創竜伝(7)黄土のドラゴン (講談社文庫)

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  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (330ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062631679

感想・レビュー・書評

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  • 竜泉郷への道を知るため、中国に上陸した四兄弟。ラスボス感溢れるランバートも霞む、竜堂兄弟の真の敵?小早川奈津子が大暴れ。竜堂兄弟は竜泉郷へたどり着けるのか。
    ほぼほぼなっちゃんが持っていってしまい、小物悪役がさらに小物になってしまった。戦いも人間界から天界に移りつつあるし、それでよいのかもしれないが。しかし、なっちゃんは最強。

  • 満を持して、怪女・小早川奈津子が登場します。さらに竜堂司の友人の熱血革命老人・黄老が登場するのもこの巻です。ずいぶん濃いキャラクターを、それも2人も同時に投入したために、物語のテンポがちょっと変わったような感じがしてしまいます。人によっては「狂いが生じた」と言いたくなるかもしれません。

    中国へ渡った四兄弟は、収容所に囚われている黄大人の兄・黄老の救出に向かいます。そんな彼らの前に姿を現わしたのが、船津忠巌の娘・小早川奈津子でした。強烈すぎる彼女のキャラクターに、さしもの四兄弟もたじたじとなります。

    小早川奈津子の襲撃から逃れつつ、ようやく黄老を助け出してみれば、こちらも食えない老人でしたが、いささか疲れた様子の続に対して、兄の始はあくまで丁重に黄老の言葉にしたがいます。四兄弟は黄老に教えられて、竜泉卿へと向かうことになります。

    他方、香港で始たちの帰りを待つ茉理のもとにふたたび姿を現わしたランバートは、牛種の姿へと変貌を遂げる。余の夢と現実とのつながりが、しだいに明らかにされていきます。

    今回の「巻末対談」で著者の相手を務めるのは、作家の竹河聖です。

  •  竜堂四兄弟は、ついに自分達のルーツを辿る旅の最終目的地……。
     昆崙へと向かい、中国本土へと乗り込む。
     もちろん、そんなに簡単に昆崙へと辿り着けるはずもない。
     そのためにはまず、政治犯収容所にいるという1人の老人を助けるところから始まってしまう、というなんたる理不尽!笑
     おまけに助けた老人は、兄弟の中で一番美形である続の背中に乗りたがる。
     続としては不本意極まりないけれど、年長者は大事にしなければならない、という竜堂家の家訓と。
     生きた四兄弟の法律、長兄に頷かれてしまったら、さすがに続にも拒否権はなくなる。
     救い出された、政治犯のおじいさんは、長い道のりを続の背に乗って過ごすことになる。

     そして更に、ちょっと敵としては出来過ぎな小早川様。
     今回の巻でも遺憾なく存在感を放ってくれていて、もういらない! と言いたくなるところだけれど、彼女の力も人並みではないようなので、要注意。

     最終的には、中国軍隊がお馬鹿をやって、4人が龍に覚醒して、そのままの姿で昆崙を目指すことになるけれど、辿り着いた先はどうやら、ちょっと怪しげな霧が漂う場所。
    「竜泉峡」と呼ばれる場所らしいけれど、余り続たちには手加減をしてくれなさそうな場所。
     ここからどういう展開になるのか、とても楽しみです。
     実は方角さえ分かっていれば、最初からこの形で昆崙に向かっていた方が早かったんじゃないのか……というツッコミは聞かなかったことにしておくので、黙っていてくださいね。

     また、こんなところまで奈津子様が追って来れるのかどうか……実はそれも楽しみだったりします。

  • なっちゃん初登場の記念すべき巻。
    好きじゃないけど、大物ではある。

  • いつ終わるのか。

  • 小早川さん、強すぎて。

  • いよいよ牛種とかも出てきて竜泉郷に行って本題に入る、そして面白くなるという気分が小早川奈津子の登場からだんだん面白みにかけてきてるんですよね。このキャラはいらなかった。

  • タイトルは知っていたのですが
    この手の小説に手を出して来なかったのです。
    ですがそこは運命なのでしょうか、読書友よりお送り頂きました。読み出したら…面白い。中国史(古代)の硬さを四兄弟とその同士達が助けてくれました。(次男の比類なき毒舌ぶりには負けました)何より、このお話の幅を広げてくれたのは、『小早川奈津子』だろうと思うのです。彼女がいるおかげで私はこのお話に食いついているんだと思います。

  • 3月15日読了(かな?)


    中国編。あとでもう一回読まないと思い出せなさそう(汗

  • なんといっても主人公らが美形ぞろいで、敵の扱いがひどすぎるのがつらかった。
    そんな人間ばっかりだったら世の中不公平もいいとこだなぁ、と。

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著者プロフィール

1952年熊本県生まれ。学習院大学大学院修了。1978年「緑の草原に……」で幻影城新人賞を受賞しデビュー。1988年『銀河英雄伝説』で第19回星雲賞(日本長編部門)を受賞。2006年『ラインの虜囚』で第22回うつのみやこども賞を受賞した。壮大なスケールと緻密な構成で、『薬師寺涼子の怪奇事件簿』『創竜伝』『アルスラーン戦記』など大人気シリーズを多数執筆している。本書ほか、『岳飛伝』『新・水滸後伝』『天竺熱風録』などの中国歴史小説も絶大な支持を得ている。

「2023年 『残照』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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