欧米人とはこんなに違った 日本人の「体質」 科学的事実が教える正しいがん・生活習慣病予防 (ブルーバックス)
- 講談社 (2016年12月14日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062579971
作品紹介・あらすじ
日本人には、日本人のための病気予防法がある!
同じ人間であっても、外見や言語が違うように、人種によって「体質」も異なります。
そして、体質が違えば、病気のなりやすさや発症のしかたも変わることがわかってきています。
欧米人と同じ健康法を取り入れても意味がなく、むしろ、逆効果ということさえあるのです。
見落とされがちだった「体の人種差」の視点から、日本人が病気にならないための方法を、徹底解説!
・日本人は炭水化物を控えてはいけない
・日本人がオリーブオイルを摂りすぎると生活習慣病に
・筋トレをしても、日本人は“やせ体質”にはなれない
・血圧のために減塩すればいいとは限らない
・生活習慣が同じなら、日本人は欧米人より大腸がんになりやすい
・日本人は、欧米人より乳がんになりやすいタイプの乳房を持つ人が多い
・日本人が感染する東アジア型のピロリ菌は、欧米型のピロリ菌と違って胃がんを起こす力が強い
・日本人は、飲酒によって血圧が上がりやすく、すべてのがんの発症率も上がる
・・・・・・など、知られていなかった「日本人ならではの体質」の新常識が満載!
感想・レビュー・書評
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日本人と欧米人は体質が違うから、欧米人のデータがそのまま日本人にも当てはまると思うなという事は納得。
日本人でも個体差がある。結局は自分自身の遺伝子構造と生活習慣・環境がどうかということ。
本書のテーマではないが、サプリメントの効果については信頼に足るデータがないことも納得。
健康おたく本を読んでいつも思うのは「適度に運動し、好きな事をして、おいしいと思うものを食べて、おいしいお酒を飲んで、ぐっすり眠ればいい。」詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
日本人には、日本人のための病気予防法がある!
同じ人間であっても、外見や言語が違うように、人種によって「体質」も異なります。
そして、体質が違えば、病気のなりやすさや発症のしかたも変わることがわかってきています。
欧米人と同じ健康法を取り入れても意味がなく、むしろ、逆効果ということさえあるのです。
見落とされがちだった「体の人種差」の視点から、日本人が病気にならないための方法を、徹底解説!
・日本人は炭水化物を控えてはいけない
・日本人がオリーブオイルを摂りすぎると生活習慣病に
・筋トレをしても、日本人は“やせ体質”にはなれない
・血圧のために減塩すればいいとは限らない
・生活習慣が同じなら、日本人は欧米人より大腸がんになりやすい
・日本人は、欧米人より乳がんになりやすいタイプの乳房を持つ人が多い
・日本人が感染する東アジア型のピロリ菌は、欧米型のピロリ菌と違って胃がんを起こす力が強い
・日本人は、飲酒によって血圧が上がりやすく、すべてのがんの発症率も上がる
・・・・・・など、知られていなかった「日本人ならではの体質」の新常識が満載!
著者について
奥田 昌子
内科医。医学博士。京都大学大学院医学研究科修了。愛知県出身。長年にわたり健診センターで予防医学に従事するとともに、産業医として大手化学メーカーに勤務。また医療専門学校で、臨床神経学、病理学などの講座を担当してきた。英語検定1級を持ち、多数の医学文献、医学書の翻訳に従事。翻訳書に『身体が見える・疾患を学ぶ 解剖アトラス』(メディカ出版)、『ジョージィの物語――小さな女の子の死が医療にもたらした大きな変化』(英治出版)など。著書に『健康診断 その「B判定」は見逃すと怖い』(青春出版社)がある。 -
38
日本人がオリーヴオイルを使いすぎると
生活習慣病になる
39
動脈硬化を防ぎたいなら
オリーヴオイルの
LDLコレステロールを増やしにくいという僅かな効果に目を奪われるより
油そのものを控えるべき!
40
牛乳は必要ない
日本人の骨粗鬆症の発症率はアメリカ白人の半分
43
日本人が赤ワインを飲んでも害のほうが多い
44
日本は心臓病の発症率が世界で最も低い
フランスより低い
94
脳出血のリスクは
飲酒で2.5倍に
喫煙で2倍に
タバコを毎日2箱以上吸う男性は
脳出血と脳梗塞を合わせた発症率が
2.2倍
心筋梗塞の発症率が
4倍以上になる
酒飲んでタバコ吸えば、危険はさらに高まる
120
日本人の血管を守る、大豆と魚のパワー
日本人が動脈硬化を起こしにくい理由は
★★★★★ HDLコレステロールが高いから
EPAとDHAは
アジ、イワシ、サバ、サンマに含まれる
日本人は世界でも最もよく魚を食べ
心臓病の発症率が低い民族
127
卵やイクラは心配ない
133
日系移民は、日本在住の日本人より心臓病の発症率が高い
心臓病の発症には、遺伝的要素より、環境的要素のほうが大きく影響する
日本は、昔も今も、心臓病の発症率が低い
欧米白人と比べ、
★★★★★ HDLコレステロールが高いから
136
日本は先進国の中でも
がんの死亡率が高い
アメリカの1.5倍
だが
がんの死亡率が高い、ということは
脳出血や、結核、他の病気で亡くなる人が少ない、ということを意味する
また
日本人の平均寿命が長いので、がんは加齢により発症するので、がんの死亡率が高くなっているだけのこと
発展途上国では
がんで死亡する前に、感染症を始めとする、他の病気で亡くなる人の割合が高い
それらの病気は、日本では、治療されるので、死亡しない
そのため
がんのなりやすさを正確に計算するためには
調査対象者の年齢を揃えて比較する必要がある
年齢調整した統計データを見れば
日本人の男女ともに
がんの死亡率は明らかに下がってきている
がんの「なりやすさ」を見ても
1位デンマーク
フランス
オーストラリアと、続き
6位アメリカ合衆国
23位 英国
48位が日本 下から3番めの低さ
つまり、日本人は、欧米人と比べれば
ガンになりにくい
148
ガンの70%は、予防できる
1 肥満を改善する
2 よく体を動かす
3 カロリーの高い食品、甘い飲み物を避ける
4 野菜など、植物性の食品をとる
5 牛肉、豚肉、などの赤身の肉の摂取を控え
ハム、ソーセージなどの加工肉は食べない
6 お酒を控える
7 塩分を控え、カビのはえた食品は避ける
8 サプリメントに頼らない
9 できるだけ母乳で育てる
10 ガンになった人も、以上の助言に従う
ガンは、生活習慣病に分類されている
日本人に合わせた、がん予防法
日本人を対象とした調査報告を集めて
国立ガン研究センターが
2011年に
『日本人のためのガン予防法12カ条』を公表
1 タバコは吸わない
2 他人のタバコの煙を避ける
3 お酒を控える
4 バランスのとれた食生活を
5 塩辛い食品を控える
6 野菜や果物は、不足しないように
7 適度に運動する
8 適切な体重を維持する
9 ウイルスや最近の感染予防と治療
10定期的なガン検診を受ける
11体に異常を感じたらすぐに受診する
12正しいガン情報で、ガンを防ぐ
158
胃ガンの原因はピロリ菌
昔は、井戸や川の水を使っていたので、日本人の殆どはピロリ菌に感染していた
しかし、寿命が短かったので、胃ガンで死ぬ前に、現在なら治療できる他の病気で死んでいた。
167
日本人と欧米人では、胃の形が違う
173
発がん性物質の合成を抑える野菜のパワー -
前から気になっていた本がKindle日替わりセールで安かったので買ってみた。
生活習慣病・がんの予防法をエビデンスに基づいて紹介する内容だが、類書との違いは日本人の体質に焦点を当てている点だ。
遺伝的要因も環境要因も異なるのだから、日本人と欧米人では体質も病気のなりやすさも異なる。そこに着目し、日本人にふさわしい生活習慣病・がんの予防法を、著者は詳細に紹介していく。
読者の健康に寄与する実用書であり、興味深い“医の雑学本”でもある。 -
常々健康な生活を心がけていたつもりだが、目からウロコの内容だった。TVなどで流布されている一般的な情報は便利だが、自分自身で納得できるよう根拠を確認する習慣をつけたいものだ。
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なんとなく、気付いては居たところをズバリ書いてあった感じ☆
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日本人のみを対象にした医学はあまり語られないのでこれは気になるところです。
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面白そうと買ったが、16年と少し前の本。
もう10年近く経つから、その間の研究やいかにということで、最新のやつ、探そ。 -
遺伝的要因と環境要因から病気のなりやすさを科学的に説明している。
点灯的な食事と運動が健康に良いことが分かった。 -
2017年までの最新版。
言うまでもなく
科学的事実からの視点から展開する「予防策」。
常識は常に変わる。
健康について、常識リバイスのために必須であろう。 -
各種の病について人種の違いも含めて研究論文を元に信頼できる情報にまとめてくれている。
無駄な記述がない。金儲けしたければ肉付けして5冊にできるんじゃないかな。それほど内容のある本。
研究成果に信頼性がなければその旨記載したり、意見と事実を明確に分けていたり、たいへん理解しやすい。
ありがたい本。著者のような人と仕事したい。 -
1章 欧米人と日本人は体質が違う
体質とは何か/体質には遺伝と環境がからみあう/病気にも「お国柄」がある/米国は人種によって医療が異なる!/日本人のための医療とは?
2章 日本人、こんな健康法は意味がない
・日本人は頑張って筋トレしても“やせ体質”にはならない
・日本人はオリーブ油を使い過ぎると生活習慣病に
・牛乳って必要? 日本人の骨粗鬆症発症率は米国白人の半分
・日本人がヨーグルトを毎日食べると食物アレルギーを発症することも
・日本人が夏バテをおそれてしっかり食べれば太るだけ
・日本人の便秘予防、食物繊維を摂取するだけでは不十分…など
■生活習慣病の新常識
3章 糖尿病
日本人のインスリンが効かなくなってきた/問題はカロリーではなく脂肪の摂取比率/内臓脂肪の何がいけないのか?/炭水化物を減らすのは大問題!/糖尿病予防のコツ
4章 高血圧
高血圧は遺伝で決まる?/食塩が犯人になったきっかけ/じつは塩分だけでは説明できない/食塩感受性は変動する/脳出血のリスクは、飲酒で2・5倍、喫煙で2倍に/本質は食のミネラルバランスの乱れ/塩分を減らせばいい、とは限らない
5章 脂質異常症と動脈硬化
動脈硬化は誰にでも起きる/そのコレステロール、健康維持に欠かせません/日本人に心臓病が少ないわけ/日本人の血管を守る魚と大豆の力/卵やイクラは心配ない/動脈硬化と骨粗鬆症の危険な関係
■がん予防のための新常識
6章 がんはどこまで予防できるか
日本でがんが増えている?/がんは遺伝か、生活習慣か/がんの70%は予防できる/日本人のためのがん予防法
7章 胃がん
胃がんの原因はピロリ菌?/日本人はピロリ菌の種類も、遺伝子も違う/胃がんの引き金を引くもの/発がん性物質の合成をおさえる野菜の力
8章 大腸がん
日本人は大腸がんになりやすい?/日本人の腸内環境/肉の摂取量だけでは決まらない/日本人の弱点は?
9章 乳がん
日本人の乳がんはどう違う?/食生活に関する重要な手がかり/食の欧米化の本質は/東アジアの女性を守る「ある食べ物」/乳がんを招く生活習慣 -
体質は遺伝と環境による要因があり、日本人ならではの体質に合った病気の予防法をすることが大切だと学んだ。
・野菜、青魚、大豆製品をとる
・乳製品はひかえめに
・適度な運動をする -
最近の遺伝子解析結果とコホート研究の結果、日本人の遺伝子と体質、食べるものや環境による健康への影響の出具合が、欧米人とかなり違ってた、という研究成果を分かりやすく解説し、高血圧、脳梗塞等日本人の死因に多い病状別に遺伝子や食事傾向の影響など具体的な数値が出てきてかなり面白かった。個人的には骨粗鬆症は遺伝、という事実に衝撃を受け、そして日本人は乳製品をちゃんと消化できない人が多いから、カルシウムは牛乳よりも野菜や小魚等から摂った方が良いらしい、というのが驚き。酒もタバコもあらゆるガン発症に影響がある、というのもちょっと驚いた。まあでも、結局は自分の遺伝子のタイプを理解して、自分の体にあった食事をするのが良い、という話のような気がするので、体質の遺伝子検査を受けてみるべきか。
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〇〇がいい=日本人の体に合っているわけではないかもしれないことが大事。日本人には日本人のやり方がある。癌に関しては規則正しい生活が1番予防にいいとのこと!〇〇だけやるのではなく全体的に栄養、運動を行うことが重要とのこと!
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食生活は大事だと改めて思った
食べたいものを好きなだけ食べるより、食べ物が身体を構成すると思って食べ物を選択していきたい
まずは、バランスと大豆と野菜の摂取を意識したい