星降り山荘の殺人 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 2418
感想 : 342
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  • Amazon.co.jp ・本 (494ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062646154

感想・レビュー・書評

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  • いつものごとく、騙された。

    しかしいつもと違う。
    いつもなら、騙されたとわかった時、
    胸がざわめき、心の底からしてやられた!
    悔しい!でも嬉しい!という気持ちになる。

    しかしこの小説はどうだろう。
    肝心のネタバレはさすがに書けないので抽象的になるが、
    犯人がわかった時に私の胸に訪れたのは
    爽快感ではなかった。

    犯人の話していた身の上を
    最後にバッサリと切り捨てたのにもガッカリした。
    主人公よりもキャラが立っていて、
    シリーズ物にも活かせそうだと思い、
    何となく愛着がわいていたせいなのだろうか。
    ホームズとワトソンとして、
    村の事件を解決してほしいと願っていたせいだろうか。
    最後の数ページまで来ても、
    さらなるどんでん返しを期待してしまっていた。

    彼は犯罪者にするには惜しい人物だった。
    その一言に尽きるのだろう。

    • 放浪金魚さん
      dadanotsumaさん
      はじめまして。突然のコメントに驚かせてしまったならばすみません。

      >何となく愛着がわいていたせいなの...
      dadanotsumaさん
      はじめまして。突然のコメントに驚かせてしまったならばすみません。

      >何となく愛着がわいていたせいなのだろうか。
      >彼は犯罪者にするには惜しい人物だった。
      読後に自分がものすごーくショックを受けた理由を明解に書いて下さっていたので目からウロコでした。これですよ、これ。
      じめっとした事件の中、ユニークなキャラでストーリーを引っ張っていた彼に愛着を感じていた分、思わぬ豹変と本作で見納めになってしまうというダブルパンチが心の引っ掛かりだったんだなーと気付かされました。ある意味、ようやくすっきり爽快です。

      本棚を拝見したところ推理小説を中心に広く読まれるご様子。
      また参考にさせていただけると嬉しいです。
      2016/07/15
    • うさぎのしっぽさん
      放浪金魚さん

      すみません。
      いつコメントくださったのかわかりませんが、
      今気づきました。ありがとうございます。

      この小説のことは今でもは...
      放浪金魚さん

      すみません。
      いつコメントくださったのかわかりませんが、
      今気づきました。ありがとうございます。

      この小説のことは今でもはっきり覚えていて、
      今でもかなり悔しい気持ちでいます(笑)

      本棚を覗かせていただき、
      辻村深月さん好きとしてはエッセイが見逃せませんでした。
      ここを見てくださるかはわかりませんが、
      コメントを貰えたのは後にも先にもここだけです。
      嬉しかったです。
      2023/02/27
  • 完全に引っ掛かった。
    その点は脱帽。
    が、面白かったかというと微妙だ。
    読みやすく引き込まれるように読んだのだが、読み終わった感想は微妙。
    うーん、微妙だ~

  • 前半180ページが、正に苦行でしんどかった。
    あのまま揚げ足とりの悪口が続いたら、本を閉じてしまっただろう。
    なかなか心を寄せられるような魅力的な登場人物に出会えなかった。

    事件を推理していく過程はおもしろく、テンポもよくなって楽しくなってきたが、もう一回ドンデン返しがあるのでは‥という期待は淡く散った。残念!
    真犯人は想像の斜め上をいかれ、やられた感はあったが、ラスト急ぎすぎなのか、動機がいまいちピンとこなかった。
    いきなり彫刻のような美しい人が、下卑た人間に豹変したのはなんなのか。
    それにはじめに語った話はなんだったのか‥私の中で未消化で終わった。
    ただ、常に失笑を買っていた嵯峨島の一瞬の活躍には拍手をおくりたい。

    2024/04/03 10:20

  • 楽しく読めました。
    少しまどろっこしいと感じた所もありましたかまた、終盤の展開は面白かったです。

  • この結末は読めなかった

  • 「名作ミステリー」「本格ミステリーの傑作」との評価もあったので期待して読みましたが、どんでん返しが他に類を見ないだけで「名作」「傑作」と評するかは読み手で意見が分かれる作品だと思います。

  • 雪に閉ざされた山荘を舞台に殺人事件が起こる典型的な本格推理小説。「スターウォッチャー」を自称する星園詩郎のマネージャー見習い杉下和夫が本書の主人公。
    本書では犯人当てに主眼が置かれてますが、見事に騙されました。そういう展開ですかと。このような作風、なかなか良いですね。
    著者によれば「コアなミステリファンから初心者まで誰が読んでも楽しめる作品に仕上がった」とのこと。

  • 見事にどんでんされました。章の最初のヒントええねぇ( ^ω^ )

  • 懐かしく読んだ。初めて読んだ時は驚いた。

  • この手法も初めてで、気持ち良すぎる騙され方。
    ミスリードの真相のほうを予想しちゃっていたので、そこからのどんでん返しにびっくり。
    いやあ、でもこの探偵(偽)好きだったなあ…。
    彼の推理する続編はないと思うと悲しい。

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著者プロフィール

一九六二年静岡県生まれ。日本大学藝術学部卒。九三年「競作 五十円玉二十枚の謎」に応募し、若竹賞を受賞、九四年『日曜の夜は出たくない』で本格的に作家デビュー。二〇〇一年『壺中の天国』で第一回本格ミステリ大賞を受賞。著書に『星降り山荘の殺人』『片桐大三郎とXYZの悲劇』『皇帝と拳銃と』『豆腐の角に頭ぶつけて死んでしまえ事件』『月下美人を待つ庭で猫丸先輩の妄言』などがある。

「2021年 『作家の人たち』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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