蝿男 (文庫コレクション大衆文学館 う 1-1)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 40
感想 : 13
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  • Amazon.co.jp ・本 (268ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062620352

作品紹介・あらすじ

大阪の富豪に殺人予告が届いた。差出人は蠅男。警備は厳戒をきわめた。しかし、それを嘲笑うかのごとく、富豪は天井に吊されていた。完全に近い密室に、煙のように侵入しうる犯人とは、いったい何者。名探偵・帆村荘六は、この不可能犯罪に敢然と挑み、怪人蠅男に肉迫する。猟奇的な発端から戦慄のラストシーンまで、昭和初期のエログロ・ナンセンスの雰囲気を濃密に漂わせた鬼才の代表的長編。

感想・レビュー・書評

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  • まっとうな推理小説と思ったら想像の斜め上の展開でポカーン ( ゚д゚)

  • 帆村探偵の登場はとても魅力的ですし、かなりショッキングな事件発覚から時代をあまり気にすることなく惹きこまれます。なんとなく伏線を探して読み進めていったのですが、読友さんたちに事前に釘を刺されていたように真相には仰天しました。問題作?壁投げ?いえいえ、立派な変格ミステリ、奇妙な味の分類だと思います。獏鸚を既読でその中でも化学的で怪奇的なものを好んだ私としては、この真相に思わず声をたてながらも妙な納得で受け入れました。でももう少し伏線が欲しかったかな。実は最後の列車見送りシーンがあまりにも変で妙に印象的です。

  • 出だしがとても良かった。
    とある町に着いた途端、すごく臭いニオイがぷんぷん。
    町民も皆くさいくさいと大騒ぎ、そのニオイの元を
    追うところから話は始まる。
    蝿男と称する男が次々と殺人事件を起こす。
    それを追う探偵。
    真相が明らかになると愕然とする。
    蝿男とは、日本版フランケンシュタインの怪物という悲哀。

  •  猟奇的な発端から戦慄のラストまで、昭和初期の工ログロ・ナンセンスの雰囲気を漫密に漂わせた昭和初期のSF探偵小説。海野十三のペンネームの由来は 「麻雀は運と腕と、どんな比率か」と聞かれ、「運の十さ」と答えたからと言うが、その通り運のいい男で一家心中を友人に発見され未遂で終わったというエピソードがある。
     

  • 「蝿男とはいったい何者なのか」
    SFチックな推理劇の数々。
    蝿男ってベルゼブブのことだな。

  • 昔の探偵推理小説だということを念頭において読むと、とてもおもしろいです。

  • 非科学的な科学小説。ナンセンス。ありえないような記述もありますが、クスクス笑いながら読める方にはおすすめです。とにかく、文章がおもしろいんですネ。ある意味衝撃のラスト!

  • DS文学全集にて。オチは・・・その発想は無かったわ。

  • 全く同じ、恐怖の印だ。ああ蝿男!

  • DS

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著者プロフィール

1897-1949。推理小説家。日本SFの草分け。主な作品に、「電気風呂の怪死事件」「深夜の市長」「赤外線男」「蠅男」「十八時の音楽浴」「地球盗難」「火星兵団」など。

「2018年 『海底大陸』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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