会津戦争全史 (講談社選書メチエ)

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  • Amazon.co.jp ・本 (260ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062583428

感想・レビュー・書評

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  • 無血開城といえど、その後の内戦は血にまみれていった。孝明天皇に忠義を尽くした会津の志士はなぜか逆賊と汚名を着せられ追い詰められていく。その戦いに胸は苦しくなる。名誉のために戦い続けた会津の人々。藩は潰され残った人達は極寒の地下北で斗南藩として再興を余儀無くされた。戊辰・西南戦争で賊軍と罪を着せられた人々は埋葬することも許されなかった、、、勝てば官軍、官軍の死者は招魂社へ祀られた。

  • ぼろ負けかと思っていた会津戦争ですが、実は奥羽列藩同盟で名目上は戦える体制になっていたことが意外でした。榎本武揚の軍艦が勝海舟のせいで足止め食って間に合わなかった点、新撰組の土方歳三が足に怪我を追って斎藤一が指揮を取らざるを得なかった点が大きな誤算ポイント。あとは白河の守りに西郷頼母ではなく山川大蔵を配していれば。
    たらればを言い出すとキリがないのですが、惜しい。結果次第ではその後の西南戦争も無かったかもしれません。

  • 会津戦争と言えば白虎隊や娘子隊など悲劇ばかりが取り上げられるが
    これは戦争というものの常であって、
    けしてそうではない一般庶民からみた戦争もまた戦争である。

    一兵卒の書き記したものを取り上げるなど
    全史というだけあって大体のことを知るには足りる本かと思う。
    薩長の中にもこの戦争に正義はないと言う人がいたことを取り上げたり
    かと思えば藩士全員が犯罪者であり、会津降伏人と呼んで
    蝦夷地へ追いやり捨石にしようとする木戸の話を入れたりと
    様々な角度での人が描かれていると思う。
    藩まるごとの流罪と同じな訳で、戦争だけでなく戦後処理にも
    確かに問題があったと思う。

    ただ、amazonのレビューで史実ではないとの反証を述べている方もおられ
    無知な自分としては色々な事実や意見を読み一層学んでいきたいと思う。

  • 会津戦争の戦後処理の結果、靖国神社に会津藩士が祀られることなく現在に至る。

  • 細かく会津戦争について淡々と書かれているので、感情に流されないで読める。

  • 色んな著者のを読まなきゃ! と思ってはいるんだが、会津戦争に関してはつい星さんのを読んでしまう^^; だって読みやすいんだも…

  • 日本史近代史ゼミ参考資料。
    普通に読もうと思ってたんだけどね。
    細かいところはあんまり興味湧かなかったです。どこからどう行って~とか。位置がイメージできないから。
    証言とか貴重ですね。逆に興味津津です。
    同じ所にいても全く違う証言が出ることもあるかと思うと、何が正しくて何が正しくないのか知りたくなる。
    先生の研究室から借りたけど、手元に欲しいです。

  • 組織の硬直化についてのレポートを幕末の会津藩で書いたときの参考文献。

    土方や斉藤、あと山川・佐川あたりがめちゃくちゃよいしょされていてファンは嬉しい。

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著者プロフィール

星 亮一(ほしりょういち)1935(昭和10)年仙台市生まれ。高校時代を岩手県で過ごす。一関一高、東北大学文学部国史学科卒。福島民報記者を経て福島中央テレビに入りプロデューサーとして歴史ドキュメンタリー番組を制作。著書に『会津藩燃ゆ【令和新版】』『天才渋沢栄一』『奥羽越列藩同盟』『武士道の英雄 河井継之助』『斗南藩』『呪われた戊辰戦争』など多数あり。また20年余に渡り戊辰戦争研究会を主宰している。

「2021年 『星座の人 山川健次郎』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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