地下鉄に乗って (講談社文庫)

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著者 : 浅田次郎
  • 講談社 (1999年12月1日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (311ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062645973

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地下鉄に乗って (講談社文庫)の感想・レビュー・書評

  • 浅田次郎あんまり好きじゃなかったけど、有名作品の割にこれは面白かった。隆盛ワゴン、とかの原型?何だかよくわからないタイムスリップで、大嫌いだった父親が実は・・・的な内容。ハッピーエンドでもないし、不倫相手?的な子が幻扱いで消えていくし色々理不尽なところがあって好きな終わり方だった。

  • 銀座線に乗るたびに、過去へ過去へとタイムスリップしていく主人公、そこで写し出される事実は、兄の死の原因、父親の人生、愛人の出生など人それぞれの秘密をあらわにさせていくのだが、なぜ主人公のために愛人を死においこみ歴史を変えさせまでしたのかが不可解な作品

  • 切実さのある小説だった。父の事情、母の事情、兄の事情、そして愛人の事情。誰が正しいとか正しくないとかではなく、みなが懸命に生きているということが描かれていた。

  • 巻末の解説に関して、
    本作を父と子の物語として捉えた吉野仁氏の解説は非常に良い文章なのだが、みち子に対する言及が殆ど無かったのが気になった。個人的に、「本作を読み終えた読者は、どこかすがすがしい思いを抱いたのではないだろうか」という解説中における氏の一文にはあまり同意出来ない。具体的には、本編における下記一文が今でも心の中でもやもやと残ったままだからだ。

    --みち子が彼女自身の存在と引きかえたものは、いったい何だったのだろうと、

  • 売れすぎの感があって長らく敬遠してきた浅田次郎。数年前に『プリズンホテル』と『きんぴか。』をなかば無理やり貸してくれた人がいて(笑)、お断りするわけにもいかずに読み始めたらこれがめちゃめちゃ面白い。笑って泣いて勇気づけられ、以来、浅田次郎の虜です。敬遠していた時期も、浅田次郎原作の映画化作品はすべて観ていたので、これもほぼ10年前に観たもの。ようやく原作を読んでみたら、映画で泣いた記憶のあるシーンは、原作でもやはり泣きました。

    ひょんなことからタイムスリップした主人公が、傲慢で冷酷な印象しかない父親の若かりし頃に会います。戦時をくぐり抜けた父親のちがう側面を知り、また、現在の自分が愛する女性の出自を知る主人公。「お母さんの幸せと、私が愛した人の幸せを秤にかけてもいいですか」、「親っていうものはね、自分の幸せを子どもに望んだりしないものだよ」、このふたつの台詞には原作でも心が震えました。

    これを読む前に『かわいい自分には旅をさせよ』を読んだばかり。本作が年収百万円の時期に書かれたものであることを思い出し、きっとこの人はその頃のこと忘れることなく、今も小説を書き続けていらっしゃるのだろうと思いました。

    映画の感想はこちら→http://blog.goo.ne.jp/minoes3128/e/f9cb848fde2919d053f8b1eaafc45888

  • 読みやすく最後までさらっと読めました。けれどいまいち話に入り込めず、期待していた分、残念です。読込みが足りないのか、それとも人生経験が足りないのか?


    何度も過去へ行き、父の人生を辿り、知らない一面を見ることができた。でも、兄の自殺は変わらず、父の会社に勤めるでもなく、父の見舞いに行くこともない。ただみちこが消えただけ。何も変わらなかった。
    不思議です。なぜ過去へいったの?父を成功させるため?みちこを消すため?どうして分かっていた兄の死を止められなかったの?どうしてみちこが消えるという改変はできたの?愛人、デザイナーという人間一人の存在が消えて、どうして真次の人生も会社の在り様も変わらないの?
    全然納得できなかったです。
    兄もみちこも、自分の存在を消してしまいたい思いに駆られたのだろうとは思うのですが、そこまでさせたくなる程の魅力を、父にも真次にも感じない。佐吉が魅力的な人だとは分かったけど、それを兄が感じていたとは思えないし。
    過去へ行き父の人生を辿っていくのは楽しかったのですが、読了の後味は悪い上「結局なんだったの?」という疑問だけが残る、消化できないものでした。

  • 数年前に母が亡くなりました。家族として長い時間を一緒に過ごしてきたけど、本当の母の姿を自分は知っていたのだろうか?

    父に反発し生きてきた主人公が父の人生を走馬灯のように眺め、初めて父の心の中を理解する。

    私にもそんなチャンスがあれば。
    もう少し母に優しい言葉をかけてあげられたのではないだろうか。

    母と大喧嘩をした時に「化粧品も買わずに我慢して頑張ってきた私の気持ちがわからんか!」
    と言われた時の記憶が蘇りました。
    そして母は泣いていました。
    その時の私はその言葉を理解するにはあまりにも若すぎた。なんと言い返したか記憶にないけど、きっとより一層母を傷つける言葉だったと思う。

    もう少し早くこの小説に出会えていれば、母が私の知らない人生の苦悩を乗り越えて生きてきた一人の人間であると理解する事ができたんじゃないだろうか。

    若いうちに読んでほしい作品です。

  • うーん、途中で話のオチがわかってしまい、
    長かった…

  • 浅田さんの他の作品が素晴らしすぎるから、それらと比べるとちょっとわかりにくかった。タイムスリップした時代とかイメージしにくいからかな?

  • 面白いのですが、何かスッキリしない話でした。

  • 地下鉄に初めて乗ったのは小学校2年の時!椅子には座らなかったのですが、とても静かな乗り物だった様な気がします。

    東京都内の地下鉄が統合されて、いつの間にか東京メトロと呼ばれる様になった時『メトロ』という響が何故か柔らかくて、ノスタルジーな気分を運んできてくれる言葉だと思った様な気がします。



    地下鉄の駅の階段を上がると何故か其処は昭和39年だった。
    傲慢な父とのいがみあい、自殺した兄・・・

    一つ一つの誤解を解きながら運命という言葉の意味を知る事になる物語。



    因みに、浅田次郎さんの作品を読むのは20年ぶりで二作品名。一作品名の『日輪の遺産』が気に入らなかった訳では無く偶々手に取らなかっただけでした。

  • なんか期待はずれだった。。。

  • タイムスリップというファンタジーを使いながら、ありきたりの終わり方ではなく、ずんと苦味が残るラストシーン。
    その苦味は、悲劇的な感傷とも、また、違っているようです。
    賛否はあっても、この苦味が、人の心の複雑さやそれを抱えて生きていく姿をを映し出しているようにも思えます。

    父と息子の相克と和解の物語、きれいごとではない男女関係の物語、そのどちらとして読んだとしても、苦いです。

  • 切なくて、泣ける。とても大好きな小説。生まれる前の情景が鮮明に浮かんできて、とても面白かった。切なさが胸に刻まれ、一生忘れない小説となった。

  • 【状態】
    展示中

    【内容紹介】
    永田町の地下鉄駅の階段を上がると、そこは30年前の風景。ワンマンな父に反発し自殺した兄が現れた。さらに満州に出征する父を目撃し、また戦後闇市で精力的に商いに励む父に出会う。だが封印された“過去”に行ったため……。思わず涙がこぼれ落ちる感動の浅田ワールド。吉川英治文学新人賞に輝く名作。

    【キーワード】
    文庫・ファンタジー・親子・感動・映画化

    【映像化情報】
    2006年10月21日映画化
    出演:堤真一・岡本綾 他


    +++1

  • 最初から最後まであまり話に入っていけなかったのはなぜだろう。
    佐吉のキャラが子どもや兵隊時代のころからアムールへと変わり、グループ会社の社長になって、また変わり。
    真次と佐吉の反駁も理由がよくわからず。
    どこかすっきりしない終わり方。

  • 読み始め…06.8.13
    読み終わり…06.8.25

    浅田次郎さんの本には昨年の秋に「椿山課長の七日間」で初めて出会って以来二作目になります。映画化され公開中だったためか書店の店頭で目にとまり読んでみることにしました。

    浅田次郎さん独特の作風、情緒的タイムスリップ。これが人の心を和ませ泣かせそして笑わてくれるのでしょう。タイムスリップという現実ではありえない世界で知る過去の事実。

    人には誰にも過去があります。その過去を知ってしまうと今まで見ていたその人への見方も少し違って見えてくるのでしょうか。そうか・・あの人はこんな人だったのか・・と・・。

    ふと、自分の身近にいるあの人の過去はどんなだったのだろう?と見てみたくなったりもして。(笑)

  •  タイムスリップというと、SFチックな物語を想像してしまいがちだが、浅田次郎さんという類まれな作家の手にかかると、渋い邦画のような味わいを醸し出すから不思議だ… 

     冒頭の掴みから、常に予想すらさせない展開で、タイムスリップのメカニズムに疑問を感じる余地が与えられなかった。このような設定でしが描けない世界観があり、私が大好きな池井戸潤さんの『BT’63』は、この作品のオマージュとして書かれたのでは?と思う程であった。

     物語をじっくり味わいたいという気持ちと、早く結末を知りたいという衝動を、常に闘わせながら読まなければならなかった。優れた作品は、読んで楽しいだけではなく、読者に人生を問いかけてきたり、示唆を与えてくれたりするところがある。この『地下鉄に乗って』は、まるで「あなたにとって人生とは、家族とは何ですか」と訊いてきているようだった。

     主人公である真次の人生は波乱に満ちており、多くの読者の人生とは隔たりがあると思うが、読了後は、自分の過ぎ去った人生と父、母、妻との関係とをメトロに乗って確かめに行きたくなることだろう。

     続いて『鉄道員』を読み始めたが、これもいいなぁ~

  • どことなく哀愁感あり。
    様々な時代の銀座の街並みが、胸踊った。
    ハートウォーミングではないけれど、まあまあ良かったかな。

  • 事情が分かっても「和解」をしそうにない結末は悪くはない。でも、ヒロインを最後に消す必要があったのか?

  • みち子の孤独は、どれほどのものだったのかかんがえるとやりきれなくなる。自分で存在を消しても、未来はみち子が消えただけで何も変わらない。真次に悲しみがのこるだけ。佐吉が亡くなり、会社が傾けば、佐吉にそっくりな真次は、みち子に会わないようになるのだろう。佐吉がお時にしたように。真次が、佐吉の子供と知った時、みち子は先の人生に何を見たのだろうか。

    佐吉が亡くなった後の続編が出ないかな。。。

  • ミュージカルを見て、興味をもって視聴。
    アムールかっこいい。
    でも、ラストはあれしかなかったかのか・・・
    という感じ。
    でも、先が気になるいい小説だと思う。

  • さすがは浅田次郎読ませるねぇ。
    さいごの終わり方は少々気の毒だが、地下鉄を軸にした世界観は楽しめた。映画をみたい。
    そういえばタイムスリップものはありきたりだが、作品として読んだことがないなぁと思った。
    そもそもSFをなぜかあまり読まないんだよな。
    すこしふしぎ。

  • 東京の地下鉄は戦前、戦後の日本の歴史とともに歩んできたんだなぁ。作者は東京の地下鉄にノスタルジックでミステリアスなイメージを見出し、それを作品全体のモチーフとしている。
    地方に住む僕にはその感覚はなかったが、昔から東京に住む人々は地下鉄に対してそんなイメージを共有してるのかな。

    主人公の父親の生き様を通して、戦前から戦後の混沌とした東京の情景が浮かび上がる。その激動の時代を強かに生き抜く日本人の姿に、自分の父母や祖父母が生きてきた道のりを重ね想いを馳せてしまった。

    全体として作者お得意の良質なファンタジーに仕上がってるが、腑に落ちない点も多かった。
    なぜみち子は自殺、というより自分の存在自体を消す必要があったのか?自分が生まれる事で真次を不幸にしてしまうって理屈がわからない。異母兄弟の不倫関係だから?でもお互い結婚できないこと納得ずくなら別にねぇ...
    それと、若き日の人懐っこくて面倒見の良い父親が、なぜ今では冷酷無比のキャラを装っているのか、その真意も明かされないままだった。

    浅田次郎作品の切なくノスタルジックな雰囲気は大好きだけど、なんだか消化不良な読後感が残った。

  • 父の過去を知っていく過程は面白かった。軽蔑していた父は、一人の人間としてみると、壮絶な時代を生き抜き、事業で成功を掴み取ったとても魅力的な人物だった。

    でもこの魅力的なアムールと、息子に嫌われる父の佐吉とがあまり一致しなかった。アムールだったら、困難な中でももう少し暖かい家庭が築けたんじゃないかな、、?その過程には何があったんだろう・・

    そして、真次もまた結局その父と同じ道を歩んでいて・・。最後はもう少し父や弟との関係が良くなってほしかったな。

    あと、母、兄への電話の時、このタイミングでそんな発言してはいけないでしょ・・それを悔いてるんだろうけど・・

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