日輪の遺産 (講談社文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (538ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062635516

感想・レビュー・書評

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  • 第二次世界大戦中に、日本に運び込まれた約200兆円の財宝。その行方をめぐって、過去と現代で話が進んでいく。
    過去では主に財宝の真実を。現代ではその財宝を巡る様々な思惑が動く。

    戦争そのものに対する記述はそれほど多くなく、主に財宝についての話がメイン。しかし、そんな単純な話でもなく、戦争中の異常で狂気に満ちた軍人や日本の状況もよく描かれている。
    結末には触れないが、読後感は感動もあるが、やや重い。

  • 感動した。

    小泉中尉の最後。少女たちの死。真柴少佐の生き方。

    現代に生きる僕らには、想像しがたい考え方と生き方で、同じ行動はとらないだろうけれど。

    悪役がいないので、意図せずも戦争を美化して書いてしまっているのが残念だった。

  • これも含め何冊か浅田次郎の小説を読んで、解説の「謀略小説でも冒険小説なく浅田次郎の小説」という意味が分かった気がした。

  • Douglas MacArthur's tremendous war fund was stolen by Japanese Imperial Army in Philippines. Three officers carried out their mission to hide the treasure. they used 35 girls to carry the heavy stuff. After completing the task, all of the middle school students except the head of the class committed suicide to protect the invaluable jewels which should be vital for rebuilding our country.
    MacArthur discovered the treasure in the end but buried it again after witnessing the skeletonized bodies of the girls.

    I'm afraid that I don't think this novel was "well-made", but the story itself was so exciting that I read it through without becoming bored, thank you!

  • 歴史小説はよく読むが第二次世界大戦モノは苦手である。まだ生きている歴史であり娯楽小説として読むには抵抗がある。実は『蒼穹の昴』を読みたかったのだがその前にその原点と言われる本書を手に取る。最初は現代パートの主要登場人物である男三人、女一人になかなか感情移入できず苦戦するが過去と現在が交差する当たりから俄然面白くなる。特に悪徳土地開発業者の金原とその年の離れた妻が前半とは別人のように描かれる。ちょっと変わり過ぎかも。それと金原のモデルは新撰組の人斬り斎藤一か?最後はちょっとグッとくるけど終章は蛇足の感あり。

  • 帝国陸軍がマッカーサーから奪った財宝はどこへ隠されたのか⁉目の前で逝った老人から託された手帖が、すべての秘密を隠している…!

    的なノリかと思うと、それは違います。

    ハラハラはするんだけど、活劇モノではなくて、もっと日常的で切なく悲しい。

    浅田次郎ぽいなー

    と思ったら、この作品が書けるまで
    《極道作家の烙印》
    を押されてしまった自分に焦っていたようです。
    このままでは自分の未来はとんでもない方向に!そう思って自力で軌道修正、しかもジャンプアップしたことは明白、うーん、凄い創作家だったんですね。

  • 日輪の遺産とは何か。
    序盤から遺産とは何か分かるが、本当の日輪の意味を知った時涙が止まらなかった。

    少女達の意思や、このプロジェクトにかける男達の意思の強さに胸をうたれます。

  • 中盤までの展開は面白かった。 マッカーサーのくだりが遺産よりもずっと空想な印象。 そのせいなのかなんとなく最初期待したよりもずっと軽いミステリーで終わったようでちょっと残念。

  • 皆の評価ほど、面白くなかったなぁ。
    もっと、ハラハラドキドキが欲しい。
    出てくる人物が、皆いい人なんだ。

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著者プロフィール

1951年東京生まれ。1995年『地下鉄に乗って』で「吉川英治文学新人賞」、97年『鉄道員』で「直木賞」を受賞。2000年『壬生義士伝』で「柴田錬三郎賞」、06年『お腹召しませ』で「中央公論文芸賞」「司馬遼太郎賞」、08年『中原の虹』で「吉川英治文学賞」、10年『終わらざる夏』で「毎日出版文化賞」を受賞する。16年『帰郷』で「大佛次郎賞」、19年「菊池寛賞」を受賞。15年「紫綬褒章」を受章する。その他、「蒼穹の昴」シリーズと人気作を発表する。

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