解体諸因 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 903
感想 : 108
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  • Amazon.co.jp ・本 (468ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062636735

感想・レビュー・書評

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  • 匠シリーズの1作品目。
    9つの短編からなります。
    バラバラにする理由は沢山ある。
    人間は基本正常でちゃんとした判断ができる。
    現場に行かないで解決しちゃう系の探偵。
    殺人からそうでないものまで様々な作品があります。

  • 解体ものをこれでもかとばかりに詰め込んだ作品。一つずつの話はそれほど長くないのであっさりと読める。しかしわりとバラバラにした動機がどれも「ええー!?」と素っ頓狂な声をあげたくなるものが多いんだけど、そのありかなしかの境界をギリギリに攻めてくるこの奇妙な感じはちょっとクセになりそう。

  • 全てバラバラ殺人で構成された連作短編集。バラバラ殺人の猟奇的な面はそれほど前面に出ず、犯人の死体解体という不可解でミステリ的魅力に溢れる謎を論理的且つ合理的に解決する点が見事。ただ冒頭に提示される謎がどれもこれも魅力的過ぎて、非常に強引な論理の飛躍が無ければ解決に至らなさそうなことが読んでいながらに予想され、結果謎が明らかになり唖然としてしまうものが多かったように感じた。しかしながら見事なトリックに感嘆し、タック&タカチシリーズの開幕作ということを踏まえても必読であることには変わりない。

  • 約20年ぶりに再読。
    その後、何作にも続く匠千暁シリーズの第一作目。ボアン先輩やタカチも出演するバラバラ殺人短編連作集。ウサコはまだ出てこない。
    この作品だけではそこまでの作品ではないが、後作を読んで再度読むと人間関係を知っているだけにちょっと背景が伺えて面白い。

  • 再読。バラバラ殺人ばかりを扱った短編集。ちゃんと匠千暁シリーズなのですが、一編目で視点「ヤスヒコ」って誰?と。友人を語るシーンにも彼らしき表現が出てくるしこの本を書いている時点ではまだウサコの代わりにヤスヒコが出てくる設定だったんでしょうか。そんなこともありシリーズの他の本に比べると感情移入や入り込みはしにくいと思います。でも少々無理やり感はありますが他のシリーズ短編集と違ってちゃんと連作短編になっていることには驚きました。デビュー作でもちゃんと綺麗に伏線を仕込んで過不足なく回収する様は見事です。

  • 解体と名がつくだけに、解体殺人オンパレード。あちらの登場人物がこちらに…と思っていたら、終章でまさかの大風呂敷とじ!
    一話一話の論理展開もありえないながらもなるほど納得。面白いけど、登場人物の名前だけ見てると、はてこの人はどこで出てきた誰ぞやらという感じで、確認しいしい読書になるので、スピーディには読めない。

  • 面白いです。9つのバラバラ殺人事件を9話の短編集という形ですが、9話でさらに一つにつながり再推理といったパズルを解くような面白さがあります。フーダニットやホワイダニットとかじゃなくて、「バラバラダニット」とでも申しましょうか「なぜバラバラに解体したのか?」という推理がとても面白いです。匠千暁初登場です。

  • 後にSFや推理合戦などのトリッキーな作品で人気を得る西澤保彦氏のデビュー作です。 解体、つまりはバラバラ殺人事件に焦点を当てた短編集になっています。 
     いやぁデビュー作でこのテーマの短編集って渋すぎない? そしてバラバラだった短編さえも伏線として最後の章に繋がっていく様は見事。

  • 9つの短編集。さすが西澤保彦、徹底的。解体につぐ解体。解体するには理由がある!ってこと。
    なんなら1つの短編で複数の解体。さすがに最後には食傷。

  • 好きな範囲のパズルだけどちょっと流石にくどいか

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著者プロフィール

1960年高知県生まれ。米エカード大学創作法専修卒業。
『聯殺』が第1回鮎川哲也賞の最終候補となり、1995年に『解体諸因』でデビュー。同年、『七回死んだ男』を上梓。
本格ミステリとSFの融合をはじめ、多彩な作風で次々に話題作を発表する。
近著に『夢の迷い路』、『沈黙の目撃者』、『逢魔が刻 腕貫探偵リブート』などがある。

「2023年 『夢魔の牢獄』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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