はじめてのゲーム理論 (ブルーバックス)

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著者 : 川越敏司
  • 講談社 (2012年8月21日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062577823

はじめてのゲーム理論 (ブルーバックス)の感想・レビュー・書評

  • ゲーム理論とは、人間行動の原理や意思決定の原則を分析する学問であり、この本はその入門書。ゲーム理論を理解する上で欠かせないナッシュ均衡とパレート効率性についてわかりやすく説明されている。ナッシュ均衡とパレート効率性が一致しないジレンマを解決するためのメカニズムデザインの話が特に面白い。幅広い分野の話題が取り入れられており、ゲーム理論の応用範囲の広さに驚いた。

    20160713/R1
    本館2階学習室(新書) 080||Bu||1782
    pencil

  • 『はじめての~』というタイトルだけれども、全くゲーム理論を知らない人から、それなりに知っている人まで、幅広いニーズに応えられる本だと思いました。内容の濃さからいって860円(税別)はかなりお買い得だと思います。アローの不可能性定理をきちんと理解するためにも、しばらくしたらもう一度読もうと思っています。

    あとかなり個人な話ですが、読書案内でパウンドストーン『囚人のジレンマ』が推薦されていたのが嬉しく感じました。好きな本なのに、ゲーム理論の専門家が取り上げているのをあまり見たことがなかったので。

  • 具体例が多く分かりやすい。ナッシュ均衡/パレート効率性/量子ゲーム理論のさわりが理解できる。

  • ナッシュ均衡とパレート効率性が一致しないジレンマは解決できるか? 人間社会の限界をも示唆するゲーム理論を学んで、したたかに生きよう。

  • なんとなくゲーム理論の基礎的な知識が身についた。この本には応用系の話題、コラムのような基礎知識を身につけるためのインセンティブに欠けているようにも思えた。あと数学などの取り決めみたいなものに疎いせいか、いきなり説明なしに数式化、図化されて、読み取るのに時間を要した。
    でも入門書としては良いのかな。第7章「量子ゲーム」は読まなかった。
    そもそも結構斜め読み。

  • ぉわー。
    また大分内容を忘れてしまった。。
    とりあえず、ゲーム理論って、囚人のジレンマくらいしか知らなかったけど、もうちょっといろいろあったんだね、っていう(笑)。
    そして、なんで「ゲーム理論」というかって、実際、ポーカーとかのゲームで勝つ可能性を最大化させる研究から始まっているっぽぃ。
    ある意味新しく、また理解もなかなか難解(?ついパレート最適とかを考えてしまうから、というだけですが)なのは、ナッシュ均衡の考え方。
    つまり、「自分も相手も、お互いに相手の予想通りの戦略を選ぶことが、お互いにとって最善になっている状態」(p. 30)。
    まぁなんていうか、予想が大方できる場合の話かな、という感じですが。
    あとは、平等性(絶対的1/2)と衡平性(各自納得の1/2)が異なる話とかは面白かったかな。
    きちんと1/2にしたいときのナイフ移動方の話とかも分かりやすいし、またなんとも賢いな、と感じて面白かったな。

    そうそう、あと、まさかゲーム理論が選挙の1票の平等性とかの話にもつながっていくんだ!と思ってちょっとびっくりした。
    その辺は、またほかの本も読んだりして、深められたらいいなぁ。(いつか 笑)

  • ナッシュ均衡って聞いたことあるというレベルだったので面白く読めました。ゲーム理論の入門書としてオススメ

  • ゲーム理論について、基本的な考えを実に分かりやすく解説した本です。

    ほんとに過不足なく、素晴らしくまとめていると思いました。特筆すべきがない、というのは、おそらく最大の賛辞なのではないかと思うほどに、入門書としてまとまっています(笑)

  • 「ビューティフル マインド」という映画を観た。どこまでが現実でどこからが妄想なのか、すぐには分からなかった。そこに登場する主人公がジョン・ナッシュ。本書に何度も登場するナッシュ均衡を唱えた人物。ナッシュ均衡が何なのかを知りたかった。読んでいるときは分かったつもり、けれど今説明しようとしてもできない。それでも、ゲーム理論のおもしろさは伝わってくる。人間の行動をうまく数値化して、最善策を考える。共有知識という概念はおもしろかった。メールで何度やり取りをしても、今日のデートはキャンセルということが2人の間の共有知識にはなりえない。(直接電話で話をした段階で共有知識になるのか?)量子力学を使ったゲーム理論は何だか煙に巻かれた感じだが、新しい発想としておもしろく感じた。ゲーム理論を活用して、手を抜きがちな労働者にしっかり働かせるヒントがコラムで紹介されている。そこから、子どもたちにも家庭でしっかり取組んでくれるような方法を見つけ出したい。

  • 【教員読書リレー】「はじめてのゲーム理論」のご紹介

    戦略という言葉がある。戦争・経営・政治・スポーツなど様々な分野でよく使われているし、様々な分野におけるキーワードの一つである。しかしながら、その定義は、必ずしも明確ではないし、厳密な定義は人によって異なるであろう。戦略という言葉を厳密に意味づけることが困難であるとしても、この概念を数理的に扱っている学問分野といえば、ゲーム理論を措いて他にはない。今回紹介する本はこのゲーム理論の入門書、川越敏司著「はじめてのゲーム理論」(講談社ブルーバックスB1782)である。ちなみにゲーム理論における戦略とは、下記に述べるゲーム的な状況下で各主体が取り得る行動の選択肢、あるいは選択肢の組のことである。

    ゲーム理論について馴染みのない方のために、簡単にゲーム理論について説明しておこう。ゲーム理論は、意思決定理論の一つであるといえる。ただし複数の主体(人間や目的を持った組織)が存在するときの意思決定理論である。各主体はそれぞれの目的を持って意思決定を行う。そして、意思決定の結果は自らの意思決定のみならず、他の主体の意思決定にも依存する。こうした状況は、ゲーム的状況と呼ばれ、このゲーム的状況下における意思決定について研究する学問分野がゲーム理論である。ゲーム的状況においては、他の人々がどのような意思決定をしているのかを常に考えながら自らの意思決定を行うことになる。こうした状況は、まさに将棋や囲碁やチェスなどのいわゆるゲームで我々が直面している状況であり、また、政治や経営においてもしばしば直面する状況である。

    前置きが長くなったが、この本を推薦する理由である優れた点を述べれば以下のようになる。

    第一にゲーム理論の基本と基礎概念について、ゲーム理論の重要概念であるナッシュ均衡(簡単に言えば、全主体が、相手の取った戦略に対する最善の戦略を取っている状況)と経済学の重要概念であるパレート最適という、2つの概念をキーワードにわかりやすくまとめている点である。

    第二にゲーム理論を中心にそれと関連づけられる幅広い分野(といっても経済学的なモノが中心であるが)、たとえば公平分割の問題、投票制度の設計、さらには新しい話題である量子ゲーム、等について言及されていることである。幅広い話題をゲーム理論と関連づけて論じていることで、本書に厚み(もちろん物理的な意味ではない)が加わっていると思う。

    第三に、戦略を確率的に混合して用いることを混合戦略というが、この混合戦略についての解説がポーカーにおけるブラフ戦術(「本当は手が弱いのに、掛け金を釣り上げるなどして、手が強いように相手に思わせる」はったり作戦のこと)の妥当性と関連づけて述べられており、わかりやすくかつおもしろく読める。説明を少し加えると、誰もが知るジャンケンでは、ゲーム理論的にはグー、チョキ、パーが戦略である。この場合における混合戦略とは、グー、チョキ、パーのそれぞれを例えば確率1/3でだすような行動パターンのことである。

    第四に古典から少し新しいモノあるいは、幅広い話題で取り上げられた原典、著者が参考とした本・論文まで、文献紹介が充実している点である。

    さて、この本は十分読むべき価値があると私は考えているが、少し気になる点あるいは、読む場合の注意点についても3つほどあげておきたい。

    第一に、展開型のゲームについての説明が少ないように感じたことである(ゲームが複数回繰り返される状況や、先手と後手が順番に行動するようなゲームとして記述できる状況等は、ゲーム理論では展開型のゲームとして記述されることが普通である)。良い点の第一で述べたように著者の説明は大変わかりやすいので、展開型のゲームについても正面から取り上げて説明して欲しかった(もちろん展開型のゲームについても... 続きを読む

  • 内容盛り沢山、だがたしかに盛り沢山すぎて各章の印象が薄く、かつ理解が難しくなっていると思う。

    特に最終章に量子力学との関連を持ってきた点は、発展中の学問だけに、徒に話をややこしくしてしまったのではないか。

    ただ、あとがきにあるように、パレート効率性とナッシュ均衡の概念を、この一冊で把握することはできた。

    それはゲーム理論、という考え方について本書が各方面からアプローチしてくれた結果だと思う。その点、作者の狙いは満たされていると言えよう。

    総括するに、たとえば高校生が取り組む入門書としては難解だが、ある程度の時間をかけてゲーム理論に取り組もうとする者の入門には推奨できるのではないか。

  •  本書はタイトルから分かるとおり、ゲーム理論の入門書。「2つのキーワードで本質がわかる」という副題に違わず、通読するだけで「ナッシュ均衡」と「パレート効率性」、ゲーム理論の中心となる考えかたがつかめた。全部で200ページほどなので、すぐに読み終わったが、すっかり理解しようと思うと再読が必要だと感じる部分もあった。とはいえ読みとおすのに特別な知識はいらない(これはほんとに助かる……、入門書なので当然かもしれないけど)。

     そして、読んだ人のためになるであろうゲーム理論の考えかたが、本書では紹介されている。その名も、「メカニズム・デザイン論」。これはざっくり言うと、わたしたち一人一人が自分のことだけ考えて行動したとき、それが結果的に(自分ひとりだけでなく)社会全体にとって良い結果をもたらすようなルールを考えよう、という研究分野である。

     ある状況において、自分も得して相手も得をする、そんな状態を自然に導くようなルールをつくることが、「メカニズム・デザイン」なのだ。なんだか良すぎるルールだが、そう都合よくはいかず、そんなルールの存在しない場合が「不可能性定理」として紹介されている。

     この「メカニズム・デザイン」という考えかた、ほんとに使えるの? と思う人もいるかもしれない。嬉しいことに、私たちがゲーム理論の考えかたを活用することに関して、この本は非常に親切である(……と思う)。第1章と第2章の章末には練習問題が用意されており、「ナッシュ均衡」と「パレート効率性」、それに期待利得について実際に計算を(とても簡単な計算を)してみて、読者が活用のしかたを理解できるようになっている。

     たぶん、読み終わったあとには、ゲーム理論が適用できそうで自分が変えてみたいなーと思っている状況について、利得表を作ってナッシュ均衡・パレート効率性の有無、期待利得の計算くらいはできそうな気がする。うまくいけば、不満に感じている状況を変えられる良いアイデアを思いつくかもしれない。

     この本はあくまで入門書、広く浅くの方針をとっているので、きちんと学ぼうと思う人には深さが足りないだろう。ただ、はじめてゲーム理論を知るという人には、よくできた入り口だと思う。

    ******************************
    目次

    プロローグ
    第1章 ナッシュ均衡とパレート効率性
    第2章 混合戦略とナッシュ均衡
    第3章 協調問題
    第4章 知識と情報の問題
    第5章 メカニズム・デザイン論
    第6章 不可能性定理
    第7章 量子ゲーム
    エピローグ~読書案内
    ******************************

  • 入門書としては、少しレベルが高く感じたが、
    「囚人のジレンマ」や「ソロモン王のジレンマ」など聞いたことはあるけれど、詳しくは知らなかったものを説明されていて面白かった。

  • 初めの方はおもしろいですが、『不可能性定理』頃からややこしくなり、よくわからなくなります。
    (私が数学が苦手なのもあるでしょうが)

    『はじめての』と銘打ってる割には、やや難しく感じました。

    そのため、この値段には割高感を覚えます。

  • 量子ゲームについて読みたくて購入。

    ブルーバックスなので、入門といいつつ後半はそれほど平易ではなく数式に馴れていないとスラスラは読めない感じ。

    メカニズムデザインや各種パラドックスについての説明も面白かった。

    誰もが納得できるような制度がそろもそも理論的に成立し得ないからこそ戦略が大事という考え方は新しい発見。

    ホンシェルジュ「本まとめ記事」に寄稿しました。
    http://honcierge.jp/users/646/shelf_stories/76

  • わかりづらい。

  • 新着図書コーナー展示は、2週間です。
    通常の配架場所は、1階文庫本コーナー 請求記号:408//B59//1782

  • 配架場所 : 新書
    請求記号 : SHIN@331@K100@1
    Book ID : 80100448739

  • ブルーバックス 331.19/Ka92
    資料ID 2012102123

     

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はじめてのゲーム理論 (ブルーバックス)の作品紹介

経済学の分析道具として発展したゲーム理論は生きるための多くの知恵も与えてくれる。「利己的な人」を想定したナッシュ均衡と、「全員の利益」を最大化するパレート効率性が一致しないジレンマ。その解決のために考えられるさまざまなメカニズム・デザインと、理想のルール設計は不可能であるとする不可能性定理-人間社会の限界をも示唆するゲーム理論を学んで、したたかに生きよう。

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