李歐 (講談社文庫)

  • 3419人登録
  • 3.84評価
    • (611)
    • (455)
    • (789)
    • (41)
    • (13)
  • 536レビュー
著者 : 高村薫
  • 講談社 (1999年2月8日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (522ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062630115

李歐 (講談社文庫)の感想・レビュー・書評

  • 描写が幻想的な印象。ぐいぐいと世界観に引き込まれた。

  • 惚れたって言えよ

  • 毎年、桜の木の下で読もうと思いながら、ずっと機を逃してしまっている。
    素敵な物語だ。物語というより、お伽話のよう。

  • 久しぶりのザ・エンターテイメント小説にすっかりハマりました。
    高村薫さんの作品は『リヴィエラを撃て』以来。10年前くらいに読んだのか。覚えてないくらいだけど、面白かったのは覚えていて、だけど最初の取っつきにくさが邪魔をして選ばずにいました。ネットで『李歐』の評判を見て買っておいたのを、風邪で寝ているのがもったいなくて朦朧としながら読んでいた。

    主人公は吉田一彰という母親が中国マフィアと駆け落ちしてしまったという大学生。その生い立ちのため、すべてにおいて冷めています。ところが、アルバイト先のクラブで李歐という美貌の殺し屋と出会い、生に執着し始めるという。陳腐な言葉でいうと、互いの孤独を嗅ぎ取った出会いというのでしょうか。友情とも愛情とも意識させない絶妙な描写で、ぐんぐん読ませてしまいます。
    そこに、中国マフィアの陰謀や日本のマル暴さんの企み、最後にはアメリカ世界経済が絡み、そりゃあもう残酷かつハラハラの世界。
    冷徹で華麗な李歐はもちろんかっこいいのですが、一彰が幸せになってほしくて、幼いときにかわいがってくれたおじさんの鉄工場を継いで立て直してくれるところや所帯を持つところは、李歐と結ばれない哀しさを感じつつも嬉しかった。ラストの桜のシーンは圧巻で、ロマンに溢れています。
    ちょくちょくレビューで書かれていますが、一彰と李歐の関係が『BANANA FISH』のアッシュと英二の関係みたいなので、『BANANA FISH』も読み直したくなりました。(どちらも映画化しないでほしいような、してほしいような作品ですね。)
    あと、李歐が舞踏するシーンは『さらば我が愛、覇王別姫』のイメージもあるかな。李歐は背の高い綾野剛のイメージです。一彰はとりあえず松ケンで。

    『我が手に拳銃を』という作品を改訂したそうで、拳銃の描写がめちゃくちゃ克明です。申し訳ないが苦手分野のため、そのへんはまったく想像せずに読み飛ばしてしまいました。
    いずれ『我が手に〜』も読もうと思いましたが、いつになるやら。。

  • 血生臭い匂いが時おり薫る、大河青春物語?

    男と男の純愛物語?

    謀略小説?

    ……いや、違う。
    ジャンル分けが難しく、物語を一言で表現するのも困難な、不思議な話だった。

    高村さんの難解な心理描写に慣れ、男色気味な世界観に免疫がつきさえすれば、あとは素直に、高村薫でしか表現でき得ない風景描写の美しさに酔いしれられる。


    ★4つ、7ポイント半。
    2015.02.02.了。

  • あっと言う間に読める。いい。

  • 苦手な高村薫にしてはすらすらと読めた。相変わらず重苦しいながらも、話がそこまでややこしくなかったからか、終わり方が高村作品にしてはすっきりしていたからか。
    まあそれにしてもいつも通りのボーイズラブ、というよりそれがメインの物語。ホントに好きなんだなあ。。。日本語はかなりレベル高いんだけどなあ。

  • 『わが手に拳銃を』の文庫版といっても、全く別物。
    大きい設定と登場人物をそのままにまったく違う話を書いてしまうので、本屋にしてみれば救世主、読者にしてみればお財布の敵。
    肉体関係を伴わない同性愛関係のような高村薫ワールドのなかでも、かなり濃厚な方。
    今から考えればブロマンスの走りだよなぁ。
    李歐とわが手はおおまかにいうと、二人いい男がいて、なんだか強烈に惹かれあって、でもすれ違ってなかなか一緒になれなくて、最後は二人にとってはハッピーエンドというところが共通しています。
    二人の仲を裂く(本人たちはそんな気はないと思う)女や男(…)が出てきたりして、それも二人の魂の結びつきを強調する道具的な感じのうえ、ふたりのうちひとりは流されっぱなしでもう一人は俺たちの間は何人たりとも邪魔させないとばかりに片づけにかかるメンタルの持ち主なので、世界平和のためにこの二人はさっさとどっかへ駆け落ちするべきとわが手より強く思ったような。

    そういう意味でも面白い小説ですが、かなりスピード感にあふれており、ピカレスクとしても楽しめます。
    他の作品はそうでもないけれど、これは結構何回も読み直してしまうくらい単純に面白い。

  • 李歐も一彰も暗い裏の社会を生きていて、びっくりするほど冷徹で大胆不敵な部分があったりするが、二人ともなんて爽やかで情熱的なんだろう。怖い世界を描いているのに、どんどん引き込まれていき、読んだ後はなんだか心温まるのはなぜだろう。

  • 最高。李歐と一彰のやり取りが醸し出す色気や絶妙な距離感にグッときた。特に、李歐が口紅を点すシーンが扇情的でなんとも言えない気持ちにさせられたし、日本からの脱出のシーンは思わず震えた。一彰のニヒルな性格には最初抵抗を覚えたけど、それもまたいい味を出していた。若いに越したことはないと思っていたけれど、年月を重ねて磨かれていく李歐が本当に素敵だったので、価値観が覆された一冊だった。是非近いうち、わが手に拳銃を、も読みたい。

  • 高村薫さん初読み。

    長い長い物語。人生って色々あるんだなぁ。

  • 家庭を持ちましたくすささまふひさかそ

  • 話のスケールが大き過ぎて、着いていかれなくなってる気がするけど、とにもかくにも、これはハッピーエンドってこと、なのかな。

    それにしても、大阪の街の描写は息が詰まるような密度。対して、大陸の描写は広々として爽やか、呼吸も楽にできるイメージ。

  • 先輩から借りなければ手をださなそうな本。
    映画化出来そうな大作で、読み終わった後の壮快感がいい。
    軌道に乗るまで読むのキツかったけど途中から夢中で読んだ。
    別れのシーンと、再会のシーンが好き。
    これは友情を超えてる。

    高村薫って女性なのか…

    5000本の桜。

  • こんな風に想い合えるなんて羨ましい。

  • たぶんクライム・ノベルなんだろうなぁ~と思っていました。
    馳星周の作品みたいな。そしたらそしたら、さすが高村氏。
    それだけじゃぁ~終わらせないんですね~。読み応えバッチリ!
    主人公の青年は一見平凡な設定にはしてありますが、読み進めていくと結局は幼い頃から裏社会に接しています。そして出会うべきして出会う一人の美少年。
    むむむ、こりゃ~やおいモノか??とも思いましたが・・・またまたそこは高村作品。
    スケールの違いにこれまたびっくりするはずです。
    公安が絡んだり、スパイややくざが絡んだり、国際的陰謀にまで繰り広がれる面白さです。
    そしてラストには私はなんだかとっても感動しちゃいました。
    最近、あまり新作にお目にかかれない高村作品ですが、こんなすごいのを描くなら、時間が掛かるだろうなぁ~とも思います。
    う~む、早く新作を読みたいですよん。

  • 文庫版しか存在しない、高村さんにしては珍しい小説(『我が手に拳銃を』を別作品とすればですが)。

    真っ暗な主人公の世界の中に一筋の光、その先に李欧が。
    本当に魅力的な作品ですが、残念なことが1つ。
    作者が「関西淡路大地震以降、考えや書くものが変わった」としていること。地震以前に執筆された『李欧』が否定されているようで。

  • 主人公とりおうのつながりがいい感じで、うらやましいと思った。

  • ハードでロマンティック

  • 合田刑事シリーズ以外の高村作品は初。高村さんは文庫化の際にオリジナルにかなり手を入れるという話があるけれど、本書も「わが手に拳銃を」に加筆・修正し、タイトルを変えて、文庫書き下ろしとしたもの。
    相変わらず暗く・重苦しい作風であるものの、いつものラストに追い込みで盛り上げて来る感じはあまりなくやや拍子抜け。李歐という殺し屋の人物像も今一つ掴みにくいのがやや残念。

  • 人の一生がこんなにも面白いと感じたのはいつぶりか。

  • 惚れたって言えよ。読み返すたびにラスト間近で涙があふれる。

  • 文学系腐女子ファンタジー感がヒシヒシくるけど、内容は結構面白かった。主人公の奥さんが亡くなるくだりが、読んだ時には泣けたけど、主人公と李謳をくっつける伏線でしかないと思うとやるせない。

  • 平凡な暮らしを送っている自分には到底計り知れない一彰と李歐の生き様でした。李歐が大陸に渡ってから再会までの15年の一彰の人生は、表面では一彰の物であって奥底では利歐と共にある二重底のような物に感じられました。大学生までの一彰の時間は止っていて、李歐と出合った事で時間が動き出したという事でしょうか。この二人の繋がりはちょっと簡単には言葉に出来ない。見たことの無いものを見せられて呆然として、読後ふわふわ漂ってる気分です。

全536件中 26 - 50件を表示
ツイートする