- Amazon.co.jp ・本 (244ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062645119
感想・レビュー・書評
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カイチュウ博士藤田紘一郎先生の寄生虫本。
先に読んだ「目黒寄生虫館物語」と一緒に、娘の夏休み課題対策として。
両冊とも、寄生虫研究者たちは変わり者で優しく、「人間でも動物でも大便を集めて調べるの大好き!!」な人たちだという感じだった(笑)
こちらの笑うカイチュウでは、まずは昨今の日本における寄生虫研究の縮小化を憂いている。
日本は清潔になったし、寄生虫の研究も一段落でこれ以上の必要はないんじゃないかということ。
そういえば私が子供の頃やっていたギョウチュウ検査も今はない。
しかし実際には次々に新しい寄生虫たちが発見されたり、新たな病気を運んだりしている。
最近話題のトキソプラズマ、アニサキスなどは実際に死者も出たり問題となっている。
また、化石生物の寄生虫を調べることにより生命の進化が分かるなど、多角的な研究も行える。
研究とはその分野だけでなく、他の分野に繋がり合っていくのだから、寄生虫分野も新たに進んで新たな研究成果が知りたいですね。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
お腹の中にカイチュウを飼おうかなと思ったよね。
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[うにょにょ]「気持ち悪い」、「怖い」、「非衛生的」......そんな言葉をいの一番に思い浮かべてしまう寄生虫。そんな寄生虫に人生を費やすと決めた著者による、入門書にして現状を正しく理解してもらうことに努めた啓蒙の書。とはいえ、決してお固いものではなく、エッセイ調の文体になっていることもあり、一般の読者にこそ手が取りやすい一冊になっています。著者は、家族に寄生虫を研究すると告げた際にポカンとされたという藤田紘一郎。
一度は日本で激減した寄生虫が、有機栽培の野菜やペット文化の普及で再び増加しているという指摘にまず驚き。ただ、ことさらにその脅威の側面を取り上げるのではなく、寄生虫のライフサイクルの中で人間がやっていいこととやってはいけないことを丁寧に説明してくれているところに、研究者の寄生虫に対するバランスの取れた目線が感じられました。ちなみにグロテスクな挿絵などは(少なくとも電子書籍版には)入っていませんでしたのでご安心を。
興味深いのは、人間と寄生虫との関係が一概に善悪で片付けられるものではなく、ときに「まぁそれぐらいなら」というように持ちつ持たれつの依存の関係を認めているところ。本書で示されるように、ときに片方の命がもう片方により取られることがあることも考えれば、灰色決着とも言えるそのバランスの取り方は、自然がそれこそ自然と馴れ合った、または牽制し合った結果生まれた一つの決着の仕方なのかもしれないなと不思議な感慨にとらわれました。
〜寄生虫と宿主は長い深化の歴史のなかで、互いに進化、適応し、adaptation toleranceの状態にいたったものと理解される〜
こういう知らない分野の話は本当に面白い☆5つ -
花粉症やアレルギーは寄生虫で防ぐ!? ダイエットにカイチュウがお役立ち? かわいいペットの虫退治など、身近な体験を人と寄生虫との共生から易しく説き明かす。善玉カイチュウからグルメが危ない激痛アニサキスまで、隠された体内ドラマを面白おかしく綴った大ベストセラー・医学エッセイ待望の文庫化!!
面白い!・・・けど読んでいるとカラダがもぞもぞ、むずむずしてきて、こわっと思う事もしばしば。こういうのが好きなヒト、大丈夫な皆さまにはお奨めの傑作です。苦手なヒトは・・・。 -
13/101。
寄生虫ってそんな生き物なのか!という驚き。
昔猫を飼ってたから、トキソプラズマの話は興味深かった。
妊婦さんは猫に近づけない方がいいんだね。あたしはもう感染してるような気がするなあ。
正直寄生虫に関する知識なんて全くなくて、ダニかノミみたいなもの?って思ってた。全然違った。
たぶん、本物を見たら相当気持ち悪い見た目なんだろうし、筆者のやってることも結構常軌を逸してるんだけど、それをコミカルに書いてるのがすごい。
でも食後に読んだらさすがに気持ち悪くなった。笑 -
カイチュウへの愛がいっぱい
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愛すべき寄生虫たちの実態。
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以前お付き合いしていた人に
「誕生日のプレゼントに何が欲しい?」
と聞かれ、答えたのがこの本(笑)
とにかく文章が面白いし勉強にもなる一冊。
オススメです☆ -
この医学博士のセンセイ、頭の中は常にカイチュウで一杯らしい。痛快医学エッセイ。
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藤田先生・・ホント面白いですよね。でもタメになる話ばかりです。カイチュウより先生に笑えます。