を指導するコミュニケーション研究家です。著作の他に企業向研修の講師としても活躍しています。社会人になってから、独学で、英検一級・工業英検一級・TOEIC900点等を取得したという、大変な努力家です。
2.本書;8つの章で構成されています。⇒第1章 「分かりにくい文章」がいっぱい!~第8章 「分かりやすい文章」のためのチェック・リスト、です。本書は、「分かりやすい」シリーズ(表現の技術・説明の技術)の第三弾です。文章には、”小説等の芸術文”と”意見等を伝達する実務文”があります。この本は、実務文を対象にして、書き手の意図を読み手に理解し易く伝える術について書かれています。
3.個別感想(参考になった書中の記述⇒3点);
(1)第2章から、「”分ける”が”分かりやすい”の原点、情報が事前に小さく分解されていると、意味を吸収しやすく、分かりやすい文章になる」
●感想⇒どういう事なのか具体的に書かれていません。私は、1文には1つの事柄(意味)だけを織込むことだと思います。ダラダラとたくさんの事を織込んだ長文にせずに、接続詞をうまく使って、文章を短めに構成すると良いでしょう。
(2)第3章から、「まず重要ポイントを書き並べる、要点を先に詳細は後に書く、不必要な情報を書かない」
●感想⇒この3点は、分かりやすい文章作成の的を射ており、重要な指摘です。私は、文章作成に当たって、重要ポイントについて、キーワード(名詞)という形で主張点を拾い出します。ワードをある程度出したら、文章にします。下書きを終えて、推敲しまとめます。
(3)第8章から、「分かりやすい文章のためのチェック・リスト(5点→46項目)⇒①素早く伝わる構成になっているか・・・⑤なめらかな文章になっているか」
●感想⇒5つは適切な指摘です。私は、中でも「趣旨がスムーズに伝わるセンテンスになっているか(1センテンスの文字数は多くないか・・・)」が重要と思います。他の2冊(表現の技術、説明の技術)も、最終章がチェック・リストになっており、著者の気配りに敬意を表します。ただ、チェック項目が多いので、もう少し絞込み(重点指向)が必要でしょう。
4.まとめ;最近は、電子メールを使って、読み書きするのが一般的です。仕事に限らず、プラベートでも、書くコミュニケーションが増えています。それだけ、書く事の意義が増しています。整理されて、読みやすく、理解し易い文章作りは、現代人に必須です。分かりやすい意思伝達には、藤沢氏の3部作(表現・説明・文章の技術)が参考になるでしょう。但し、この3冊の前に、国語学(基本原理)の修得が大前提であるのは言わずもがなです。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
文章力向上のための入門書。非常にわかりやすい1冊。分かりやすい文章を書くのに高等テクニックは不要で、ポイントを意識するだけで変わる。
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基本的なことですが国語の基礎がおろそかだと本書に記載されている悪文事例に当てはまります。
ビジネス上でも分かりやすい文章を心がけたいですね。 -
実務で「分かりやすい文章」を書く、18のテクニックを紹介する。メールやレポートなど、文章を書く時には参考にしたいものばかりである。
第1章 「分かりにくい文章」がいっぱい!
第2章 「分かりやすい文章」とはどんな文章か
第3章 趣旨を素早く伝える「構成の技術」
第4章 読む気にさせる「レイアウトの技術」
第5章 読み手を同意させる「説得の技術」
第6章 趣旨をスムーズに伝える「センテンスの技術」
第7章 文章をなめらかにする「推敲の技術」
第8章 「分かりやすい文章」のためのチェック・リスト -
「分かりやすい文章」の技術
藤沢晃治 2004年
【ポイント】
【所感】
◉第2章で、『分かるメカニズム』が平易に述べられている。
そのメカニズムに基づいて、分かり易くする技術が説明されているので、納得しながら読むことができる。
内容:★★★★☆
分かりやすさ:★★★★★
【目次】
第1章 「分かりにくい文章」がいっぱい!
第2章 「分かりやすい文章」とはどんな文章か
第3章 趣旨を素早く伝える「構成の技術」
第4章 読む気にさせる「レイアウトの技術」
第5章 読み手を同意させる「説明の技術」
第6章 趣旨をスムーズに伝える「センテンスの技術」
第7章 文章をなめらかにする「推敲の技術」
第8章 「分かりやすい文章」のためのチェック・リスト -
人間が分かりやすいと思うメカニズムや具体的なテクニックがつまった本!
巻末のチェックリストをみながら添削していき、自然に分かりやすい文章を目指して行きたい