黒猫館の殺人 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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感想 : 318
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  • Amazon.co.jp ・本 (388ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062632782

作品紹介・あらすじ

6つめの「館」への御招待-自分が何者なのか調べてほしい。推理作家鹿谷門実に会いたいと手紙を送ってきた老人はそう訴えた。手がかりとして渡された「手記」には彼が遭遇した奇怪な殺人事件が綴られていた。しかも事件が起きたその屋敷とはあの建築家中村青司の手になるものだった。惨劇に潜む真相は。

感想・レビュー・書評

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  • 館シリーズ6作目。相変わらず、最後はやられる。ぼんやり内容が見えてきても、最後は必ず裏切ってくる。さすがです!

  • 再読。中村青司が建築した黒猫館で起きた殺人事件。その記録された手記を持ったまま記憶喪失になった男が、島田潔と江南のところを訪ねてきて、、、という不思議なストーリー。まず、そもそも手記に書かれた黒猫館がどこなのか?がメインなのである。

    手記ものなので、書き手にとって都合の悪いことは書かれていない(わざと誤認されるように書かれている)叙述トリックものの典型で、突飛なアイディアなのであるが、トリッキーな話過ぎてあまり刺さるものはない。強いて言えば、殺人の動機の解明については、なかなか良いなと感じた。

    館シリーズのオチは、結構一言で言い表せるシンプルなものが多い。これもまたオチが強烈なんで、忘れてなかったですが、再読ならではの細かい伏線を楽しむこともできる。

  • 簡潔でありながら伏線と緊張と驚愕がしっかりと込められています。

  • 館シリーズ第六弾。

  • ストーリーの展開は好きだったけど、事件性や謎解きについては、ちょっと物足りない感じ。ただ、えーー!っていう驚きはもちろんあった。
    江南くんもうちょっと推理頑張って!と毎度思うけど、親しみがあって良い。

  • 密室=秘密の抜け道
    という定石を壊した作品。どうりで早く抜け道が見つかるわけだ。
    登場人物が少ないからか、犯人探し(?)は容易にできる。しかし手記にある違和感から最後の謎を解明するのはなかなかに難しい。
    しかしこの作品でも最終的にその伏線を見事に回収するので後味が良い。
    それにしても「鏡」という言葉1つに、二重三重と意味が込められているところにも、感心してしまうばかりである。

  • 『黒猫館』?今までの館シリーズとは異なり、どんな館なのか今一つ想像できない。そして恒例の館の見取り図を見ても..めっちゃ普通の家の間取りやーん。拍子抜けしたが気を取り直し読む。記憶喪失の老人が持っていた手記。そこには殺人事件が綴られていた。老人は記憶を取り戻す手がかりとして、手記の解明を探偵鹿谷に依頼する。やっぱり面白かったし、やっぱり館は普通の館ではなかった。1つ目の謎は直前に気づいたものの、その後は地味にぶっ飛んだ設定だった。まあ王道路線というよりは変化球かな~。館シリーズでは好きランキング暫定4位。

  • 流石の中村青司の館でしたよ。
    途中、なんとなく思いついたことの遥か斜め上を通っていきました。

  • 館シリーズの第六作目。先入観って怖いなぁって。今回も見事に騙されました。探偵役の鹿谷が「違和感がある」って何回も言っていたのだけど、私には全くわからなかった。でも、結末を知ると様々なところに真相に辿り着く鍵が落ちていたなぁと、計算された物語に圧倒されました。

    #黒猫館の殺人
    #綾辻行人
    #20220405 読了

  • 綾辻行人本人が、推理作家の鹿谷門実としてまさかの登場。

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著者プロフィール

1960年京都市生まれ。京都大学教育学部卒業、同大学院博士後期課程修了。87年、大学院在学中に『十角館の殺人』でデビュー、新本格ミステリ・ムーヴメントの契機となる。92年、『時計館の殺人』で第45回日本推理作家協会賞を受賞。2009年発表の『Another』は本格ミステリとホラーを融合した傑作として絶賛を浴び、TVアニメーション、実写映画のW映像化も好評を博した。他に『Another エピソードS』『霧越邸殺人事件』『深泥丘奇談』など著書多数。18年度、第22回日本ミステリー文学大賞を受賞。

「2023年 『Another 2001(下)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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