李歐 (講談社文庫)

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著者 : 高村薫
  • 講談社 (1999年2月8日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (522ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062630115

李歐 (講談社文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 初めて読んだジャンルだったが、どんどん話に引き込まれていった。大陸のどこまでも続く地平線が目に浮かんだ。

  • 作者が女性とは思えないくらい硬質で重たい作品。とにかく李歐がかっこいい

  • 最近再読。個人的にナンバーワン。
    李歐が朝ごはんを全て鍋に入れてごった煮するシーンが好き。
    一彰のいう「大陸」を感じる。

  • 本屋で買い占めて、誰にも読ませたくない!と思った、唯一無二の本です。
    望むと望まざると、水銀灯・一彰の人生には李歐がらみでありとあらゆることが起きますが、田丸の一刀両断。「この写真を見たら、案外何ということはない話やったのかなという気もしてきた」。田丸、GJ!

  • 久しぶりに高村薫の長編小説が読みたくなり、古書店に並んでいたこの作品を、選んでみました。
    舞台の始まりは80年代。
    大学に通いながら、ある目的を持って、昼と夜のアルバイトをする学生が、この物語の主人公です。
    ある夜、アルバイト先で、同年代の不思議な男と出会います。
    そして事件に巻き込まれて・・・という展開。
    話はその後、主人公の幼少時代へとさかのぼり、そして不思議な男との因縁の物語が続きます。
    種を明かしてしまうと、その不思議な男というのが、この小説の題名。
    戦後から東西冷戦終結までの、日本・中国・東南アジア、そしてアメリカの政治的な動きが、この物語の背景にあるようです。
    でも、その時代のことをあまり知らない僕でも、物語の展開を楽しむことが出来ました。
    この作家さんの作品に登場する男性たちについては正直、「こんなハードな人生は僕には送れないな」と思うことが多いです・・。
    また、男性の同性愛の描写が多いのも、この作家さんの特徴だなと感じます。
    なので、登場人物に感情移入して読むという訳ではないのですが、周到に練られた重厚な物語の展開の面白さと、描かれている時代のうねり、空気のようなものが感じられるのが、高村作品の魅力なのかなと思います。
    まだ読んでいない長編小説があるので、機会を作って読んでみたいと思います。

  • なんだか読んでいて晴れ晴れした気分でいて、どこか切ないような。
    すごく細やかな描写で、李歐と一彰の友情とも愛情とも言える想い合いが描かれています。ずっと読んでいたい。
    船のところがとても印象的です。

    「惚れたって言えよ――。」  惚れました。

  • ラストでぐっときた。しかし、最後の最後で「あれ???」となってしまったけど・・・まあよし。
    友情だか恋だか、純粋な愛情の前では、カテゴリーなど何でもいいのだなあ、と感じさせられた。

  • 壮大な物語
    と言ってしまうとあまりにも陳腐かと思いますが
    貧困なボキャブラリーでは人の一生と
    その一生に値するだけの人を想う気持ちを
    言い表すことができそうにありません。

  • 一体、何なんだっ、この小説は……! と思わず悶えてしまうほどのボリュームにただただ陶酔しきった。
    この読み終わって、一彰の、そして李歐の間に常に寝そべっていた距離にもう苦しくならなくてよいのだ! と思う反面、まだ読んでいたいという葛藤に苛まれ苛まれしてもう……。

    それでも李歐よりも、どちらかといえば一彰という、初めから運命の歯車の中に組み込まれでもしていたかのような人生を送った男の物語としての印象が強い。
    勿論、手紙や口頭で伝えられる李歐の武勇伝などにも奥行きがあり、滲み出るハードボイルドな格好良さの裏づけもある。
    だが、それよりも一彰の人生のほうをより思ってしまうのだ。
    きっとそれこそ李歐という男が一彰の心の中にいたからなのかもしれん。

    とにかくこんなたった一冊の本に書かれた人生なのに(読むのは大変だったけど)、胸が張り裂けそうで、軽く50歳くらい歳取らされたような、とてつもなく長い人生を私まで生かされたような感覚がずっと残っている。
    それが何とも苦しく、幸せでならない。

    唐突だった「守山工場」章が、章が進むごとに重みを増してきて、高村薫という作家の力量を見せ付けられたような気がした。
    あと最後の李歐の台詞 「おい、これをやろう」 で、なんかもー全部持ってかれっちまった、魂ごと。
    ほんと高村薫には敵わねーよ!

    あんまり李歐にぞっこんになってしまったので、香港マフィア映画をたくさん借りてきてしまった。
    恐ろしい男だよ、李歐さまは……!
    惚れたって言えよおおお!(まだしばらくは興奮のさなか……

  • はじめて読んだ高村薫作品。ことばの選び方というか、文の組み立て方というか、どことなく癖がありますが、生々しくも妖艶な文章の、想像力をかきたてる力がすごかったです。魂で惹かれる相手に出逢い、夢を約束し、15年も変わらず想いつづけた李歐と一彰は、そうなれない絶望を抱えながらもだれもが自分の知らないどこかで求めている関係であり、憧憬なのかもしれません。小説全体の細部にわたって詳細に書かれているので、そんなふたりの存在がリアリティをもって成り立ったのだとおもいました。船の場面は秀逸。

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