- Amazon.co.jp ・本 (980ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062633604
作品紹介・あらすじ
虚栄の都・ハリウッドに血で爛れた顔の「怪物」が出没する。ホラー作家が首を切断され、嬰児が次々と誘拐される事件の真相は何か。女優レオナ松崎が主演の映画『サロメ』の撮影が行われる水の砂漠・死海でも惨劇は繰り返され、甦る吸血鬼の恐怖に御手洗潔が立ち向う。ここにミステリの新たな地平が開かれた。
感想・レビュー・書評
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長い…!根気は必要だったけど割とスルスル読めたので楽しめた。
シリーズ作品の『眩暈』より、納得感のある内容だったのと、話の構成が分かりやすく整理しやすかったからと思う。
レオナ、好きなのだけど悪い癖は辞めたほうがいい…魅力的だから跳ね返してほしい。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
久しぶりの二連休キャッホー!と調子に乗って、一気に読み終えてしまいました。本を閉じて時計を見てビックリ、6時間ぶっ続けで読んでたのか…あ…頭痛い…←
◉16世紀に実在した史上稀に見る連続殺人者・エリザベート・バートリの生涯が描かれる前半部。
実に全体の1/4のページ数を割いて、延々と彼女の狂って行く様が描かれます。純粋無垢な少女が、やがて怪しげな黒魔術に傾倒し、果ては残虐非道な殺戮を繰り返す姿に、ただただ戦慄。
エリザベートの住まう城に奉公に上がった少女に視点が移ると、ここからはもう映画を見てるようでしたね〜。彼女が窮地に陥る場面では本を掴む手がジットリ汗で湿り、辛くも魔の手を逃れエリザベートの罪を告発した件では快哉を叫びたくなりました( ^ω^ )
で、エリザベート・バートリの部を読み終えて、ふと気付いたのです。
これ、導入部じゃん!
現代の事件、全然起こってないじゃん!
200ページも読んだのに、石岡くんチラリとも出てないじゃん!←
そう愕然としながらも、次の部をめくると時代は中世から一転、現代へ!よーしよし!←
◉と、舞台が現代ハリウッドに移ったのはいいんですが、「エリザベート・バートリ」をテーマに扱った本を書いた作家が胴体から頭を切り離されたのを皮切りに、奇怪な嬰児誘拐事件が頻発した辺りで、ちょっぴり胸がムカついてしまいました。「そして誰もいなくなった」系のミステリが好きな私が言ってもアレなんですが、子供が被害者になっちゃうミステリはな〜、読んでて辛いんですよね( ; ; )
というわけで、この辺は結構流し読み。ついでに、レオナの怪しすぎる行動を追う刑事さん達もテキトーに流しちゃいました☆〜(ゝ。∂)てへぺろ←←
◉そして、またまた舞台は変わります。今度は何と、イスラエルの死海!うーん、そそるわー(笑)
連続嬰児誘拐事件及び作家殺人事件の最重要容疑者である女優・松崎レオナと、彼女を主演とした映画「サロメ」を撮る為にこの地を訪れた一行を襲う連続殺人!
そのお膳立てをするように整えられた奇妙なモスクと大掛かりな舞台セットが、人間には不可能と思われる犯行現場を作り出す!
これこれ〜ミステリはこうじゃなくっちゃ〜(笑)。しっかし、登場人物は判別しにくかったなー。
そんな魅力的な陸の孤島な舞台に相応しいペースで事件が発生し、レオナ以外に犯人が考えられない状況が快調に作られて行きます←
イヤミな男に犯人扱いされ、暴力まで振るわれたレオナの前に、颯爽と現れたのはもちろん、石岡くん!ではなく、もちろん名探偵・御手洗潔!!←
あーあ、今回は石岡くんは日本でお留守番かあ( ´・ω・` )しゅん…
となった同志の皆さん、それでも馬に乗って現れて見せた御手洗探偵に胸ときめいたんじゃないでしょうか〜(笑)。
そんなこんなで、いつもよりは易し目なトリックの謎解きと、いつも通りの社会への警鐘をして、大団円へと至るのですが、今作は他作品より導入部との関連性が弱い印象だなあ。21年前の作品だから仕方ないか。
あと、やっぱり、赤ちゃんを被害者にしちゃうミステリは、好きじゃないなあ。というわけで、それ以外の部分では星4つを付けたいところですが、一つ下げちゃいました。
読み終わった直後にブクログにアップして指が疲れたので、今回はAmazonさんからそのまま引用〜( ^ω^ )てへぺろ
虚栄の都・ハリウッドに血で爛れた顔の「怪物」が出没する。ホラー作家が首を切断され、嬰児が次々と誘拐される事件の真相は何か。女優レオナ松崎が主演の映画『サロメ』の撮影が行われる水の砂漠・死海でも惨劇は繰り返され、甦る吸血鬼の恐怖に御手洗潔が立ち向う。ここにミステリの新たな地平が開かれた。 -
長過ぎる……
内容的に3冊に分けてほしかった。
色んなことが絡み合い過ぎて理解しにくい部分も多かった。
こういう本こそ、登場人物一覧やより詳しい図解が必要なのでは!?
兎に角、疲れた……
御手洗さん、出るの遅いって事前に聞いていたけれど……遅すぎるよー(´;ω;`)
でも解決は鮮やかでしっかり伏線も回収してくれていました。
御手洗潔ワールド全開の凄い内容でした。 -
とにかく長い。単行本で総ページ数830pもある。大きさは弁当箱以上だ。もっと短くても良いんじゃないか。はじめの方のエリザベート・バートリの挿話もそうだが、猟奇趣味にあふれグロい話満載。イスラエルの死海で起こる殺人のメイントリックは見破れなかったが、大胆な物理トリックで、島田荘司らしい。御手洗は最後の方、少ししか登場しない。数えてみたら643pで初登場する。誰もが犯人だと思うような被疑者を無罪と言い切り、誰もが解けなかった難題をわずか1日で解決する、御手洗の超人的な天才ぶりは読むものを圧倒させるだろう。そして真相は全然予想しない方向から明かされていく。詳細→
http://takeshi3017.chu.jp/file9/naiyou5110.html -
分厚い分厚い文庫だったけど、読んでしまえばあっという間だった。
前半のパーツは、物語の現在から始まり、歴史の中の架空の?物語が語られる。とりあえず、血生臭い感じで、吸血鬼の姫の話のあたりは、あれ、この本ってこういうホラーな感じなのね…これがこの分厚さ続くのはちょっと無理かも…とか思いながら読み進めた。
それが、現在時間のパートになって、ハリウッド映画の撮影の話にがらりと変わる。そっちの方は、読みやすかった。
御手洗さんのシリーズであることも知らずによんでたので、レオナ嬢がほんまにヤバいヤツだと思ってたけど、シリーズのレギュラーメンバーなのかな?御手洗さんは、颯爽と現れて、あっという間に事件を解決して、そりゃあ格好いい。
御手洗さんの他のシリーズも読んでみたくなった。 -
長い。ことしか覚えていない笑しかしシリーズものは好きな登場人物が出てくるだけで面白く感じてしまう。だけどこのアトポスは、その好きな人物が出てくるまでも長いという。。
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人魚の挿話が秀逸。妖しくて残酷。御手洗のヒーローっぷりも爽快。
が、ほかの挿話はいただけない。いくら内容にリンクしているとはいえ、長すぎる上に人魚の挿話ほど本筋に厚みを持たせたとも思えない。作者が書きたかっただけ、もしくは内容を水増ししたかっただけという印象。
「こんなことが現実にあるのかな?」と思わせる事件の数々からの、謎解きは見事。ここまで書かれると「え、それに気付かないとかある?」て疑問も吹き飛ぶ……
長ーく長ーく頁を重ねることには魅力を感じない。
例え長くて厚くても、書かれた描写や伏線や挿話が、どれも物語全体の太い骨組みになっていることを期待する。ただ長いだけの大長編はキツイ。
でも☆四つ。人魚と御手洗がやはり魅力的でした。 -
CXで遂に御手洗潔シリーズが映像化されるとの事で、再読。