ヒトはなぜヒトをいじめるのか―いじめの起源と芽生え (ブルーバックス)

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著者 : 正高信男
  • 講談社 (2007年6月21日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (176ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062575560

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ヒトはなぜヒトをいじめるのか―いじめの起源と芽生え (ブルーバックス)の感想・レビュー・書評

  • いじめが成立するのは、まわりの人間が、いじめられている様子を見て楽しんでいたり、見て見ぬふりをしている場合です。誰かが何らかの行動(いじめている人間に直接言う、冷たく当たる、先生に言うなど)に出ていればいじめはエスカレートしません。しかし、大人の世界でも「ことなかれ主義」、自分さえ良ければ他はどうでもいい、というような考え方をする人が多くなっている現在では、なかなか勇気を出して止めに入るようなことはないのでしょう。いじめはどこにでも起こります。ヒトが3人集まれば、複雑な人間関係が生まれます。皆が、自分と違うものを持っている他人を許せればいいのですが、ひがみとかやっかみとかいうモノが出てきます。いじめをなくすにはどうすれば良いのか・・・という問いは成り立たないかもしれません。いじめはどこにでも起きます。それならば、いじめというストレスに耐える力・あるいはうまく逃げ出す力を養う必要がある。最近、生徒たちを見ていて思うのは一人でいられない子供が多いということです。誰かとつるんでいないと、休み時間などがつらいというのです。一方で、今の状況からは抜け出せないのなら、私(ほとんどの場合女の子)は一人でいる、と最後までやり通す子もいます。そういう子どもは、新しい環境に入ると、またそこでうまく人間関係を築いていきます。いじめが多発する現在、一人でいる力、あるいは程よい距離で他人と付き合っていく力が要求されているのかもしれません。

  • 今世紀最大のガッカリ読本。
    章立てのタイトルと内容が殆ど合っていない。それに、接続しが適切に用いられていない(というか、接続し字体が用いられていない)為、非常に読みづらい。考察も不十分。「これがブルーバックスか!?」と疑いたくなるほどだ。図書館で借りたからよかったものの、新品で買っていたら手痛い赤字になっていたところだ。

  • 動物の行動学として読んだ方が面白い。
    アマゾンのレビューにもあるが、ヒトについては実証的な考察が欠けていていまいち。

  • 本書は、いじめのメカニズムを解明するために、動物を観察するところから始まります。
    動物の生態から群れ型と縄張り型に定義づけ、何故その生態になったのか、仮説を元に検証し、種の保存のためのリスクを伴ったリスク回避法として、動物自身が平和に生存するために培ってきた知恵だと結論づけます。

    前述から動物の世界にはいじめは存在しないこと、動物は自殺をしないこと、種によっては残忍性を持った動物も存在することなどを観察と考察を持って整理し、いじめはヒトの世界固有のものであると導きます。

    日本で発生しているいじめが世界で存在しているのかを膨大なデータを調査・分析した後、解説が続きます。世界で発生する人同士の争いと日本で起きているいじめとは違うものとして導きを続けます。

    日本で発生しているいじめの原因や対処法などを、日本の背景・歴史・文化などを鑑み、学校制度、核家族、携帯電話、IT、社会構造、PTA、文学作品などを紹介、著者なりの結論をもって締めています。






    納得できる記述もありますが、概ね賛同できません。

    著者の文体パターンは「AだからBゆえにC」といった記述が多く、論理的ではありません。「AだからB」と「ゆえにC」は無関係です。
    多数の事例を紹介することは結構だし、丁寧に調査していることはよく解りますが、聊か偏見があるように感じられます。

    また、自筆の本の紹介がやたらと出てきます。「その本は読んでませんから~!」といいたくなるような引用が多数あり辟易しました。

    現代のマスコミの偏重は解るし、インターネット世界における誹謗中傷といった歪みも確かに存在しますが、ワイドショーや、mixi、携帯メールの利用がいじめにつながるといった極論にはあきれました。

    こんな本もあるんですね。

  •  霊長類の研究者という著者。そのため、前半部ではサルとヒトとの比較をしていて興味深い。そして、ヒトとサルとの違いを述べてヒトの「いじめ」という行動の真相を突いている。

     しかし、後半部は著者の教育論が述べられているだけで、行動学からのいじめからは逸れてしまっている。そればかりではなく、内容も机上の空論というか、最近の若者に対する不満や懸念ばかりに終始している。

     また、いじめの加害者についてよりも傍観者の実体に迫るものが多かった。いじめは黙って見ている者が一番悪い!とでも言いたげな著者の論述に疑問が残る。集団内でいじめが発生した場合、もっとも多いのが傍観者であり、その傍観者の家庭状況や精神性を解明したところで、いじめの根本を探ることはできないのではないかと思った。ましてテレビゲームや携帯による人間関係の希薄がどうとかこうとか、というのは時代について行けない中年のぼやきにしか捉えられなかった。

  • 動物にはいじめはないというが、ニワトリの世界にはいじめがあるということを聞いたことがある。
    いずれにせよ、いじめのない世の中になることを期待する。
    ただいじめが完全になくなることはないのだろうが、いじめによって苦しんで自殺するようなヒトが増える社会だけは改善すべきだ。

  • なぜ「ヒト」はカタカナで書かれているのかというと、不特定多数の人を指すことから「ヒト」とカタカナで書いてあることに関心した。ヒトはなぜヒトをいじめるのかという疑問点に対する解答は、動物ではなく、ヒトだからである。つまり、動物の世界は食うか食われるかの世界であり「いじめ」というものが存在しない。しかし、この生ぬるい人間界の御時世には、明日の生死のわからない世界は例外を除く限り、ない。そもそも「いじめ」とは人間界の世界で生まれた言語である。意見の食い違いや世界観の違いなどの理由で「差別」が生じる。なくならないのかと聞かれたら、なくならないと答えるだろう。だが、お互いが「理解する」努力をしていけば最小に食い止めることはできる。人間には動物とは違い、本能のみで行動する生き物ではないのだから、いつの日か人間同士で理解し、「いじめ」というものがなくなることを願っている。
    この本を読んで、改めて人間というものを再認識すべきだと思った。

  • タイトルに惹かれて手にとった本

    いじめの話題は後を絶ちません。自殺だのなんだの常日頃に起きています。

    そもそもいじめってどのようにはじまるのだろうか?ヒト以外の動物でも起きているのか?その原因は何にあるのだろうか?
    などといったことに着目した本です。

    ちなみに動物の間ではいじめという現象はないそうです。いじめはヒトが高度に発達したからこそ起きたことである。サルの群れなどの中の順位制は存在するが、自分が相手よりも上だと分かった時点で強いものは弱いものをそれ以上攻撃しようとはしない。


    いじめは『加害者』『被害者』の他にそれをはやし立てる『観客』と見て何もしない『傍観者』の存在が欠かせないと主張する。

    この『観客』『傍観者』のある集団での存在比がいじめが起きるひとつのバロメーターになりうるのだそうだ。

    またけんかの起きる原因を単純なグラフ理論を用いて説明。

    いじめの集団連鎖反応、排他的な仲良しグループによるいじめなどいじめの種類ごとの仕組みまたその心理について記述しています。

    またいじめが発生する温床として、家庭での母性(子供にとっての安全地帯)、父性のバランスの崩れがあるという。

    母から離れるのが遅い、離れにくい人ほどいじめに加担する。また父性とは『自分の思い通りにならないことがあることを教え、励ましたり助言したりしながら家の外という社会へ押し出す力』のことですがこれが親から教えられていないとのもいじめへ加担するという。

    父の存在の希薄性や母の愛情の注ぎすぎという現代の家族のあり方の問題点をいじめ問題という切り口から分析しています。

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ヒトはなぜヒトをいじめるのか―いじめの起源と芽生え (ブルーバックス)の作品紹介

ヒトがヒトをいじめるのは動物の本能なのか。いじめは加害者と被害者のほかに見て見ぬふりをする傍観者がいてはじめて成り立つ。これは動物の世界にはない、ヒト固有の行動だ。そして、母親密着、父性不在、希薄な人間関係が子どもをいじめへと駆りたてる。親離れして自立する「一人力」を養うことでいじめは防げるのか。気鋭のサル学者がいじめと家族との関係を分析した「新しい家族論」。

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