死因 (講談社文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (486ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062633932

感想・レビュー・書評

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  • 検屍官ケイシリーズ第7作。
    改めて、検屍官ケイが、男性社会のなかで、女性であるが故の差別と闘い、気持ちよく、社会を歩き抜いていく小説でもあるんだと、感じます。
    おそらく、50代前半であるが、恋もするし、不倫関係にある彼氏もいる。今の日本には、ありそうでない社会ですね。
    狂信カルト教団の事件に対し、天才プログラマーとなった姪のルーシーが、頼もしい。

  • シリーズ第七弾。
    読んだは読んだ。

  • Cancun 2007

  • 毎度毎度あまりにも深く事件に関わり過ぎて、そんな事あるかしら?と思わずにはいられない。
    そして、優秀なはずなのに、業務中に私的感情を挟むあたりリアリティーではなく、そういうところが女性の業務にあたる際の弱点として描かれているようで少し違和感を感じた。

  • 初めて読む検視官シリーズの本。
    前後も何もわからなくて読んだがあまり魅力は感じなかった。
    検視官の作業などは興味深いがスカーペッタが好みではなかったような。
    人気の高いシリーズなのに意味で読んでなく実家整理で出た本を読んでるのだから、まあ自分の趣味でなくても当たり前でした。

  • 晩秋の時期からクリスマス、大晦日にかけての時間軸で「死体農場」から続く。
    今回はカルト教団+テロリストにVRまで駆使しているシーンに今読んで違和感もなく驚きがないということは、96年当時相当リサーチした結果だという事だ。どろどろの川のなかから死体を引き上げる水中シーンも、作者自らダイビングを習得しなければわからない感覚も描かれていて、コーンウェルはやっぱりすごいんだということが今更ながらにわかる。
    でも、FBIの顧問になったからといって、捜査のために英国まで出張するかな・・・うらやましい。

  • なんだか主人公の仕事が、どんどん検死官から逸脱していっているような気がする。
    確かに州の検視局長というのは、それなりの役職なのだろうけれど、彼女がロンドンに行く必要ある?
    音信不通の検視官に話を聞きに行くのは、彼女ではなくでも、FBIの誰かでいいのでは?

    そしてテロリストと対決するのも、検死官の仕事ではないわね。
    それも、敵が不慮の事故で重体にならなければ、警察側に勝機はなかったのだから、偶然頼みにもほどがある。

    あまりにもスカーペッタの独壇場なので、逆に読み手としては腰が引けてきた。
    スカーペッタとウェズリーの不倫のあれこれも、スカーペッタとマリーノのプラトニックなあれこれも、どうでもいい。
    もっと地道な検死官の仕事を読みたいのだけど。

  • 謎が謎を読んで読み進むうちに怒涛の急展開で面白く読めた。テロリストに毅然と対応するケイかっこいい。でも完璧な女性というわけではなく、ウェズリーとのままならない関係で喧嘩したり、何と言うか血の通ったキャラクターだと思う。マリーノには健康になってほしい。

  • ネタバレ 恋愛描写が悪い意味で女流作家らしい。ベントンとの逢瀬がロンドンで展開するが、一方、その直前の空港のシーンで「しばらくは友達でいましょう」という件がある。後者のシーンがケイの本音ではないとしても、本音ではないとの付票を叙述してほしい。こういうところが主観的純愛って言う奴か。あっ、ベントンが唯の好きモノというだけかぁ…。なら、皮肉たっぷりな言動、キープ男性マリーノに対する隠しようのない上から目線に加え、あんなベントンにヤラしてしまうケイに女性の魅力を感じるのは難しい。ある種のリアリティがあるとは思っても…。

  • この本が出たのは1996年ですが、検屍局長ケイ・スカーペッタを主人公としたこのミステリーシリーズは今も刊行が続いてます。この『死因』では、序盤で死亡したAP通信記者の不審な死から、話が大きく展開していきます。

    シリーズでお馴染みの登場人物もそれぞれの個性を発揮しており、シリーズの作品を多く読めば読むほど、それぞれの読者の中に各キャラクターのビジュアルイメージが確立されていくのではないかと思います。

    話が進むにつれ、カルト宗教の教祖が絡んでいることが分かったり、原子力発電所を拠点としたテロが勃発したりと、まるで2000年代以降に世界で起きた事件を予言していたかのような展開になっていきます。最後の急転直下の展開には少し不満というか、粗い感じも受けましたが、そのスピードがむしろ緊張感を保つことに一役買っていたのかもしれません。

    主役のケイ・スカーペッタは、有能ではあるものの完璧とは程遠い女性。ある登場人物との口論のシーンなどは、アメリカ映画でもよく見られるような激昂ぶりがうまく描写されてます。そういう細かいところを読み取るのも、このシリーズの楽しいところです。

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著者プロフィール

マイアミ生まれ。警察記者、検屍局のコンピューター・アナリストを経て、1990年『検屍官』で小説デビュー。MWA・CWA最優秀処女長編賞を受賞して、一躍人気作家に。ケイ・スカーペッタが主人公の検屍官シリーズは、1990年代ミステリー界最大のベストセラー作品となった。他に、『スズメバチの巣』『サザンクロス』『女性署長ハマー』、『捜査官ガラーノ』シリーズなど。

「2015年 『標的(下)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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