封印再度 (講談社文庫)

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著者 : 森博嗣
  • 講談社 (2000年3月15日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (576ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062647991

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封印再度 (講談社文庫)の感想・レビュー・書評

  • ミステリー、よりも萌絵と犀川の関係の方が気になる展開。徐々に関係が深まっていくが今作で進展したな。エイプリルフールはやりすぎ、と思いつつ自分だったら悪夢から目覚めたような安堵感で一杯になるだろうな。たちまち機嫌を直しますカードって、、、欲しい

  • 少しずつ人間味を増す犀川先生と、自由奔放に見えて実はナイーブであることが判明する萌絵が、まるで実在の人物のように生き生きと動き出し、シリーズ物であることの魅力を余すことなく堪能することができます。

    『すべてがFになる』『冷たい密室と博士たち』『笑わない数学者』『詩的私的ジャック』では、比較的早い段階で謎が発生したような記憶がありますが、この『封印再度(Who Inside)では、背景の説明に時間をかけて、謎が出てきそうで中々出てこないですねぇ~ また、大胆な萌絵と煮え切らない犀川との会話も洒落ています。このシリーズが愛され続けている理由が分かりますね。

     2ヵ月ぶりに読んだS&Mシリーズの5作目は、「すべてのトリックに隙が無い」とは言えないですけれども、バランスの取れた物語でした。森博嗣さんの文章は短期間で読みやすく進化しており、少しずつ人間味を増す犀川と、自由奔放に見えて実はナイーブであることが判明する萌絵が、まるで実在の人物のように生き生きと動き出し、シリーズ物であることの魅力を余すことなく堪能することができます。多くの読者が自分が犀川研に属している学生のような臨場感も味わい感情移入することでしょう。森博嗣さんが犀川の台詞を借りて語る哲学的な言葉も興味深いです。

    若い作家さんが精一杯背伸びして書いたような作品も悪くないけど、作家が感じているプレッシャーまで伝わってくる感じが重苦しい時ってありますよね。それに比べると森博嗣さんの作品は、イチローみたいな選手が、バッティングピッチャーのボールを打っているような余裕を感じて心地よいですぅ

    森博嗣さんの作品は、良くも悪くも純粋にフィクションとして楽しめる感じがありますね。

  • シリーズ折り返しの5作目です!

    毎度、タイトルに何か意味が込められてるのかしら?と考えてみるのですが、今回は読み終わった後に気付きました。
    封印(密室)が繰り返すという意味の「封印再度」と、密室だったとき、部屋にいたのは一体だれか?という意味の「Who inside?」がかかっているのですね!
    なんとも秀逸なタイトルです。

    お話が途中で停滞気味になるのが読んでいてもしんどかったです‥。風采の事件からマリモの自殺騒動までがちょっと間が空いて勢いがだれてしまったかなあと。
    凶器のトリックももう少しロマンがほしかった(笑)

    それら以上にビックリ!というかギョッとしたのはやはり萌絵のついた嘘でしょう。
    犀川先生も驚いたと思いますが、読んでいるこちらも衝撃でした。
    まだシリーズは続くのに余命短いってどういうこと?!とか最後は萌絵の死で終わるのかしら?!とかいろいろ考えてしまいました。
    ショックで悲痛な気持ちで読んでいたのに嘘だったなんて…萌絵はちょっとやりすぎです!(たちまち機嫌を直しますカード10枚ぽっちではききません)

    犀川先生が萌絵にあてられて?どんどん普通の人間みたいになっていってますね。
    閃きモードもあまり出てこなくなってしまったのがちょっと寂しいです。
    でもその分(?)意味なしジョークが絶好調で何度もくすっとなりました。

    実は最初から好きだったのですが、いよいよ国枝先生のファンになってしまいました。

  • 犀川先生と萌絵の
    S&Mシリーズの第5作目。

    香山家に代々伝わる家宝と
    持ち主の不可解な死という設定に惹かれたのですが

    風采と林水の死の動機が凡人の私には理解出来ず、、。
    消化不良といった感じです。

    謎解きの過程も中弛み感を感じました。

    また推理小説というよりは
    犀川先生と萌絵の恋愛要素の方が多い気がしました。

    シリーズものとは知らずに借りてきてしまったので
    一作目から読んでいたら、、、
    二人のやり取りも微笑ましく感じられたり
    推理小説とは違った角度から作品を楽しめたのかもしれません。

  • 作品名からして洒落が効いてて、しっかり内容に沿っているのが素敵。
    犀川の新たな一面が見れた半面、萌絵の暴挙に大分我慢出来なくなって来ている。こんなことを言ったら身も蓋も無いが、もう少し大人しくしていてもらえないものか。

  • 岐阜県恵那市の旧家、香山家には代々伝わる家宝があった。
    その名は、「天地の瓢」と「無我の匣」。「無我の匣」には鍵がかけられており、「天地の瓢」には鍵が入っている。
    ただし、鍵は「瓢」の口よりも大きく、取り出すことが出来ないのだ。五十年前の香山家の当主は、鍵を「瓢」の中に入れ、息子に残して、自殺したという。
    果たして、「匣」を開けることが出来るのか?興味を持って香山家を訪れた西之園萌絵だが、そこにはさらに不思議な事件が待ち受けていた。

    本作でとにかく優れているのは
    「壷と匣の謎」である。これは単独で取り上げても、パズルとしての大傑作。
    発想自体が素晴らしい、ずば抜けていました。壷の中の取れない鍵。ならば溶かして出せば良いという発想。
    壷に入れた熱湯を匣に入れる。→熱湯【壷の中の鍵が溶けている状態】がある程度冷めると、匣の中にナイフが現れている。
    匣の中にナイフの鋳型があり、、今度は壷の中の鍵を作っていた金属が形を変えて現れる。
    この謎を解いた50年前の当主も、現在の当主も、これにより凶器(ナイフ)をなくして、自殺することができた。(動機は自分を殺し、美を完成させるため?)
    現在の当主の自殺を、妻がお手伝い。
    しかし、それ以外はちょっと・・・・
    特に、林水の遺体を見て「お爺ちゃんはいないよ。」と、孫が言う下りも納得できない。
    (普通は、お爺ちゃんが倒れてる!→救急車呼ぼうになるでしょ?いくら子供でも。
    この子供の証言をうのみにして、「この時間に被害者はいなかった」と警察が推定してしまうのも・・・なんといっていいやら。
    そして、香山マリモが実は一度家に帰っていた。そしてショックでそれを忘れていたというのも・・・・ねぇ・・・・。
    自殺したおじいちゃんを慌てて車に乗せ、病院に行く途中で崖から転落。
    孫は投げ出され、祖父は自力で這い出し、外へって、おいおい。
    刺されているのに、そんな行動できないでしょ。
    また、ヒロインもえの、先生に対する「自分は不治の病なの・・・」という嘘。
    これほど読者をイライラさせるヒロインも、まぁ珍しい。
    やっぱりこの人、嫌いだわ笑 
    むしろ、本当に不治の病だったら盛り上がってよかったのではとまで思ってしまう。
    やっぱりこの作者とは感覚が合わないと思ったなー。
    これ以上読み進めるのは、私の時間がもったいないかも。

  • S&Mシリーズ5作目。「封印再度 WHO INSIDE」タイトルが大きなヒントとなっている大胆さ。でも考えてみれば「すべてがFになる」の時もヒントをタイトルで出している訳で(「すべてがFになる」の方はヒントって分かっても気付けることはないと思うが…)。
    萌絵の存在が犀川にとってどういう存在であるのかが分かる。

    毎回密室というジャンルでありながら違った思考をしないといけない。密室っていうジャンルがこんなに幅の広いものだったとは!!と思います。(読んでて飽きないですね!)
    残り5作ではどういった密室が出るのか楽しみです。

  • シリーズ⑤作目にゃ

    S&Mの関係は気にはなりつつあったけど
    今回ずいぶん進展したにゃ
    しかし
    ミステリとしては
    今作はピンとこなかったにゃ

    既に⑥作目を購入してるので読むにゃ
    しかしそろそろ
    他の作家ものに行きそうにゃ

    果たして
    10作目まで行けるのかにゃ

  • 一作目の次に面白いと思った。
    ただのトリックよりも、色々な人たちの人間模様が色濃くでておりミステリーというよりヒューマンドラマ的な感じ。

  • タイトルが秀逸。

  • さすがの題名。しかし、トリック?は微妙。というかトリックでさえない?雰囲気はよかったんだけど…
    萌絵のキャラがあざとすぎて好きになれず、あまり入り込むことができなかった。エイプリルフールの件は、自分だったら絶対に許せないと思う。

  • 【あらすじ】岐阜県恵那市の旧家、香山家には代々伝わる家宝があった。その名は、「天地の瓢」と「無我の匣」。「無我の匣」には鍵がかけられており、「天地の瓢」には鍵が入っている。ただし、鍵は「瓢」の口よりも大きく、取り出すことが出来ないのだ。50年前、日本画家・香山風采は息子・林水に家宝「天地の瓢」と「無我の匣」を残して密室の中で謎の死をとげた。不思議な言い伝えのある家宝と風采の死の秘密は、現在にいたるまで誰にも解かれていない。そして今度は、林水が死体となって発見された。二つの死と家宝の謎に犀川、そして萌絵が迫ることに。
    【感想】
    芸術品が絡む深い話だと思ったら、犀川先生が意外にも簡単にトリックを見破ってしまったので、なんだかとてもあっけなかった。でも、そのものひとつひとつに込められた思いというのは、とても強く、人の魂が感じられると思った。芸術品とミステリーという組み合わせは、正直わたしはあまり好きではない。トリックの質が全く違うからだ。それは決して融合しない。だから、ミステリーはあくまでミステリー一筋が良いなあと思った。

  • S&Mシリーズ⑤

    4~5年振りの再読。

    ・『再度封印』ではなく『封印再度』というタイトルに秀逸さを感じる。
    ・人間が死ぬ事と、ロボットが動かない事は絶対的に、ニュアンスは違う。
    ・やはり、少年の証言には根本的に無理があり、腑に落ちない。
    ・旧家に伝わる壺の謎や、化学的なトリックを警察には教えない所が何とも…。
    ・エイプリルフールに絡めた、犀川助教授の内情や恋愛描写も興味深い。

  • ・ちょっと時間かかったなー。エンジンがかかってくるまでが長かったかな
    ・事件発生から最後までも長かったんやな
    ・香山マリモと萌絵との知り合い方とか、萌絵が香山家に度々訪ねていくとことか、何とも言い難い違和感みたいのを感じなくもなかった
    ・エイプリルフールの嘘に関しては、2人の関係の進展の他に、基本的に事件に興味無しの犀川先生をどうやって引きずり込むかっていうところの一つの手段(というかパターン)やったようにも思われた

  • 今度は岐阜。
    旧家に伝わる壺と匣。開けられない匣に壺の中に入っていて取り出せない鍵。そしてそれにまつわる先代の自殺。
    萌絵が関わったからには出る死人は、いつ殺されたのか、どうやって殺されたのか、他殺か自殺か。
    そんな謎ばかりぶち当たるのは確かにご都合主義ですが、それがこういう物語の醍醐味であるとすれば、犀川先生の推理もお決まりの解決具合。
    でも今回の壺と匣の仕掛けは面白かったです。
    そして、犀川先生、それでいいの?と思ったら、そういうわけでしたか…。萌絵ちゃん、やりすぎ。

  • S&Mシリーズの5作目。

    【あらすじ】
     岐阜の旧家に伝わる「天地の瓢」と「無我の匣」。瓢の中に匣を開ける鍵が入っているが、首が細く取り出せない。さらにこの工芸品は、先代の当主が密室の蔵で刺殺された時に傍らにあったという。
     取り出せない鍵と密室の謎に興味を持った萌絵は、現地で情報を集め、それを基に犀川とトリック談議に花を咲かせる。そんなある冬の夜、旧家で刺殺事件が発生する。

    【感想】
     3,4作目と比べて格段に面白かった。子供を使った点と、当主が蔵の外に出た理由については少々違和感を感じるが、瓢と匣の存在がミステリーに厚みが出て良かった。

  • まさか自殺とは。難しい。犀川先生の萌絵への気持ちが明らかになった回。

  • ダブルミーニングのタイトル。

    前にXシリーズのレビューにも書いたけど、私は森博嗣のタイトルのセンスがすごい好き!

    S&Mシリーズ、折り返しを目の前にして、大胆に二人の関係が進んで嬉しい!

    今まで以上に犀川先生の内面描写があって、これまた読んでいて嬉しかった。
    描写があったこと自体も、その内容も。

  • 子供の証言のくだりは腑に落ちない

  • 3.5
    家宝である天地のこひょうと無我の匣をめぐる日本画家に関わる殺人事件の話。推理小説的には、動機とかも含めて変わってる人な感じでイマイチ。萌絵のエイプリルフールの話は面白く、犀川の新たな一面が出てきて面白い。金田一やコナン的な楽しみ方になりつつあるが、時間が流れているところは続きが読みたくなる。

  • 密室のミステリーより、萌絵の事の方が気になる人が多いのでは?
    マジックは分かりやすいような、分かりにくいような。
    ドラマでもあった話だからドラマを見ていたらイメージがわきやすいかな

  • これまで読んできたS&Mシリーズ中、一番トキメキ度が高かったです、というかそれを通り越してハラハラして、犀川先生と一緒に脱力したのでした。萌絵はアンドロメダまで原付で滝を見に行った方がいいね……人騒がせなお嬢様です。犀川先生の人間らしい感情が垣間見れたのは良かったけど。2人のことで驚きすぎて、殺人事件の方が印象が薄くなってしまいました。壺に入った取り出せない鍵と、その鍵を使って開ける箱の謎は面白かった。トリックに関しては、理論上可能かも知れないけど、ガリレオシリーズの『聖女の救済』のトリック並みに「無理だろ、それ」感が私の中で漂いました。英語のタイトル「WHO INSIDE」が秀逸。

  • 読了。
    ミステリーなのか、恋愛ものなのかわからなくなってきたシリーズ5作目。
    シリーズ10冊もあるので途中で他の読もうと思ってるのに先が気になって読んでしまってる。
    禅をテーマにしているとのことで苦手な分野。
    でも犀川、萌絵、国枝桃子などの登場人物がどんどん自由になってくるので
    読んでいて楽しい。
    途中ちょっとミステリーじゃないところでハラハラさせられましたよ。

  • S&Mシリーズの5連作ラスト。冷たい→F→笑わない→詩的私的→本作と時系列順に読んだが、ヒロインである萌絵の性格が如何せん癖が強く鼻に付く人もいるかもしれないが、私は別の雰囲気が出ていて新鮮味を感じた。さて、今回のトリックを解くには言葉遊びだろうか? 冒頭に提示される、壺と鍵の謎を解ける人は数少ないだろう。

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封印再度 (講談社文庫)の作品紹介

50年前、日本画家・香山風采は息子・林水に家宝「天地の瓢」と「無我の匣」を残して密室の中で謎の死をとげた。不思議な言い伝えのある家宝と風采の死の秘密は、現在にいたるまで誰にも解かれていない。そして今度は、林水が死体となって発見された。二つの死と家宝の謎に人気の犀川・西之園コンビが迫る。

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