接触 (講談社文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (440ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062636599

感想・レビュー・書評

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  • 読めば読むほど、スカーペッタが好きではなくなってくる。
    訳者は、主人公が作中で年齢を重ねるにつれて、人として丸くなってきていると書いているけれど、私にはヒステリーが重症化しているようにしか見えない。

    伝染性のウイルスに感染したかもしれない状況で、隔離されるのは当たり前。
    なのに、病院側の言うことは聞かない。
    威圧的な態度をとるかと思えば、めそめそ泣く。
    看護婦は女医にはあたりがきついというにおいては、被害妄想?情緒不安定?

    それでも、検死は絶対に彼女がやることになる。
    バージニア州には、検死の技術を持った人は彼女しかいないのでしょうか?
    すべてを一人で取り仕切ろうとする彼女は、部下を育てるのが下手な上司と言わねばならない。

    しかも作品として、伏線が全然回収されていないよね。
    もしかして、伏線ですらなかったのか?

    これだけ文句を書き連ねているけれど、実は読むこと自体は全然辛くない。
    それなりに分厚い本書を、心の中で毒づきながらもさくさくと読み進められるのは、作者の力量のおかげだろう。
    ただ、私とスカーペッタの相性がとてつもなく悪いというだけのことなのだ。たぶん。きっと。

  • 検死官の詳しい仕事などは面白いがプロットとキャラがなんとなくこのみではない。
    ストーリーだけを追うなら楽しめるが、作家として追いかけるほどの熱意はわかないシリーズ。
    どちらかといえばテンペランスのほうが好みなのでキャシー・ライクスがもう、洋書しか読むものがなくて、講談社のコーンウェルばかりなのが恨めしい。

  • スカーペッタ女史の性格が悪くて驚いた。
    長年不倫してきて男がついに離婚。原因は奥さんの浮気…ってちゃうやろ。あんたのせいやろ。と思わず突っ込んでしまった。しかも相手が独身に戻ったら興味が無くなったと言わんばかりに「彼が私の家で何か動かすとイライラする」とか言い出して、あんたはもう人と付き合ったり結婚とかすんな。
    そして感染症に侵されてる可能性があるのに隔離センターを出ようとしてて「!?」でした。あんた医者でしょ。
    しまいには、元彼がどこかで忘れられないの…でも実は彼には他の恋人がいたのでやっぱり今彼愛してるって…。もう知的でも優雅でも憧れもできない。

  • 話の規模が大きいのが、さすが洋書!といったところ。化学的な専門用語なんかはもう完全飛ばし読み。人間模様も、更年期を彷彿とさせる女性主人公を中心円の真ん中においたスッキリしない春の曇り空のような感じでモヤモヤする。しかし、こういうpandemicを題材にすると、収拾する方は大変だろうが、場が散らかれば散らかるほど、読者としては高揚する。興味をそそる普遍の題材だと思います。

  • 検屍官シリーズ、八作目。初期の作品に比べると、犯行に使われる技術や捜査に活用される技術も格段に進化していて、その時々の最新の知見を小説に取り入れてストーリーを成立させてしまう作者の技量には感服です。

    このシリーズは最後の30ページぐらいで一気に犯人を追い詰め、解決に導いていくことがほとんどで、この作品もその例に漏れません。なので、最後まで「この作品はちゃんと集約するのか?」という緊迫感とともに読み進めていくことになります。ただこの作品については、ちょっと一気に詰め込みすぎたかなという印象もあるので、星は少なめにしました。

    この作品の最後では、ケイとある人物との関係に大きな変化が生じます。これ以降の作品にも大きな影響を与える変化がここで生じていたというのは、この作品群を読むにあたって押さえておくべきポイントです。

  • 大好きなスカーペッターシリーズ。今回は謎のバラバラ殺人事件だが、それが新型天然痘を使ったウィルステロへと発展していく。犯人が分かったとき誰だっけ?とすぐにわからなかった。もう少し犯人の伏線を張っておいたほうがよい。

  • いつものパターン。
    国家的大事件、FBIの関与、捜査関係者の死、身近に迫る犯人、感じの悪い刑事、ぐだぐだした人間関係。

    どうしても「国家的大事件」に現実味を感じられない私は、
    そこらへんを流すように読んでいるらしく、
    サスペンスの側面への注意力が低下し、
    結果として
    ケイのプライベートがクローズアップされて、
    ラブストーリーを読んでいる気さえしてくる。

    恋愛小説としても面白くないんだが。

  • これも再読。ウイルスはもちろん嫌だけど、またも身近な人が亡くなってしまった。マークへの思いを整理できたのは良かったと思うけど。リングはどうなったのかな。身内に権力を持ってる人がいるだけで偉そうにする人は嫌い。

  • 今回はウィルス。
    ネット上ではなく天然痘のような。。。

    こわいねー、コワイ。
    しかし、最後の最後にようやく犯人を突き止める。。。こともなく
    追い詰めることもなく。。
    え、そこにいましたん?って感じ。

    もうちょっと、早くにわかってもよかったんじゃないの?
    それにしても、直接ウィルスに触れた人だけが発症して
    感染はしないって・・・
    どんな新型ですねん。

  • 416ページで語られる状況が哀しすぎる。ところで大佐の名前が日本的には冗談みたいなんだけど、あれ以外に訳せなかったのだろうか?笑える。犯人は比較的平凡のような。

著者プロフィール

マイアミ生まれ。警察記者、検屍局のコンピューター・アナリストを経て、1990年『検屍官』で小説デビュー。MWA・CWA最優秀処女長編賞を受賞して、一躍人気作家に。ケイ・スカーペッタが主人公の検屍官シリーズは、1990年代ミステリー界最大のベストセラー作品となった。他に、『スズメバチの巣』『サザンクロス』『女性署長ハマー』、『捜査官ガラーノ』シリーズなど。

「2015年 『標的(下)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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