- Amazon.co.jp ・本 (872ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062648455
感想・レビュー・書評
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再読。長かった…。面白くないわけじゃありません。むしろ本格ファンならワクワクする密室や首無し遺体や双子という材料に、たっぷりの伏線、古い洋館や甲冑、一族の秘密や過去にも引っ張られ先が気になりどんどん読み進められるのです。読後すごくよくできているのもわかるのですが、読中は読んでも読んでもラストまで到達しないという感じでした。初読同様高木彬光作品をもっとちゃんと読んでおくべきだったと軽く後悔もしました。密室談義は読んでいない本のネタバレが恐ろしくて飛ばし読み。このあたりが集中できず長く感じてしまった敗因かも。
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「私も女だから解るのですが、母親とは、子供のために鬼畜となれる唯一の存在なのです。そのためには、女性は血も涙もない怪物になれるのです」
2019/9/2読了
……いやはや、女性の怨念は怖ろしい。 -
悪霊の館
幕前
第1幕 老婆の死
第1章 志摩沼家の人々
第2章 呪われた遺言
第3章 地獄という名の影
第2幕 悪霊の館
第4章 探偵に届く花束
第5章 悪霊館へ赴く
第6章 甲冑殺人事件
第7章 遺族たちとの面会
第8章 《黒の館》の住人たち
第9章 《白の館》の住人たち
第10章 ギャラリーの甲冑
第11章 笑わない老人
第12章 肖像画と時計塔
第13章 『死を思え・・・』
第3幕 過去の女
第14章 一つ目の軌跡
第15章 二つ目の軌跡
第4幕 火刑の炎
第16章 あの女が生き返った
第17章 密室講義
第18章 再洗礼派の火刑
第19章 《カンタレラ》の杯
第20章 壁の中から出てきたもの
幕間
第5幕 魔術の顔
第21章 犯罪者の末路
第22章 甲冑をよみがえらす
第23章 《月光の滴》
第24章 燃えあがる女
第25章 崩壊のパノラマ
幕後
立風書房「悪霊の館」 1994年12月 -
3
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ー この古い館は牢獄なんだよ。時の流れから見放された監獄だよ。夜中に廊下を亡霊が闊歩し、幽霊が見張り、黴臭く、埃にまみれ、そこに住む人間たちは互いにいがみ合い、憎しみ合い、嫌い合っている。
よこしまな考えにしがみ付き、つまらぬ憎悪に身を焦がしているんだ。言うなれば、我々は囚人だよ、この《悪霊館》に、欲望という鎖で永遠に繋ぎ止められた俘囚なんだよ。 ー
莫大な遺産、条件付きの遺言状、互いに憎しみ合う腹違いの姉妹、曰く付きの館、双子、首無しの遺体、密室、呪い、、、昔ながらの探偵小説。これも素晴らしい!
古き良きミステリーへの愛が溢れてる。
次はいよいよ『人狼城の恐怖』かな。
世界最長ギネスのミステリーだから、覚悟がいるな。『悪霊の館』で900ページなのに、その4倍の長さだなんて。
『失われた時を求めて』の半分くらいかな…。
まぁ、こんなミステリーを読むくらいなら『失われた時を求めて』を読んだ方が人生の糧になりそうだけど…。 -
長いけど、独特の雰囲気で、好き。しかし次は四部作か。長いな。
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不気味な伝説、血で血を洗う遺産争い。
密室あり、毒殺ありと長いが、飽きることはない。最後の最後、犯人には気づかなかったものの、後味はあまりよろしくない一冊。
でも、横溝趣味が横溢した古き良きミステリだとおもう。