夢の新エネルギー「人工光合成」とは何か 世界をリードする日本の科学技術 (ブルーバックス)

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制作 : 井上 晴夫  光化学協会 
  • 講談社 (2016年8月18日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062579803

夢の新エネルギー「人工光合成」とは何か 世界をリードする日本の科学技術 (ブルーバックス)の感想・レビュー・書評

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  • 興味のある話題だったので応募の上、献本でいただきました
    ブルーバックスを読むのは学生時代以来
    やはり、興味に引っぱられ割りとすんなり読むことができました

    カーボンニュートラルを経てカーボンマイナス社会を目指す、現在最も熱い分野でしょう
    素人にも理解しやすく書かれていますが、数式がダメな人は読みづらいかもしれません

    しかし、各章で順に深く掘り下げていくようになっていて、既存のエネルギー、技術との比較で、現在の技術レベルと課題が上手く整理されていると感じました

    目標は2050年、興味のある方はぜひ

  • 実用化に成功すれば、半永久的にクリーンエネルギーが得られる夢の技術である「人工光合成」につき、その理論と実現に向けた現在の状況等をわかりやすく記した本。
    とはいっても、バリバリ文系の私にはまだまだ難しく感じた。
    現時点では日本がかろうじて実用化の実現に先んじているようだが、一日も早く実用化レベルにこぎつけて、人工光合成については日本がパイオニアとなり、世界のエネルギー問題解決の貢献者となるよう、切に祈る次第。

  • ブクログ献本企画でいただきました。
    「人工光合成」という言葉に何のイメージもわかなかったズブの素人ですが、
    植物の光合成のように、大気中の二酸化炭素と水に太陽光を当てて酸素と炭水化物ができたら、環境問題とエネルギー問題を一気に解決する、それは確かに「夢の新エネルギー」ですよね!とワクワクしながら読み始めました。

    高校で生物を選択せず、人工光合成どころか植物の光合成の仕組みも覚束なくて挫折しそうになりながらもなんとか読了しました。

    私が思っていたのと違って、植物が出す酸素は二酸化炭素由来ではなくて水から電子を引き抜いて出来たものであること。
    植物の中には太陽光というとても弱いエネルギーをうまく集めて水から電子を引き抜く複雑で良く出来た仕組みがあること。(光アンテナ)
    上記の複雑さ故に、人工でその仕組をそのまま真似するのは大変難しいこと。(光子束密度問題)

    人工光合成へは3つの技術的アプローチがある。
    生物学的アプローチーーバイオテクノロジーで改良したシアノバクテリアを利用する
    色素分子・金属錯体触媒によるアプローチーー植物の光アンテナをお手本にする
    半導体触媒によるアプローチーーこれ難しくてあまり理解出来てないのですが、どうも一番有望らしい

    個人的には終章の「人工光合成の展開における重要な視点」がとても素敵で、私のように難しくてよくわからない人もここだけは読むことをおすすめします。
    人工光合成の実用化は2050年を目標年と定めているそうなので、長生きしてぜひ見届けてみたいと思いました。

  • 研究の進捗を概観するには分かりやすいが、やや物足りないというか、慎重というか。

  • 人工光合成は、太陽光を使って水素を直接作る。かな。
    植物が1%しか太陽エネルギーを利用できてなく
    太陽電池が15%も利用できている
    という事実は驚いた。

    残りは難しくてめんどくて読めなかった。

  • この書評を投稿している本棚サイト「ブクログ」が募集をしていた献本企画に申し込んだら当選した。本当に当たるんだ。「人工光合成」なるものが実現することとなったら、エネルギー問題が解決するということなんだろうなと少々の期待をもって読んでみた。

    読んでみてすぐにわかったが、この内容でBlue Backsといえども新書でやってはいけない内容だ。化学式がふんだんに出てきて理解が進まない。明らかに新書が想定する少し専門知識に興味がある一般読者を無視している。

    最後の方のページで執筆陣として、12の大学・研究機関から13人の執筆者が名前を連ねていた。そういうことであれば、こういう内容になってしまうのも仕方がないかもしれない。新書形式で、一つのテーマを一般に届けようというのであれば、一人(せいぜい二人)の熱い思いをもった個人が責任をもって仕上げるようにしなくてはよいものができるはずがない。帯を見ると小さく「光化学協会 創立40周年記念出版」と書かれている。そういうこと(自己満足)だけなら新書でやらないでほしい。

    人工光合成の基礎技術のひとつであるホンダ-フジシマ効果というものは、その名前の通り日本人による発見であるらしい。そして、この延長での研究は日本でだけ進められているオリジナルなものであるという。ただ、そのエネルギー効率性は実用化まではまだ遠い。そのあたりの周辺情報だけを訊くと、どうも日本発の技術にこだわるあまり”Not Invented Here”症候群になってしまっている危険性すら感じる。実際には人工光合成をしたいということよりも、エネルギー問題を解決するということにあるのだから、その観点で技術の判断はされるべきである。この本でも対抗技術として紹介されている太陽電池の技術は着々と発展しており、2016年10月末にはTeslaのElon Maskが見た目が通常の屋根パネルとあまり変わらない発電パネルを開発したと発表したことも含めて、産業資本がしっかりと入っている。


    本来、批判的な書評を書くのであれば、きちんと事実を確認してから書かないとフェアではないのだが、その力もなく、同じく影響力もないので、勘弁してほしい。でも、これで新書はダメじゃないのかな。Blue Backsらしいといえば、らしいのだが。

    せっかくもらったのだけれど、勧められないのよ。

  • (多分高校の授業でやったはずの)酸化と還元の定義から始まり、自然の植物が行なっている光合成の仕組みから、人工光合成の起点となる光触媒の理論まで、端折ることなく丁寧に解説されている。

    面白いのは人工光合成で得られる、燃焼させても水しか発生させない理想のエネルギー源であるはずの水素が、単純に化石燃料の代替物とは見られていないこと。すでに化石燃料が普及した現代では、水素利用のためのインフラ再投資に莫大な費用がかかるため、まずはエチレンやプロピレンなどの化学原料の生成に利用するのが現実的だという。考えてみればエネルギー源はあらゆる産業のプラットフォームなので安ければ安いほど良く、エネルギー供給それ自体をビジネスにした場合採算が取れないのは当たり前だ。かてて加えて、人工光合成の太陽エネルギーからの変換効率は未だ数%。ゼロコスト社会の到来をややユーフォリックに予言する本が売れているが、科学技術の進歩がいくら急だとはいえ、現実にはフリーエネルギー社会が実現するのはかなり先のことになりそうだ。

    本書を読んで勇気付けられるのは、この分野での日本の基礎・技術研究の貢献の度合いが相当に高いということ。是非このままの位置をキープしてもらいたいと思う。

  • 配架場所 : 新書
    請求記号 : SHIN@431.53@K100@1
    Book ID : 80100477089

    http://keio-opac.lib.keio.ac.jp/F/?func=item-global&doc_library=KEI01&doc_number=002525310&CON_LNG=JPN&

  • あとがきを読むと編集者のおかげで読みやすい本にまとまったように書かれている。しかし、私にとっては、第2章の途中までがいいところで、それ以降はとんと理解できないまま、字面を追ってしまった。まあ、いつものことだけれど。電車のなかという環境が良くないのか。横で会話が始まると、本の内容はほとんど頭に入らない。なんとなくでもわかったことは、人工光合成は自然の光合成を完全に真似ようとしているのではないということ。光のエネルギーを使うという点は同じ。水と二酸化炭素を原料にするのかどうかもあやしい。光電池や燃料電池の仕組みとはちょっと違うらしい。ともかく、無尽蔵ともいえる太陽からの光エネルギーを、効率よく自由に使えるエネルギーにしたり、有機物に変えたりできれば、それは素晴らしいことだろう。そして、この研究は急速に進んでいるということ。にもかかわらず、すぐには実現できないから、何世代にもわたって、タスキをつなぎながら研究を続けなければならないということ。いまの小中学生にも期待がかかるということ。そんなことが、おぼろげながらわかった。

  • 請求記号 431.53/Ko 95/1980

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夢の新エネルギー「人工光合成」とは何か 世界をリードする日本の科学技術 (ブルーバックス)の作品紹介

自然に学び、自然を超える

生物に必要な地球上の酸素とエネルギーは
植物や藻類が長い時間をかけて
「光合成」と呼ばれる太陽光を利用した
生化学反応によって蓄積されてきた。
近い将来直面するエネルギー問題はやはり、
太陽と水だけで高エネルギーを創り出し、
二酸化炭素を再利用するクリーンな
「人工光合成」に頼るしかないのか?!
生物の進化を支えてきた光合成のしくみから、
夢の新エネルギーを実現するための
要素技術までをわかりやすく解説する。

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