詩的私的ジャック (講談社文庫)

著者 : 森博嗣

• 講談社 (1999年11月12日発売)

感想・レビュー・書評

[犀川順平さんの感想 · 2023年8月18日]

理由はわからないけどS&Mシリーズで一番好きな作品。中でも「2人は数字の11より近づいた。」の一文に痺れました。

[RLiaさんの感想 · 2023年7月22日]

犯人のプロファイルや犯行の動機に拘らず、事件現場の様子や事実のみから事件を解決する事が理想の形かもしれない…とこの本を読んで思いました。
⚪︎×をした理由は？と考えるより、事実を見て、消去法で進める方が効率が良いかもしれない。
所詮、人間を100％理解するのは無理。

希望と夢。
かなり深く考えてしまった。

[紅花さんの感想 · 2023年7月9日]

拒否反応とまではいかないけれど喫煙の描写が多いなぁ
主人公の２人も他の登場人物も刑事さんも男も女もめちゃめちゃタバコ吸う
こんなにどこでもタバコが吸えるなんて、時代を感じる

相変わらずエピローグが爽やかで、最後の１行が本当に好き
また次を読みたくなる

[rpaさんの感想 · 2023年6月27日]

シリーズ4作目。コンクリートの知識があればもっと物語を楽しめたのかもしれない…ちょっとずつ読んでしまったためトリックも動機もよく分からないまま読み終えてしまった。以
本作品の舞台は女子大であり、作品内で犀川先生に女子大生からのジェンダーに関わる質問に答える記述が載っている。あとがきにはそこの描写含めて実際の女子大の助教授が書いていることに感動してしまった。現代においてのフェミニズムやジェンダーの話を元に森作品を論じており非常に面白い。ぜひ読んでみて欲しい！

[ソウさんの感想 · 2023年6月22日]

篠崎くんめっちゃ好きっす

[ALPALEXさんの感想 · 2023年6月13日]

ミステリーの推理と言うよりは
犀川と萌絵の会話、世界観、哲学、
そんなところが結構面白かった
ミステリー小説というより
なんだろう
哲学書的な見方も出来る
もちろんミステリー小説としても面白い

[masuさんの感想 · 2023年5月31日]

S&Mシリーズ第四弾。
大学施設内で連続密室殺人事件が起こった。被害者はロック歌手である結城稔の歌詞のとおりに殺されて、体にメッセージが刻まれていた。
今回は、犯人が誰なのかよりも「何故、密室が作られたのか」という命題こそが最大の謎でした。
フーダニットというよりはホワイダニットに焦点を当てた作品でしたが、解決編ではそういう意図なのかと唸るしかできませんでした。
シリーズを通して、ミステリー自体も面白いですが犀川と萌絵の距離感が縮まっていく様子も目が離せません。

[woodさんの感想 · 2023年2月14日]

まあ、面白かった。
ただ、今回は前半の犀川先生不在の部分は退屈してしまって、長かった。
色々試してみたんだろうな。
後半に入ってからは、安定の面白さだったかな。

[ルシアさんの感想 · 2022年10月19日]

途中犀川先生は中国に出張しちゃうので、え、今回は犀川先生なしで解決に…と思ったら後半帰国してからしれっと解決しちゃうんだもの。

[Yamatoさんの感想 · 2022年5月8日]

ラストの伏線回収が見事！アレも伏線、コレも伏線、ソレも伏線なのか、そうだったのかーって。
犯人はこいつしかいないなあって消去法からなるもののいつもながらトリックは全く予想できず。
このシリーズ、この作家さんの特徴なのか、四角四面、数学的な感じ、無駄がなくてとても心地よい。
犀川先生の心理にはとても寄り添えないし知り合いにいたら全く話が合わない人種だろうけど。
私としてはミステリーに殺人者の心理とか性格とか共感は全く必要ない。
トリックを施す者とそれを崩す探偵役の総合芸術が読みたいのだ。
これは徹底的にロジカルなのに詩的、よい作品だったな。

著者プロフィール

工学博士。１９９６年『すべてがＦになる』で第１回メフィスト賞を受賞しデビュー。怜悧で知的な作風で人気を博する。「Ｓ＆Ｍシリーズ」「Ｖシリーズ」（ともに講談社文庫）などのミステリィのほか「Ｗシリーズ」（講談社タイガ）や『スカイ・クロラ』（中公文庫）などのＳＦ作品、エッセィ、新書も多数刊行。

「2023年 『馬鹿と嘘の弓　Fool　Lie　Bow』 で使われていた紹介文から引用しています。」