黒猫館の殺人 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (388ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062632782

感想・レビュー・書評

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  • 館シリーズ6作目!安定におもしろい、個人的には好きでした。
    なんと私が産まれる前に書かれている作品ということで、携帯が普及してなかったりインターネット原作とかがもろもろ弱くて、時代的な違いになんでやねん!とツッコミながら読んでる。

    手記の中の言葉から、ちゃんと鮎田=天羽ってこと、分かったよー!嬉しい。でもまさか館が2つあって片方はオーストラリアでしたみたいなのは予想できませんでした。6作目ともなるとめっちゃいろんなパターンを考えながら読むけど、いつも予想を超えてきてくれる。すごい。不思議の国のアリスも鏡の国のアリスもちゃんと読んだことないから読みたいな。トランプとチェス。出てくるミステリー小説家の名前はギリギリ分かるけど作品については分からないのが多いので、そこも悔しい。さらに館シリーズの解説はいつもいろんな話が絡んでて難しい。教養が足りないね、悔しい!

  • 110ページ時点予想▼
    鮎田氏は天羽博士で、娘(もしくは妻)が殺された事件を元に書いた小説を利用し、事件の犯人を告発・もしくは犯人を殺した罪を逃れて別人になり済まそうとしている。
     
    読了後の感想▼
    ちょっと謎解きの趣旨が違って面白かった。
    予想は半分当たったけど、事件がどうこうという話ではなかった(笑)
    ところどころ違和感には気付いていても、真相はなかなか当てられないだろう。
    館シリーズはどれも途中で何となく謎が解けてしまうが、全て謎解きの種類が違っていて、今更ながらすごいシリーズなのではと思えてきた。

  • 館シリーズ再読中
    壮大なトリックだけは覚えていて、あらためて読み返してみると、その伏線の多さに驚いた!
    といっても、今回わかったのもほんの僅か。
    トリックありきで伏線を探しながら読む、2度目はまた違う楽しさがある。
    きっちり回収した伏線とは逆に、この館シリーズの結末はいい意味での曖昧さがある。
    「犯人はお前だっ!」的な結末でなく、島田さんがあくまでも自分の推論として述べて、あとは犯人自身に委ねる終わり方。
    島田さんの優しさなのか、あるいは、やはり「中村青司の館」ゆえに起きた悲劇だからなのか。
    どの作品も余韻のある終わり方、好きです。

  • 2021

  • 館シリーズやけど館シリーズぽくないとゆうか
    いや終盤の館に関しては綺麗に館シリーズやねんけど
    事件の内容とゆうかそれに関してはぽくないなって感じた

    手記の主人公に関しては同一人物なんやろうなって思ってたけど、まさか館が2個あってもうひとつがオーストラリアなんて考えもしてなかったからびっくりした(笑)

    モチーフにされてる不思議の国のアリスと
    鏡の国のアリスに関しては個人的趣向でめちゃくちゃいいなと思った

  • 館シリーズでは6作目ですが、私はバラバラに読んでいてこの作品が3作品目でした(作品内でこの作品以前の館シリーズについて少し触れられていたので順番に読んだほうがより楽しめると思いました)。館シリーズ完全にはまりました。

    今回はどんなトリックが来ても驚かないぞ!と構えて読んでいましたが、今回も最後にやられました。トリックがすごすぎてやはり驚いてしまいました。

  •  綾辻行人の''館シリーズ''第6段です。
    舞台は、釧路の阿寒で今回の館はスタートから中村青司が20年前に設計した建物だと表明してしまっている。これまでの館シリーズでは中村が関わっているのかどうかも謎の1つとだったから、アレっ?
     しかもプロローグで館は既に事件発生して後の1990年夏の設定で前回の''時計館''事件と時を同じくし1989年8月に起きた事件だ。

    ''黒猫館''の管理人である鮎田冬馬の事件当時の手記が本人の一人称で語られる場面と、小説家の鹿谷と出版社編集員の江南のお馴染みコンビが手記を基に事件を推理、検証する今(1990年)の章が交互に表れる。

     このシリーズでは、初めてのストーリー構成でなかなか興味深いですが、事件と推理が時を同じくして進行する方がリズム感があり読むテンポも良いのでいささか今回のストーリーを読み進めるのに手こずりました。

     何はともあれ、毎度の鹿谷門実こと島田潔の名推理で館の秘密に驚きながら事件の全貌は明らかになり、今回も楽しませて頂きました。

     本作は、1992年刊行でこの後''暗黒館の殺人''(2004年)刊行で4巻からなる長々編が第7段となり現在は、シリーズ9段迄刊行されてます。シリーズ最終の10段目は2021年にタイトル程度は明らかにし2022年刊行予定と著者は某雑誌に記しています。
     

  • 3

  • 久々に読んだ館シリーズ。

    鮎田冬馬が管理人を勤める黒猫館。
    その舘は、あの中村青司が建築した舘だった。

    鮎田冬馬から手紙を受け取った江南くんと鹿谷さんが向かった先は…。


    鮎田冬馬の手記の中で、違和感を感じたところは幾つもあったし、鮎田冬馬の正体にも気づいていたのに、まさか黒猫館がそんなところにあったとは思いもしなかった。

    アナグラムにも気づかず…。

    前回の時計館が殺意高すぎたのもあってか、少し物足りなさを感じてしまった。それだけ、今回は人が死ななさすぎたからなのか、それとも江南くんが危険に曝されなかったからなのか…。

    ともかく読み終えたからには、次は暗黒館です!

  • 再読。初めて読んだときはとにかくラストに驚きました。今回は注意深く読んで行ったら、手記のところどころであっ、と言いたくなる羽目に。こんなに沢山のヒントがあっても初読みの時は私は全く分からなかった…。ちょっと違和感を覚えた程度だった気がします。夢中で一気読みするのも楽しいけれどこうやって伏線を残らず拾って読む再読も楽しい時間でした。

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著者プロフィール

1960年京都市生まれ。京都大学教育学部卒業、同大学院博士後期課程修了。87年、大学院在学中に『十角館の殺人』でデビュー、新本格ミステリ・ムーヴメントの契機となる。92年、『時計館の殺人』で第45回日本推理作家協会賞を受賞。2009年発表の『Another』は本格ミステリとホラーを融合した傑作として絶賛を浴び、TVアニメーション、実写映画のW映像化も好評を博した。他に『Another エピソードS』『霧越邸殺人事件』『深泥丘奇談』など著書多数。18年度、第22回日本ミステリー文学大賞を受賞。

「2023年 『Another 2001(下)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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