ブラジル蝶の謎 (講談社文庫)

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著者 : 有栖川有栖
制作 : 椎谷 健吾 
  • 講談社 (1999年5月14日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (334ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062645713

ブラジル蝶の謎 (講談社文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 2016/12/01
    蝶々に挟まれた6短編

    ブラジル蝶の謎
     文化に取り残されたら世界はどう見えるのだろうか?

    妄想日記
     科学に取り残されたら残るのはオカルトだけなのか?
     日記は妄想でした

    彼女か彼か
     抗えない性別の差
     オカマ口調ノリノリで書いてない?


     宝石箱の鍵(意味深)
     事件と関係ない謎が入ると勝手に絡めて考えてしまう……反省

    人食いの滝
     長靴の滝
     長編にもできそう、そしたら別口からバレる気がする

    蝶々がはばたく
     でかい規模の謎。事件でも事故でもない、いうならぱ現象か。

  • 火村アリスシリーズの国名シリーズ。割と初期の作品が多いからなのかどうなのか、割とスタンダードな感じの話が多かったように感じました。変化球じみたトリックというか真相とかはなかった・・・ような。ミステリ小説も結構奇をてらったものとかも多いのでこういうオーソドックスなものを読むとなんかホッとしてしまう。昔ながらの「中華そば」とか「カレーライス」みたいな。変わり種もたまにはいいけどそればっかりでも疲れちゃうっていうか。褒めてるのかどうなのか実によくわからない感想ではある。
    しいて言えば表題作が最もオーソドックスなミステリミステリした感じで「鍵」がちょっとひねった感じ・・だろうか。

  • 氏の国名シリーズは3冊目。重たい長編を読むのが続いていたのでちょっと軽かったが、相変わらずコンパクトに本格ぽい推理小説が楽しめたので良かった。表題の「ブラジル蝶の謎」は蝶の鮮やかな色彩が目に浮かぶようだが、理由が...。「妄想日記」の暗号のような文字はかなり解読しようと時間をかけてしまった。「人喰いの滝」や「蝶々がはばたく」のように現場の見取り図が出てくると反射的に推理本能が働き、作者との勝負が始まってしまう自分が面白かった。「人喰い..」は島田荘司氏の助言に従って追加したという最初のフラッシュバック部分が作品内で効いていると思う。
    「蝶々が...」は最後の数行とこの作品に関する氏のあとがきに、今だからこそ考えさせられる。

  • 「ブラジル蝶の謎」
    これは麻々原さんの漫画で読んだのかな?昔も読んだのかな?何回か読んだことある記憶があります。けど、途中まで全然思い出せないのw どんな記憶力の持ち主なんだ自分。殺害現場が独特で、インパクトのある一作。
    金貸しの隠居していた弟が、金貸し業を営んでいた兄の死後、隠居先から出てきたところ、兄の家で殺されてしまった、という話。
    犯人が火村先生に対して結構挑発的なんですけど、あれはなんだったんだろうか…。

    「妄想日記」
    子供と妻を交通事故で亡くして以来、精神的に不安定になった夫が、療養していた妻の実家の庭先で火だるまになったのを発見されて…という話。
    新作文字の発想なかなか面白かったですよね。完全なるミスリードの伏線。解読方法をいろいろ考えてしまったんですけど、やっぱり何か意味があったんでしょうか。親切と狂気が隣り合ってる話。

    「彼か彼女か」
    これはねえ〜、あーなるほど、という綺麗なオチではないのかな。
    おかまバー?で働いていた人が殺されて、もめていたと言われる三人の容疑者が浮かび上がったけれども、犯人は誰か、という話。
    途中で、そういうことか、と答えは分かったものの、解き方がわからなかったんですが、模範解答を見て、膝を打ちたくなりました。そして、蘭ちゃんという強烈なキャラクターに持って行かれた感じはありますけどw

    「鍵」
    ある会社社長の別荘地で殺された秘書。その近くに落ちていた謎の鍵。その鍵なーんだ、という火村が一人で解決した話を、缶詰になっているアリスに話して聞かせるというお話。
    このオチの意外性が一番度肝を抜かれたかもしれませんw そして笑ってしまったw

    「人食いの滝」
    これこそ何度も読んでるような気がしてるんですけど、全然思い出せないんですよね。。
    短編映画?の撮影に山奥の滝にやってきた撮影クルーと、そのクルーが泊まっている家と川を挟んで向かい側に住むおじいさん。そのおじいさんが崖から落ちているところを発見されて…という話。事故なのか、殺人なのか、自殺なのか。
    これも足跡トリックですねー。ちょっと物悲しい感じのある話だなあ。

    「蝶々がはばたく」
    最後にこの話というのがなかなか後に残るものがありました。
    バタフライエフェクトの話をするところからすでに伏線は張られていたんですねえ。軽妙な二人の会話がなかなか面白い始まり。
    旅行に行くことになった火村とアリスだったんだけれども、火村は電車に乗り遅れ、アリスはカバンをぶつけてしまったことでたまたま縁を持った、通路向こうの席のおじさんと話をすることに。そのおじさんが先ほどホームで、昔蒸発してしまった仲間二人を数十年来ぶりに見かけた、という話から、その蒸発した時の状況をいろいろ聞いて、足跡も残さずにその人たちが消えた理由は…という日常ミステリー的なお話。
    オチを言ってしまうと、地球の裏側で起きた地震の影響で、いつもより深い位置までやってきた波が、砂浜についたはずの二人の足跡を消してしまった、という偶然。
    このお話は阪神淡路大震災の一ヶ月後に発表されたらしいんですが、ご本人も発表しようかどうしようかまよった、とあとがきにありました。
    当時のことはあまりよく知らないのですが、それでも、この話の締め方には、とてもぐっとくるものがありました。

  • 火村助教授シリーズ、国名シリーズ。
    短編集である本巻でも、密室物読めます。
    冒頭が表題で始まり、最後は「蝶々がはばたく」という作品。
    最後の作品まで読んだ時、この本の重みを感じると思います。
    上手く言えませんが、継続は力なり。それは、己れだけでなく周りにも力を与えてくれるのです。

  • 「国名」シリーズの短編集です。

    ◆ブラジル蝶の謎
    表題作です。
    当時、似たようなパターンのミステリを読んでいたので、カラクリは私でも分かりました。
    被害者がスマホを見たら、余計に電話だって分からないでしょうね。
    犯人の逆ギレセリフに、カチンときました。

    ◆妄想日記
    死体が燃やされた理由は、施された魔除けをごまかす為でした。
    結局、美彦が書いた暗号は謎のままです。
    解読にチャレンジしたものの、挫折しました。
    解読出来た方はいらっしゃるのでしょうか。

    ◆彼女か彼か
    被害者はオカマで、火村先生は犯人の嘘を見破ります。
    被害者は工事をしていなかったので、朝になればヒゲが生えるだろうとのこと。
    ヨウちゃんが体毛が濃い方でなくてもヒゲがすぐ生えるものかは、女の私には分かりません。
    蘭ちゃんのキャラは強烈でした。

    ◆鍵
    プールサイドに落ちていた鍵の話です。
    事件の関係者は宝石箱の鍵だと主張しますが、実際は違っていました。
    正体は、若妻の貞操帯の鍵でした。

    被害者は鍵を使って若妻と関係を結んでいたので、旦那に殺されたようです。
    有栖川作品にしては、珍しく艶っぽいお話でした。

    ◆人喰いの滝
    「そんなに沢山の長靴を使うのかよ!!」とツッコミました(笑)
    この話に関しては、トリックよりも初版から削除されたセリフの方が話題になったようです。
    確か、「新婚じゃないんだから」でしたか?
    削除した理由は、「ダリの繭」に似たセリフがあったからだそうです。

    ◆蝶々がはばたく
    蟹を食べに行く二人の仲良し振りといったらもう☆
    地震を扱ったトリックです。
    殺人事件ではなくて、一組の男女が逃避行に成功した話です。

    大震災に遭った後に読むと、感慨深いです。
    東北の沿岸を大津波が襲った頃、裏側にある地域の海はうんと潮が引いたのでしょうか。
    有栖川さんがこの作品を書いた理由が、今になって分かった気もします。

  • 美しい異国の蝶が天井を埋めた部屋で殺害されていた男。なんのために蝶の標本が天井に移されたのか……(『ブラジル蝶の謎』)庭で焼死した男が遺した謎の日記。(『妄想日記』)女装して殺された男、その容疑者たちにはみなアリバイがあって……(『彼女か彼か』)ワンマン社長の秘書が別荘で死んだ。そして側のプールからはどこかの鍵が見つかったが、それはいったいなんの鍵なのか。(『鍵』)映画の撮影中に滝壺に落ちて老人が死んだ。雪深い山に足跡は一方通行にしかなく、自殺かと思われたが……(『人喰いの滝』)新幹線の中で隣席になった紳士から不思議な話を聞いた有栖川。彼はかつて失踪したまま35年会えなかった人たちをホームで見かけたという。どうやって彼らは失踪したのか?(『蝶々がはばたく』)

    国名シリーズ第三弾。ささやかな謎、あるいは小道具が事件の真相を鮮明に描き出すタイプの短編集。『鍵』が好きかな。

  • 食わず嫌いかもしれないが、これまでトライしていない作家さんは数多くある。
    有栖川さんもその一人。

    「名探偵、みなを集めて『さて』といい」的な、探偵然としたモノが食傷気味で、
    警察モノ、どちらかというと泥臭い刑事モノばかりを選んで読んできた。

    TVのサスペンスドラマでも見られるように、新聞記者やジャーナリストはまだ許せるが、
    温泉女将とか、バスガイドとか、事件捜査に決して首を突っ込めない主人公が
    毎度、事件に遭遇するというシチュエーションが、どうも気に食わない。

    で、話を戻して、今更なんだと思われるだろうが、
    有栖川さんの火村シリーズ、面白いです。

    年を取って好みが変わったのか。
    食も年を取ると変わるから…ね。

  • 火村・アリス 国名シリーズ第3弾
    ブラジル蝶の謎
    妄想日記
    彼女か彼か

    人喰いの滝
    蝶々がはばたく
    以上6本を収録

    アリスの一人称で描かれるミステリー。
    アリスのまともな人具合に癒されます。
    「妄想日記」はそもそもの動機が腑に落ちず。
    「蝶々がはばたく」はただただズリィ!と思った。
    携帯電話などの小物類は時代を感じさせますね。
    コンビに慣れてきたのか冷静に読めたけど、自分での謎解きはほったらかしにして読んでしまったなぁ。
    残念なコトをしたかも。
    46番目の密室の時もそう思った記憶あり。

  • 国名シリーズ第3段。
    短編集。
    「ブラジル蝶の謎」
    本のタイトルにもなっている短編。
    殺人現場の部屋いっぱいにディスプレイされた蝶の謎。その理由は…?あ、なるほど。確かに理由は納得。
    容疑者の中から論理的に犯人を導き出す火村助教授の推理は読み応えがあります。
    「妄想日記」
    少し趣向が変わった話。
    火だるまになった死体の謎。自殺か事故か殺人か。謎だらけの状況から、よく答えを導き出せるな…さすが火村助教授。
    「彼女か彼か」
    容疑者や関係者との会話調で物語が進む。
    彼女か彼か…というタイトルは、殺された被害者が女装している男性だったことからくるものか。
    「鍵」
    動機はよくある殺人。犯人も物語の途中で明かされる。問題は、殺人現場に落ちていた鍵。いったい何の鍵なのか…?がテーマ。
    「人喰いの滝」
    事故か自殺に見せかけた殺人。犯人は果たして誰なのか…?最後まで、犯人が誰か、まったく想像もつかなかった!雪の中のトリックも斬新。
    「蝶々がはばたく」
    足跡を残さず、忽然と消えた男女の話。35年前の事件の謎を火村助教授が解く。なるほど。考えもつかなかった。

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ブラジル蝶の謎 (講談社文庫)の作品紹介

美しい異国の蝶が天井を埋めた部屋で殺害されていた男。何のために蝶の標本が天井に移されたのか。鮮烈なイメージの表題作ほか、小指ほどの小さな鍵の本当の用途が秘書殺しの謎を解く『鍵』など、おなじみ有栖川・火村コンビの名推理が冴えわたる傑作ミステリー全六篇。読者待望の「国名シリーズ」第三弾。

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