卒都婆小町が死んだ (講談社文庫 や 6-25)

著者 :
  • 講談社
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感想 : 3
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  • Amazon.co.jp ・本 (263ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062631334

作品紹介・あらすじ

美貌を誇り、かつては小野小町になぞらえられた女優がホテルで毒死した。部屋からは恋人だった歌舞伎役者の指紋が検出される。能の名作『卒都婆小町』に例えられた間柄の二人だったが、今はもう過去の恋愛となっている。キャサリンがあかす事件の真相とは。妖しく美しい能の世界に想を得た傑作推理短篇集。

感想・レビュー・書評

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  • 1996年12月15日読了。

  • 能をよく知らない私にとっては,
    能を勉強しようというきっかけになった。

    能の専門家から見れば、いろいろ難点があるのかもしれない。
    能の初心者に興味を持たせるという意味では成功していると思う。

    山村美紗の日本(京都)の文化紹介の一貫だと思われる。

  • 短編集の繋がりは…多分、能かと。
    最初から最後まで能に夢中のキャサリンと
    それに付き合わされるのが嫌な一郎でした。

    しかしここまでの話、わりと華を鉢ごと貢いでいますが
    貰った分をきっちりと世話が出来る敷地がある、と思うべきか
    季節毎に枯れているのか…それとも世話が下手なのか。
    どうなのかと考えてしまいました。

    話としては、全部女の執念、という感じです。
    1番目の話もすごいなと思いましたが、それよりも怖いのが
    3つ目の楊貴妃の話。
    恋をしてしまうと、ここまでするんだぞ、という見本品のようなもので
    短編だからいいものの、これを長編にされると…さらに怖いかも、でした。

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著者プロフィール

山村美紗
京都府京都市生まれ。京都府立大学文学部国文科卒業。教師として教壇に立つかたわら、一九六七年ごろから執筆活動を始め、テレビドラマの脚本などを担当。七〇年「京城の死」(『愛の海峡殺人事件』と改題)で江戸川乱歩賞候補になる。七四年『マラッカの海に消えた』で本格デビュー。八三年『消えた相続人』で日本文芸大賞受賞。九二年に京都府文化賞功労賞、京都府あけぼの賞受賞。九六年九月没。

「2022年 『在原業平殺人事件 新装版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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