天上の虹(5) (講談社漫画文庫)

著者 : 里中満智子

• 講談社 (2000年4月12日発売)

作品紹介・あらすじ

里中満智子のライフワーク「持統天皇物語」舞台は古代大和。人々は真の国づくりに情熱を燃やし続ける。そして、その激動の歴史をあざやかに生きぬいた気高く美しい女性がいた！

感想・レビュー・書評

[tnohdomiさんの感想 · 2019年1月20日]

なんでこんなにしんどい・・歌どころじゃ・・いやこれを詠むのか・・・・

[castagnaさんの感想 · 2018年10月10日]

大海人の皇子たちが成長している時代

次期天皇に息子草壁を推したい讃良
しかし、優しい性質の草壁は向いていない

大海人も高津に継がせたいと思うようになり〜
もう辛すぎる展開

[NORISさんの感想 · 2017年4月11日]

大海人が円熟期を過ぎて老いてゆく。次なる天皇は、讚良の子でひ弱な草壁皇子か亡き姉大田の子で快活な大津皇子か…次世代たちも親世代に負けない叶わぬ恋や禁断の関係、嫉妬、疑心暗鬼の嵐。
顔がみんな似ていて近親婚も多い複雑な人間関係がなかなか頭に入らず、数ページごとに巻頭の家系図を見返している。

第25章　薬師寺発願
第26章　草壁皇子
第27章　大津皇子
第28章　大名児
第29章　八色の姓
第30章　彗星
第31章　朱鳥

[エプロンパパさんの感想 · 2015年12月30日]

第５巻では、草壁と大津、二人の皇子の結婚生活と、大名児（おおなこ）という采女を奪い合う様を描き、やがて来る悲劇を予感させる。

[katatumuruさんの感想 · 2013年7月9日]

心ない噂に弱気になり、寝込んだ讃良を額田王は慰め励ます。
「強くなりたいと願いつづける心が強さなのです。
あなたは強い女です。
感じやすい心をもっていて、そのために傷ついてしまうのもよくわかります。
でもふつうの女なら傷つくことをおそれて考えるのをやめてしまうのです。
あなたはいつも－傷ついても傷ついても考えつづける強い女です。
自信をおもちなさいませ」
これを見て、ああ、この人の言葉は何て心に沁み入るんだろうと思った。
ちっとも作りめいた所がなくて、自然で心がこもっていて・・・。
これこそが傷ついた讃良にとってこれ以上ない最高の言葉、最良の薬だと思う。
やはり額田王は素晴らしい！
その後、武市に大海人の自分への思いを知らされ、大海人に励まされた讃良は元気を取り戻す。
共同統治者の誇りを胸に。

一方、讃良の息子、草壁は初恋の女性と結婚し女児をもうけるも、妻の中に母親を見るようになり、他の女性を求めてしまう。
その女性とは采女の大名児。
所が、彼女は草壁の従兄弟、大津に見初められ愛し合う仲に－。
それを知らぬまま、草壁は大名児と間違え他の女性を妻にしてしまう。

草壁が他の妻をもち傷つく阿閇は、
「愛しあうことと幸福になれることは違うのね」
と思いながら夫を支える。

十市を忘れられない武市に嫁いだ御名部は、
「愛されることが愛ではなく愛することが愛だとわかっているけど、愛される喜びを求めたくなるのは愛し方が足りないのかしら」
と苦しみ、武市の幸福を願い他の女性を妻にもつようにすすめる。

大津を愛しながらも彼の立場のために草壁の妻となった大名児は、
「愛の真実は結ばれることだけではないはずだわ」
と思い、自ら悪者になる。

それぞれの女性の愛の形、それと同時に進む歴史的出来事が興味深く楽しめた。

[pnyaruさんの感想 · 2012年11月1日]

あの少女だった讃良が。

[echuyohさんの感想 · 2010年5月5日]

2010.05.05

著者プロフィール

マンガ家。第１回東アジアMANGAサミット事務局長。1948年大阪府生まれ。16歳のとき「ピアの肖像」で第1回講談社新人漫画賞受賞をし、プロのマンガ家生活に入る。その後数々のヒット作を生み出し現在に至る。主な作品に「アリエスの乙女たち」「あすなろ坂」「鶴亀ワルツ」他多数。「あした輝く」「姫が行く！」で1974年講談社出版文化賞受賞。「狩人の星座」で1982年講談社漫画賞を受賞。マンガジャパン事務局長。（社）日本漫画家協会常務理事。大阪芸術大学芸術学部文芸科教授。文化庁文化審議会著作権分科会委員などを歴任。

「2005年 『アジアMANGAサミット』 で使われていた紹介文から引用しています。」