すべてがFになる (講談社文庫)

著者 :
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  • Amazon.co.jp ・本 (524ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062639248

感想・レビュー・書評

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  • 実は再々々々読?
    大好きすぎて何回も読んでしまう。
    そして何回目でも楽しめる。
    トリックも犯人も覚えてるのに。

    神々のお言葉みたいなやりとりが純粋に楽しい。
    独特の表現も面白い。

    当時、理系ミステリという用語が生まれたのも
    納得の理系感。
    というか学者感。
    理系と謳っておいて言葉遊びも多い。

    博士、改め神のお言葉はどれも印象深いのだけど
    やっぱり
    「数字の中で、7だけが孤独なのよ」は抜群。

    犀川&萌絵のコンビも大好き。
    非日常で日常的な会話を繰り広げる
    二人の世界観が何とも言えない。

    萌絵の
    「私より頭の良い大人がいるので驚きました」
    の素直な台詞もお気に入り。

  • 第1回メフィスト賞受賞作であり、S&Mシリーズ1作目。 
    まずこの作品が1996年に発売されたのが驚き。オンライン会議や、VR空間など今の時代にも通じる物があって、特に古臭さも感じずに読めた。
    犀川と萌絵の会話劇が面白くてそこだけずっと読んでたいくらい!
    謎も魅力的でそして判明する真実も衝撃で驚いた!
    このシリーズあと9冊あるので、ちょっとずつ読んでいくぞ〜

  • 分厚さにおののく!
    半分までは遅々とした展開ながら、後半のたたみかけまくる真相に言葉出ず…!
    森博嗣さんのミステリィ作家デビュー作。

    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
    N大学工学部助教授・犀川(さいかわ)、同学部1年生にしてやや世間ずれしたお嬢様・萌絵。

    少女時代より世間から完全に隔離された島の研究所で暮らす天才プログラマ・真賀田四季博士。
    しかし頑丈に隔離された真賀田博士の部屋から、四肢を切断され、ウエディングドレスを身にまとった死体が発見され…

    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
    森博嗣さんのエッセィがおもしろかったので、ミステリィ小説はどんな感じなのだろう?と、小説家デビュー作である本書を手にとりました。
    (追記・そういえば著者の小説「喜嶋先生の静かな世界」をすでに読んでいました(^^;))

    まずタイトルの「すべてがFになる」という響きがとても不思議で心地よく、なんだかわからないけどきっと本文中でこの謎はわかるんだろうな、とワクワクした気持ちでページを開きました。


    冒頭の真賀田博士の登場シーンは、7割くらい会話についていけませんでしたが(苦笑)、それでもその畳みかけるような、しかし淡々とした話ぷりは「真賀田博士は本当に天才なんだ…」と感じるには十分な出会いでした。

    探偵役は助教授・犀川、助手ポジションには同学部生の萌絵ですが、最初はどちらが探偵役なのかわかりませんでした。
    また萌絵も、お嬢様からくる世間ズレはあるものの、頭の回転自体はかなり早いため、萌絵が気づいたことにすら、「どういうこと??」思ってしまうこともしばしばでした。
    また、裏表紙の導入説明を読むと、真相へのヒントが読み取れる書かれ方をしているので要注意です。

    正直、なかなかの特殊な舞台設定のため、前半部分を読み、状況を把握するのには力を使いましたが、後半の真相が解明されるくだりはまったく推理できなかった展開に転がり、一気に読みきれました。
    終わり方も余韻があり、「上質のミステリィ小説だったなあ…」と思いました。

    本書はS&Mシリーズの第1作目として位置付けられており、シリーズ自体は完結しているそうです。
    完結まで残り9作ありますが、ゆっくり手にとっていこうと思います。

    • 花音さん
      前半を読んでいて少し気持ちが折れそうになりましたが、後半がすごいんですね...!
      気長に読み続けようと思いました。ありがとうございます!
      前半を読んでいて少し気持ちが折れそうになりましたが、後半がすごいんですね...!
      気長に読み続けようと思いました。ありがとうございます!
      2021/03/20
    • こゆきうさぎ148さん
      花音さん
      コメントありがとうございます(o^^o)わたしも本の半分くらいまでは、読めども読めども先に進まず、どうしようかと思いましたが、最後...
      花音さん
      コメントありがとうございます(o^^o)わたしも本の半分くらいまでは、読めども読めども先に進まず、どうしようかと思いましたが、最後には「えー………(呆然)」というような謎があかされました。
      本の半分まではガマンどころですので、なんとか踏ん張ってくださいませ(^_^)ノ
      2021/03/20
  • あぁ、Fってその F だったのかぁ!!

    犯人は割りと早い段階で予想できてしまったけれど、
    興味をそそられるような箇所がいくつかありました(*^-^*)

    興味深いな。理系の人。。。

  • 20年以上前の作品とは思えない違和感のなさ
    読み進めながら脳内でリアルに映像化されていた
    天才と言われる人の歪みと未熟さが逆に
    人間らしさを匂わせているようでおもしろい

  • '23年2月28日、Amazon audibleで聴き終えました。森博嗣さん、何年ぶりかな…?

    先に聴き始めた「それでもデミアンは一人なのか?」で、真賀田四季の名前が出てきて…懐かしくなり、本作を聴き始めました。「F」、何度目かな?

    大好きな作品でしたが…audibleでは、もちろん初。作品の印象は、変わらなかったな。男性ナレーターなので、女性のセリフはちょっと違和感ありましたが、犀川先生のイメージは、僕の中ではドンピシャでした。楽しかった!

    感謝!

  • まず、今から20年以上も前の作品ということを最後に知ってビックリした。
    こんな最先端の職場があるんだなーと恥ずかしながら思っていたもので。。。笑

    ストーリーそのものは複雑すぎて、ザっと読んだだけではあまり頭に入らなかったなぁ。
    そして、登場人物の言動一つ一つが鼻につくというか、生理的に作品全体を受け付けれなかった。

    自称文学通が好きそうな作品。当時は大衆ウケしたのかな?

  • 再読。初代メフィスト賞。S &Mシリーズ一作目。恐らく国内本格ミステリ100選には入るだろうと思う。ゲームにもアニメにもドラマにもなってます。

    孤島のハイテク研究所、天才工学博士、ロボットに運ばれて出てくる両足両腕切断の死体。クローズドサークルの鉄板作。フーダニットの作ではないし、ホワイダニットでも正直ない(理解不能)。強いて言えばハウダニットに特化したミステリィ(森風の表記)である。

    シリーズを通じて、登場人物か鼻に付くようになってしまった記憶があったが、ハードボイルドのような軽妙な会話、魅力的な登場人物、読みやすいストーリー。やはり傑作だと思う。タイトル含め、伏線回収もしっかりしていてよい。

    読んでないと損しますよ。

  • 再読。
    時代設定は若干古いが、何度読んでも楽しめる。

  • 私も昔は工学系の人間だったので、今でこそちんぷんかんぷんだけど、この本が出版された時代の専門知識ならある程度は分かる!
    長いけど読んでみようと手に取った。

    これだけ人数の多いクローズドサークルってのも珍しいし、ほとんどの人が登場すらしてこないっていう…笑
    面白かったけど、真相には怒りが湧く。可哀想。

    あまりの犀川先生のヘビースモーカーぶりに引いた。
    理系のトリックよりも哲学的なセリフの方が難しかった。
    カタカナの最後の「ィ」がめっちゃ気になった。

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著者プロフィール

工学博士。1996年『すべてがFになる』で第1回メフィスト賞を受賞しデビュー。怜悧で知的な作風で人気を博する。「S&Mシリーズ」「Vシリーズ」(ともに講談社文庫)などのミステリィのほか「Wシリーズ」(講談社タイガ)や『スカイ・クロラ』(中公文庫)などのSF作品、エッセィ、新書も多数刊行。

「2023年 『馬鹿と嘘の弓 Fool Lie Bow』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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