翼ある闇 メルカトル鮎最後の事件 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
3.62
  • (199)
  • (269)
  • (382)
  • (67)
  • (13)
本棚登録 : 2316
感想 : 288
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (476ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062632973

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 装飾品めいた諸々の要素に全く乗れないんだけど、どんな顔して読めばいいんだ。

    推理が二転三転するプロット自体、構造自体で勝負するのはデビューの時からなんだね。

    ここをスタートにシリーズを始めるってのが凄い。

  • 二転三転。え?なんで?どうして?と何度思っただろう。というかメルカトル…え?これでいいの?
    タイトルからも騙されてしまったかもしれない。メルカトルなんなの一体……。

    相変わらず作家さんに振り回されながら読んだ。
    猛スピード急カーブ急ブレーキ。車を降りたら酔いまくってる感じ。でも、やっぱりクセになる。

    で、メルカトルは一体…。(メルカトルシリーズがあるから余計気になる!読まなきゃ…!

  • 最後の4ページくらいでは?となるけれど、結果的にはスッキリした。それにしてもメルカトルさんにこんな形で出会ってしまったら他のやつ読みづらいな...

  • いろいろ盛りだくさんなお話。
    木更津の山籠りには驚かされた。それと、あやとりしたくなる。
    最終的に真実に辿り着いたのは香月実朝だけ……何かの講演会(?)のレポで香月は囁かれているわけでなく自分で推理していると知ったので、ほんと食えない人だと思う。

  • 間違いなく途中で誰もが「えええ!そりゃないわ!(笑)」となること間違いなし。このびっくり部分はおそらく推理小説界でもかなりの珍現象だと思うのでこれだけで読む価値がある。
    でも安心してください、まだ続きますよ。

    そして最後まで読み終わって改めて全体を振り返ると「それでもやっぱりないわ(笑)」となる小説である。

    以下かなりのネタバレ
    まず自分の母親に気づかないというのはないと思う。
    10年20年会ってなかったとしても畝傍と伊都は気づくと思う。
    色々と無理があって動機も斜め上だが雰囲気は良く楽しめた。

  • 読者を置き去りにし、遥か彼方へ
     デビュー作とは思えない。いや、やはりデビュー作もというべきか。館を訪れるとそこには首のない死体が。名探偵さえも手玉にとる、到達不可能?な連続殺人事件の真相とは・・・。
     豪華名探偵の共演と驚愕の推理は、本書の大きな見どころ。唖然としてしまった回数では、今年ナンバー1と言っていい。一方で、クラシックなどのマニアックなネタが多く読むのに苦労した。次々と死体を増やす無能な警察や、平然としている探偵達が受け付けない人もいるだろう。

  • メルカトル鮎が好きなので
    なかなか手を出せずにいた本。
    だって、最後の事件とか銘打たれてるし・・
    さよならしたくないよ、メルカトルー。みたいな。

    というわけで遅ればせながら読んだデビュー作。
    ちょっと長かった。
    でもすごく面白かった。
    最後のどんでん返しで、やっと全て納得!って感じで
    すっきり読み終われました。
    まあ、メルは・・うん・・。

  • 設定がここまでグローバルとは(笑)
    しかもメルカトル鮎ほぼ活躍しないままで終わるとは想像もしてませんでした(笑)
    ワトソンとホームズの立場も逆だし、色々と予想外の作品でした(笑)

  • 21歳のデビュー作としては中々上出来です!前半は少し退屈でした、悲劇君が登場したおかげで、一気に読み終えた。好都合の塊という点を除けば、どんでんどんでんテンポ良くて、踊れそうに良い読み心地だ!

  • ひねくれた気分のときに麻耶さんの作品を読むと、素直に生きていこうと思えるのでおすすめです。

    有能な探偵として知名度をあげている青年 木更津とともに、京都郊外の怪しげな館 蒼鴉城にやってきた「私」。
    しかし、依頼人は首なしの遺体となって発見され、屋敷の捜索により発見されたのは別人の頭部だった。
    一族が次々と死体となって発見される中、二人の探偵による推理合戦が勃発。
    そして待ち受けるあまりにも衝撃的な結末を、あなたは受け入れることができるか。

    ミステリーのトリック全部詰め込んだらきっとこんな小説なのでしょう。
    首なし死体、密室殺人、死体の蘇生、見立て殺人etc...バラエティに富んだ展開が次々と提示され、頭がこんがらがります。
    いわくつきの一族の連続殺人事件も定番ですが、大真面目に話している内容は意味不明。
    なおかつ探偵を自称する人間が二人出てくるという異様な展開。
    断言できますが、最後の最後、エピローグまで読まないと本作の真相は絶対にわかりません。

    まっとうな推理小説を期待して手にするのはおすすめしません。
    読者は完全においてけぼりを食らうことを覚悟した方がいいです。
    しかし、この世界観がなぜか癖になるのです。
    普通のミステリーに飽きてしまった人、たまにはこんなキワモノもいかがですか。

全288件中 41 - 50件を表示

著者プロフィール

1969年三重県生まれ。京都大学工学部卒業。大学では推理小説研究会に所属。在学中の91年に『翼ある闇 メルカトル鮎最後の事件』でデビューを果たす。2011年『隻眼の少女』で第64回日本推理作家協会賞と第11回本格ミステリ大賞をダブル受賞。15年『さよなら神様』で第15回本格ミステリ大賞を受賞。

「2023年 『化石少女と七つの冒険』 で使われていた紹介文から引用しています。」

麻耶雄嵩の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×