李歐 (講談社文庫)

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著者 : 高村薫
  • 講談社 (1999年2月8日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (522ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062630115

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李歐 (講談社文庫)の感想・レビュー・書評

  • 図書館で借りたのですが、半分くらい読んでギブアップ。
    BLっぽくて、好きなタイプの小説だと思ったのですが、どうにも内容に興味が持てなかった。文体も説明調で、とっつきにくく、グッと惹きつけられるような見せ場もなかったような気がします。

  • 高村薫らしい綿密な作品!

  • 平凡なアルバイト学生だった吉田一彰は美貌の殺し屋・李歐と出会う。それは運命との出会いだった。ともに二十二歳。しかし、二人が見た大陸の夢は遠く厳しく、十五年の月日が二つの魂をひきさいた。

    すばらしくかっこいい李歐と一彰の物語でした。桜が美しく、いい味出してます。

  • 前半では桐野夏生の「OUT」を彷彿させる内容で、
    裏社会に暮らす人々、普段は決して日の目を見ることのない底辺層の様子が描かれています。
    ハードボイルド好きな私としては、キタキタキターって感じで読み進めていったのですが・・・
    あれれ?後半(というか李歐が登場するや否や)から雲行きがおかしいような・・・
    一彰と李歐が分かれてから、裏社会のことはでてくるものの、
    どちらかというと一彰の李歐に対する想いが深く描かれていきます。



    もうね、純愛ですよ純愛!!
    出会ったときから強く惹かれあって、その上15年間も一途に(お互い結婚したけど)思い続けられますかって話ですよ!!

    予想していた話とは全然違ったけれど、恋の苦しさ・せつなさ・もどかしさが詰まった一冊でした。

  • 半世紀も前の時代という名の過去の空間が大陸の土の匂いと桜の妖艶さに混ざりながら、一気に紙の世界に蘇る。
    一つの時代に翻弄され、いくつもの命が失われる。暗澹たる状況のなかで、二人の青年を暴力的とも言える押されきれないほどの衝動と未開拓の土地への憧憬が支える。

    色んなことを学ばせてくれる。例えば、歌というものは、未知なる土地の匂いを伝えることのできるものだとか。
    色んなことを気づかせてくれる。例えば、私の中にも実ははるか前から大陸への憧憬があったとか。

    主人公と李欧の二人の心理描写はひたすら悲しく、美しいものだった。
    そして、二人の関係はまるで満開の夜桜のように色っぽいものだった。

  • 『李歐』は、'92に発刊された『わが手に拳銃を』を下敷きにあらたに書き下ろされたもので、'99年2月に発刊されている。
     主人公の吉田一彰は阪大工学部の四年生。大学の授業には興味なく、彼を熱中させているのは、駆け落ちした母を捜すこと。そして、中国語の授業の講師であった敦子との性愛。昼間は運送会社のアルバイトをし、夜は会員制のナイトクラブのアルバイトをしている。
     母と少年は、東京から夜逃げのようにして大阪にたどり着き、姫里の木造モルタル二階建ての粗末な木賃アパートに住み着いた。十三の商店街を歩くと道行く人がみな振り返るほど小粋であか抜けしていた彼女は、十三病院の賄い婦として働いていた。友達も身よりもいない6歳の少年の遊び場は、アポートの隣の小さな機械工場だった。工場には数人の外国人労働者たちが働いていて、彼らから「ぼん」と呼ばれて可愛がられていた。少年にとって、工場から聞こえてくる、中国語や朝鮮語の話し声の賑やかな音調が、少年の心に沁み込んでいった。そうした幸福が1年ほど続いたある日、母は6歳の一彰を置いて中国人の工員と駆け落ちしたのだった。母が消えた日、その工場に警察の捜査が入った。
    東京の祖父母に育てられた少年は、母を探り当てる目的で大阪の大学に進む。幼い記憶を頼りにその工場で働いていた外国人労働者を訪ね歩き、3年かけて昔工場で働いていた工員の一人を見つけやっと駆け落ち相手の男がそのナイトクラブに来ているという情報を得たのだった。見つけた相手は、台湾シンジケートの幹部となっていて、一彰は彼の情報を得た工員、今では金融ブローカーとなっていた中国人から、殺しの片棒を引き受けさせられていた。 その実行の日の夕方、一彰は敦子と十三で会った。さすがに女を抱く気は失せ川河川敷に出た。真っ黒な草原と川面を渡る風に包まれながら、敦子を抱いた。『目と鼻にかかる鉄橋を、阪急電車が光の帯になって通っていった。その電車が吸い込まれていく対岸には漆黒の町並みが横たわり、その向こうには梅田ターミナルの明かりがぼんやりと後光のようにかかっていた。その後光の辺りに「ナイトゲート」があり、今夜そこで人が死ぬ』
    突然22歳の一彰は35歳の敦子に恋しているのだと感じた。しかし、所詮はこれから人殺しに加担するというときにやってきた気分だった。
     計画は漏れていたが、殺し屋の機転で殺しは実行された。一彰が、事情聴取のため警察から解放された後で訪ねた時、その殺し屋は「惚れたって言えよ」と流暢な北京語で一彰にいってからかった。「ああ、惚れた、惚れたから、名前ぐらい教えろ」と一彰は答えた。その美貌の殺し屋は、食卓に口紅で『李歐』と書いた。平凡なアルバイト学生だった一彰は、その一言で殺し屋李歐と友達になった。共に22歳。二人が夢みたのは大陸。夢を叶えるために密輸の拳銃を盗みだした李歐と一彰は、そのために、米国、中国の諜報関係、日本の公安警察、国際シンジケート、広域暴力団から狙われるようになるのだった……。
     高村薫の作品には男の友情がよく描かれている。それも、どう考えてもべたべたした関係で描かれている。二人が夢みた大陸で二人は出会うのだが、どちらも独身。互いに妻を殺さた結果だが。男の友情の間に女は不要という感じに受け取れてしかたない。

  • 切なくて、やるせなくて、胸がしめつけられるような。

  • 記憶にないけど面白かったらしい

  • 咲子さんとくっつかず李歐一途でいてほしかった。

  • 単行本(わが手に拳銃を)を大幅にリライトした文庫本(李欧)。
    ぜひ両方読んで、どちらが好みか語り合いたいです。
    ちなみに私は『李欧』を読むと桜が見たくてたまらないので、春しか読みません。
    【熊本学園大学:P.N.モルト好き】

  • 「李歐よ君は大陸の覇者になれぼくは君の夢を見るから——」

    この本は古本屋でたまたま手を出したのですが… 読んで感動しました。 読んで切なくなりました。

    是非読んでみてください。

  • 銃を触りたい!って邪に思うほど少年時代の一彰が工場で過ごす描写が細かくて好き。ストイックはエロティック。
    何度読んでも泣いてしまう。

  • 読んで改めて感じたが、友情というのは男にしか成り立たない感情ではないだろうか。

  • 長くなるので、よかったらこちらを
    お読み下さると嬉しいです。
    http://tschuss12.jugem.jp/?eid=166

  • 今年初めて買った本。

    ひとりの学生と、美貌の殺し屋が出会ってから再会するまでの15年にわたるお話。

    なんていうか、いろんな意味で暑苦しいお話でした。

    拳銃やら施盤やら、国際政治やら金融市場やらの詳細な説明が、自分には難しくて読み辛かったし、
    妙にスケールがでかすぎて置いてけぼりを食った感じもあり、
    さらに一彰の内面描写が掘り下げられすぎてて鬱陶しい。

    とりあえず、自分が先に書評を読んでいたせいか、
    もうこの本全体を穿った見方でしか見られなかったので、どうにも評価に戸惑ってしまいます…。

    ただ、邪な目で見ようが見まいが、一彰と李歐の関係は、暑苦しすぎていっそ羨ましい気がしないでもないかと。

    何の先入観もない世の男性方が、一体どんな感想を抱くのか、聞いてみたい衝動に駆られて仕方のない一冊でした。

  • 昔に読んだ本。

  • 李歐格好良いよ、李歐。
    ドラマ版はひこそがやったんだっけ。
    誰か豪華キャストで映画作ってくれないかなー。

    下町の工場、朝鮮系や中国系のおにーさん方、裏社会的きな臭さ、大陸の香り・・・そんな雰囲気がとても好き。
    大切な人の子供にプレゼントを贈ることについての漠然とした憧れは、ここに端を発するのかもしれない。
    そうそう、大学入ってからまさかあんなに繰り返し「在哪遥遠的地方~」と歌う羽目になるとは思いもよりませんでした。

  • 自分より遠すぎる世界という意味でリアリティのない話。
    香港系マフィアと日本の暴力団の争いに
    巻き込まれる主人公の30年くらいを語った物語。

  • 晴れ晴れとして清々しい。読み終わってこういう気持ちになる小説は久しぶりだ。2人の男の約束とそれにまつわる友情・愛情が果たされて本当によかったと、しばらく余韻に浸ってしまった。


    冒頭は、60年代・70年代の、不安定な国際情勢や人間関係のしがらみが重苦しく、粘っこくまとわりつくような雰囲気だったのに、どんどん時間を追うごとに、まるであく抜きや漂白をしたようにさらさらと軽やかな雰囲気になっていくのも心地よい。主人公・一彰の李歐への思いが切なく、離れていても2人の気持ちが重なり合うのは羨ましいほど。惚れるってこういうことだよね。


    作者は、男性の気持ちをよくわかっているなと思ったけど、男性はそのあたり、どう思うのか、聞いてみたい気がする。


    一彰の母親が男と駆け落ちしたことが、ストーリー的にもっと一彰の気持ちや行動に深く影響するのかと思ったが、案外あっさりと片付けられていたのは、ちょっと予想外。だが、一彰の気持ちを李歐に一本化することで、陰謀が交錯するミステリーであると同時に、極上のラブストーリーになったと思う。ラブストーリーなんて、この作品の前では妙に陳腐に響くのだけれど。

  • 結婚してから一彰変わったなぁ。
    一彰と一緒に李歐に惚れた。

  • 李歐、你从此准成覇王的大陆吧、我梦見随你去(君は大陸の覇者になれ、ぼくは君についていく夢を見るから)

  • 2011.6.8読了。
    幼い頃大阪の町工場で遊び、中国人と駆け落ちした母を持つ一彰とその中国人を殺すために訪れた李歐との交流

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